【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が進み、消費者物価の上昇の影響を受けながらも景気は緩やかに持ち直す傾向にあります。一方、ウクライナ情勢の影響等によるエネルギー価格の高止まり、原材料価格の高騰など依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような経済状況のもと、当社グループにおいて産業資材事業は円安の影響による海外取引コストに注視し、的確な需要量の把握に努めながら顧客ニーズに沿う形で販売・購入交渉を行いました。マット事業部は海外中心に既存先に加え新たな取引先との製品開発を進めました。食品事業は生産コストが上昇するなか採算性を見直しながら取り組みました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は2,089百万円(前年同四半期比14.5%増)、営業利益は133百万円(前年同四半期比73.4%増)、経常利益は142百万円(前年同四半期比63.1%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は54百万円(前年同四半期比6.3%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。(産業資材事業)黄麻商品は、昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるロックダウンなどで海上物流が混乱し、在庫確保のため需要より多く仕入れていた取引先が多くありました。そのため、今年度は在庫調整が行われて売上が伸びず、円安の影響も受け、減収減益となりました。包装資材は昨年同様に推移しております。その結果、売上高は330百万円と前年同四半期に比べて49百万円(13.0%)の減収、営業利益は6百万円と前年同四半期と比べて18百万円(74.3%)の減益となりました。
(マット事業)自動車用フロアマットの国内の販売は、半導体不足の緩和・部品調達の改善により自動車メーカーの生産が回復して出荷数量が伸び、増収となりました。海外の販売は、新規顧客の開拓が進み、ドル高も影響し、増収増益となりました。その結果、売上高は1,115百万円と前年同四半期に比べて322百万円(40.6%)の増収、営業利益は109百万円と前年同四半期に比べて101百万円(1169.2%)の増益となりました。
(食品事業)パスタは、天候不良などによる穀物価格の高騰、原油価格の高止まりなどの影響で原材料価格が上昇し、値上げを試みるものの価格転嫁が間に合っておりません。また、相次ぐ値上げにより買い控えが起こり、家庭用商品の販売に影響を与えています。一方で飲食業向けのパスタ、ソースの販売は、順調に推移しております。その結果、売上高は642百万円と前年同四半期に比べて8百万円(1.2%)の減収、営業利益は16百万円と25百万円(61.6%)の減益となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は4,469百万円、前連結会計年度末と比較して421百万円の増加となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加173百万円と現金及び預金の増加93百万円、商品及び製品の増加51百万円であります。当第2四半期連結会計期間末における負債は1,750百万円、前連結会計年度末と比較して214百万円の増加となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加186百万円と短期借入金の増加80百万円であります。当第2四半期連結会計期間末における純資産は2,718百万円、前連結会計年度末と比較して207百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加43百万円と為替換算調整勘定の増加59百万円、非支配株主持分の増加96百万円であります。この結果、自己資本比率は39.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加し、921百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期と比べ55百万円増加し、111百万円の収入となりました。これは、売上債権の増加があったものの、棚卸資産の増加額の減少、仕入債務の増加、税金等調整前四半期純利益の増加があったためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期と比べ253百万円増加し、15百万円の支出となりました。これは、前年同四半期に定期預金の預入による支出があったためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期と比べ143百万円減少し、55百万円の支出となりました。これは、短期借入金の増加があったものの、前年同四半期に長期借入れによる収入があったためであります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報資本の財源及び資金の流動性については、業績の安定による資本の充実を第一と考えています。資金の調達に関しては、大規模な設備投資計画は現在ありませんが、業績に応じた運転資金を銀行より調達しています。堅実に業績を伸ばし剰余金を蓄積し、将来の設備投資や不測の事態に備えるとともに、配当を実施するために、純資産を充実させることが急務と考えております。