【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が緩和され社会経済活動の平常化が進み、また訪日外国人の増加により国内での消費活動が活発化するなど回復基調にあります。一方、長引くウクライナ情勢など不安定な国際情勢の中、ドル円相場は期初に132円台で始まり、9月最終週には149円台とドルが高騰・円安がさらに進み、原材料価格や電気料金・ガソリン代といったエネルギー価格の高騰など、引き続き先行き不透明な状況にあります。当社グループにおきましても、砂糖の原材料である粗糖価格(ニューヨーク粗糖先物相場)が高騰しており、期初に1ポンドあたり22.35セントで始まり、9月19日には2011年以来・約12年振りとなる期中最高値27.62セントをつけました。このような状況下におきましても、当社グループは、引き続き安全・安心な製品をお客様に安定的に供給する事に努めてまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、次のとおりであります。①砂糖事業ニューヨーク粗糖先物相場の期近限月は、3月中旬の世界の砂糖余剰量の引き下げ予測による供給不安からの上昇傾向を引き継ぎ、1ポンド当たり22.35セントで取引が始まりました。5月以降は、ブラジルでの砂糖生産が前年より好調であることから価格は軟調に推移しました。しかし7月以降は、インドが砂糖の輸出を禁止するとの報道、タイでの天候不良による生産量減少の懸念や、エルニーニョ現象による降水量減を背景に再び相場価格は高騰し、またブラジル通貨レアル高や原油価格の上昇の影響も受け、9月19日には2011年以来・約12年振りとなる期中最高値27.62セントをつけた後、26.27セントで当中間期を終了いたしました。一方、日本経済新聞掲載の東京上白糖現物相場は、1キログラム当たり227円~229円で始まり、ニューヨーク粗糖先物相場の上昇に伴い7月に12円上昇し、239円~241円で当中間期を終了いたしました。このような状況の中、販売量は前年同期並みで推移し、原材料費、輸送費など製造販売経費が上昇したものの、昨年来より実施している製品価格の改定が浸透してきたことから、売上高は7,670百万円(前年同期比15.9%増)、営業利益は600百万円(前年同期比51.6%増)となりました。②機能素材事業飲料やサプリメント向け製品の出荷が順調に推移したことに加え、機能性表示食品向けに酵素処理ヘスペリジンやルチン等の出荷が好調に推移したこと、また化粧品原料の出荷も順調に推移したことから販売量は前年同期を上回り、売上高は922百万円(前年同期比15.4%増)、営業利益は186百万円(前年同期比51.6%増)となりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高8,592百万円(前年同期比15.9%増)、全社経費控除後の営業利益は501百万円(前年同期比135.8%増)、一過性の受取配当金753百万円を含む営業外損益は783百万円となり、経常利益は1,284百万円(前年同期比449.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,008百万円(前年同期比494.6%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、受取手形、売掛金及び契約資産や原材料及び貯蔵品の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,263百万円増加し13,115百万円となりました。負債合計は、支払手形及び買掛金や未払法人税等の増加などにより、前連結会計年度末に比べ389百万円増加し2,239百万円となりました。純資産合計は、配当金の支払などがあるものの親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ874百万円増加し10,876百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の84.4%から82.9%となりました
(2)キャッシュ・フローの状況
①現金及び現金同等物当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、86百万円減少し3,670百万円(前連結会計年度末比2.3%減)となりました。
②営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果、獲得した資金は140百万円(前年同期は344百万円の使用)となりました。主に税金等調整前四半期純利益の計上1,284百万円及び仕入債務の増加282百万円などがあったものの、売上債権の増加478百万円及び棚卸資産の増加762百万円などがあったことによります。
③投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果、使用した資金は34百万円(前年同期比53.5%減)となりました。主に貸付金の回収による収入455百万円及び保険積立金の解約による収入24百万円などがあったものの、貸付けによる支出460百万円及び有形固定資産の取得による支出52百万円などがあったことによります。
④財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果、使用した資金は192百万円(前年同期比0.1%減)となりました。主に配当金の支払189百万円などがあったことによります。
⑤資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、営業活動等に必要な運転資金を確保するため、資金の適正額を維持することとしております。当第2四半期連結累計期間末の資金の残高は、3,670百万円であり、金融機関との間で締結している当座貸越契約による短期借入金の実行残高はありません。また、投資活動の必要資金は原則自己資金にて賄っております。必要に応じて金融機関から調達も行いますが、当第2四半期連結累計期間末の長期借入金の実行残高はありません。
(3)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、64百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。