【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、全体として緩やかな回復基調で推移したものの、国際的な物価上昇と各国金融政策の動向、中国経済の減速による影響等、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。国内鉄鋼需要につきましては、自動車向けが回復基調であるものの、主需要先である産業機械向け需要は、設備投資意欲減退の影響で伸び悩み、建築向け需要も、人手不足による工期の遅れが引き続き見られるなど、低調に推移しました。このような環境のもと、当社グループは今期が最終年度となる21中期経営計画の達成に向けて、諸施策の着実な実行と積極的な営業活動に努めてまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は327億9百万円と前年同期比65億8千8百万円の減収、経常利益は43億6千3百万円と前年同期比12億6千6百万円の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は30億4千4百万円と前年同期比8億3千7百万円の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(鉄鋼関連事業)鉄鋼関連事業につきましては、需要の落ち込みにより主要製品である厚板の販売数量が減少しました。コストについては、主原料である鉄スクラップ価格が前年同期を下回って推移したものの、電力を中心としたエネルギー価格の上昇、来年秋稼働予定の新電気炉を含む大型設備投資の工事に伴う一時操業休止等により上昇しました。その結果、売上高は313億4百万円と前年同期比64億5千4百万円の減収、セグメント利益(営業利益)は42億4千4百万円と前年同期比10億7千4百万円の減益となりました。
(レンタル事業)レンタル事業につきましては、厨房用グリスフィルターのレンタル枚数は増加したものの、広告看板の受注が減少したため、売上高は3億3千7百万円と前年同期比1百万円の減収、セグメント利益(営業利益)は3千2百万円と前年同期比0百万円の減益となりました。
(物流事業)物流事業につきましては、需要先の生産活動の回復により危険物倉庫の取扱量が増加したことから、売上高は2億8千7百万円と前年同期比1千2百万円の増収、セグメント利益(営業利益)は1億円と前年同期比1千2百万円の増益となりました。
(エンジニアリング事業)エンジニアリング事業につきましては、金属加工の受注減少等により、売上高は7億7千9百万円と前年同期比1億4千5百万円の減収、セグメント利益(営業利益)は1千7百万円と前年同期比7千6百万円の減益となりました。
財政状態は次のとおりであります。 (資産の部)流動資産は554億5百万円で、前連結会計年度末より51億6千8百万円の減少となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金が増加したものの、仕掛品、有価証券、現金及び預金が減少したことによるものです。固定資産は302億7千7百万円で、前連結会計年度末より27億5千6百万円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券が増加したこと、また有形固定資産において減価償却は進んだものの、機械、運搬具及び工具器具備品、建設仮勘定が増加したことによるものです。 (負債の部)流動負債は97億9千7百万円で、前連結会計年度末より35億3千万円の減少となりました。その主な要因は、未払金が増加したものの、支払手形及び買掛金、未払法人税等が減少したことによるものです。固定負債は10億6千万円で、前連結会計年度末より1千2百万円の増加となりました。
(純資産の部)純資産は748億2千5百万円で、前連結会計年度末より11億5百万円の増加となりました。その主な要因は、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は85億6千8百万円となり、前連結会計年度末より38億3千7百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは11億3千3百万円の収入(前年同四半期連結累計期間は13億5千8百万円の収入)となりました。主として、売上債権の増加による支出30億5千2百万円、法人税等の支払による支出29億1千3百万円などの支出があったものの、税金等調整前四半期純利益44億4千2百万円、棚卸資産の減少による収入43億3千万円などの収入があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは25億9千4百万円の支出(前年同四半期連結累計期間は19億8千3百万円の収入)となりました。主として、定期預金の払戻による収入75億円、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入39億1百万円などの収入があったものの、有価証券の取得による支出70億円、定期預金の預入による支出35億円、投資有価証券の取得による支出19億7百万円などの支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは23億7千7百万円の支出(前年同四半期連結累計期間は8億5千6百万円の支出)となりました。主として、配当金の支払23億1千5百万円などの支出があったことによるものです。
(3) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は18百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 生産、受注及び販売の状況当第2四半期連結累計期間において、鉄鋼関連事業の受注高及び生産高が著しく変動いたしました。受注高は、主に電気炉更新に向けた工事に伴う一時操業休止により生産量が減少したことで、前年同期を下回りました。また、生産量の減少に加え、主原料である鉄スクラップ価格が前年同期を下回って推移したことにより、生産高も前年同期を下回りました。