【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症が長期化するなか、行動制限の緩和により社会経済活動の正常化に向けた動きがみられましたが、エネルギー価格の高騰や急激な円安進行に起因する物価上昇など、先行き不透明な状況が続いております。このような経済状況のもと、当社グループにおいては、産業資材事業は海外取引のコスト試算を注視し、販売・購買における早期の価格交渉を行い利益確保に努めました。マット事業は業績の回復に向けた新たな顧客との製品開発を進め、コスト削減にも注力しました。食品事業は生産設備の稼働率向上及び取引の採算性見直しに取り組みました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,803百万円(前年同四半期比17.8%増)、営業利益は153百万円(前年同四半期比300.7%増)、経常利益は167百万円(前年同四半期比227.9%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は93百万円(前年同四半期比184.8%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。(産業資材事業)黄麻商品は、輸入先インドの不安定な生産やコンテナ不足による船積み遅れを見越し早期受注に努めた結果、増収増益となりました。包装資材は、製袋加工メーカーにおいて新型コロナウィルス感染症の集団感染が発生したため生産が追いつかず減収減益となりました。その結果、売上高は515百万円と前年同四半期と比べ46百万円(9.8%)の増収、営業利益は26百万円と前年同四半期と比べ8百万円(50.6%)の増益となりました。(マット事業)自動車用フロアマットの国内の販売は、自動車メーカーは回復傾向にあるものの、販売単価が下がり減収となりました。海外の販売は新規販路の開拓を進め出荷数量を伸ばし増収増益となりました。その結果、売上高は1,276百万円と前年同四半期と比べ216百万円(20.4%)の増収、営業利益は51百万円(前年同四半期は0百万円の営業利益)と前年同四半期と比べ50百万円の増益となりました。(食品事業)パスタは、家庭用商品は値上げ基調のなか消費者の購買力低下により販売数量が伸び悩みましたが、飲食店向け業務用商品は行動制限緩和により回復してまいりました。レトルト商品は経費の増加などありましたが順調に推移しました。その結果、売上高は1,009百万円と前年同四半期と比べ160百万円(18.9%)の増収、営業利益は73百万円と前年同四半期と比べ55百万円(309.2%)の増益となりました。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は4,189百万円、前連結会計年度末と比較して555百万円の増加となりました。主な要因は、投資有価証券の減少323百万円があったものの、現金及び預金の増加534百万円、原材料及び貯蔵品の増加136百万円があったためであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債は1,707百万円、前連結会計年度末と比較して270百万円の増加となりました。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)の増加70百万円、支払手形及び買掛金の増加85百万円、賞与引当金の増加43百万円があったためであります。当第3四半期連結会計期間末における純資産は2,481百万円、前連結会計年度末と比較し284百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加82百万円、為替換算調整勘定の増加78百万円、非支配株主持分の増加114百万円があったためです。
(2) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報資本の財源及び資金の流動性については、業績の安定による資本の充実を第一と考えています。資金の調達に関しては、大規模な設備投資計画は現在ありませんが、業績に応じた運転資金を銀行より調達しています。堅実に業績を伸ばし剰余金を蓄積し、将来の設備投資や不測の事態に備え、配当を実施するため、純資産を充実させることが急務と考えております。