【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う経済活動の制限が解除され、経済活動の正常化に向けた動きが見られるものの、急激な円安の進行やロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。住宅業界におきましては、こどもみらい住宅支援事業等の政府による後押しがあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化していることによる消費マインドの低下や、円安や資源価格の高騰を受けた物流コスト・建築コストの上昇、設計職・施工監理職など専門職技術者の人材不足等、依然として厳しい状況となっております。このような環境下で、当社グループは「すべてのお客様に安らぐ『住まい』を提供し、一生涯のおつきあいをする」ことをミッションに掲げ、お客様にとって価値あるサービスが提供できるよう、住宅に関するニーズにワンストップで応え、すべての相談に乗ることができる利便性の高い体制の構築に努めてまいりました。また、当社グループでは事業環境の変化等を鑑み、2021年2月に2021年度を初年度とする中期経営計画を新たに策定いたしました。新中期経営計画では、従来とは異なる環境下においても成長発展できるよう「競争力強化」「成長拡大戦略」「環境変化への対応力強化」の3つの基本方針を掲げ、2030年に売上高300億円達成を目標とする長期ビジョン「Vision 2030 forward 300」の実現に向けて、グループブランド「r-cove*(アール・コーブ)」の強化・浸透を図り、グループ内のシナジーを最大限に発揮してグループ全体で収益拡大に取り組んでおります。当第3四半期連結累計期間につきましては、新築住宅事業においてウッドショック等の材料高による消費マインドの低下等により受注が低調となったものの、主力の住宅リフォーム事業において、新型コロナウイルス感染症の落ち着きによる需要の回復や、新規出店効果等によって引き合いが増加し堅調に推移したことから、売上高は前年同期比で微増となりました。一方で利益面につきましては、店舗の増加に伴う拠点維持費や広告宣伝費、人件費等が増加したことから、前年同期比で減益となりました。この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は4,830百万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は37百万円(前年同期比55.1%減)、経常利益は45百万円(前年同期比45.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11百万円(前年同期比59.8%減)となりました。セグメントの業績は、以下の通りであります。
(住宅リフォーム事業)住宅リフォーム事業におきましては、建築士などの資格を有するデザイナーによる機能性・デザイン性の高いリフォームを提供するとともに、屋根・外壁塗装等の外装に特化した部門において専門性の高いノウハウを活かした提案を行うなど、安定的な営業活動を展開してまいりました。加えて、当社リフォーム店舗に併設している子会社のインテリア拠点を活用し、住宅リフォームに家具やカーテンをセットでコーディネートするなど、グループ内のシナジーを活かしてお客様満足度の向上に努めてまいりました。また、新型コロナウイルス感染症への対策リフォームとして、オリジナル建材の「無添加厚塗りしっくい®」やお客様が在宅したまま1日で施工可能な光触媒コーティング「ナノ抗菌R*コート」など、抗ウイルス効果のある建材を使用したリフォームの提案を積極的に行い、新たな需要の取り込みにも注力してまいりました。当第3四半期連結累計期間における当事業の業績につきましては、給湯器など住宅設備機器の納期遅延による着工時期の遅れが一部発生したものの、新型コロナウイルス感染症の落ち着きにより大型工事や外装工事の引き合いが回復するとともに、住宅設備機器の入れ替え需要なども堅調に推移したこと、及び前期に開設した2店舗の集客が好調に推移したことから、売上高は3,903百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益は47百万円(前年同期比24.1%増)となりました。(新築住宅事業)新築住宅事業におきましては、オリジナル建材である「無添加厚塗りしっくい®」や無垢フローリングなどの自然素材を活かし、デザイン性や機能性を高めた4つの注文住宅ラインナップを揃えており、お客様のニーズに合わせた提案を行うとともに他社との差別化に注力してまいりました。また、オンラインを利用した打合せや完成見学会・構造見学会の活用を進めるなど、営業活動の効率化にも取り組んでまいりました。 当第3四半期連結累計期間における当事業の業績につきましては、引渡し棟数は計画通りに推移しましたが、熊本での震災復興需要の反動減や、長期化するウッドショックの影響等により受注が低調となっていることから、売上高は455百万円(前年同期比35.5%減)、セグメント損失は23百万円(前年同期はセグメント利益43百万円)となりました。(不動産流通事業)不動産流通事業におきましては、地域密着型の強みを活かして良質な小規模分譲地の仕入れに注力し、自社での新築注文住宅や新築分譲住宅用地として活用するなど、事業間のシナジーを発揮してまいりました。また、買取再販物件に当社グループの強みであるリノベーション・デザインリフォームをコーディネートしてお客様に提案するなど、資産価値の創造・魅力ある住まいづくりを積極的に推進してまいりました。 当第3四半期連結累計期間における当事業の業績につきましては、不動産市況が高騰する中で販売用不動産の仕入れを慎重に行い、買取再販物件の取扱数が減少したことから、売上高は471百万円(前年同期比12.7%減)、一方でセグメント利益は13百万円(前年同期比644.4%増)となりました。
② 財政状態の分析(資産)当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,992百万円となり、前連結会計年度末に比べ196百万円増加いたしました。これは主に現金預金が289百万円、売上債権が94百万円減少したものの、未成工事支出金等が59百万円、販売用不動産が532百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,420百万円となり、前連結会計年度末に比べ41百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が39百万円、のれんが39百万円減少したものの、建物・構築物が93百万円増加したこと等によるものであります。この結果、総資産は4,413百万円となり、前連結会計年度末に比べ237百万円増加いたしました。(負債)当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,884百万円となり、前連結会計年度末に比べ226百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が89百万円、その他流動負債が38百万円減少したものの、短期借入金が80百万円、1年内返済予定の長期借入金が118百万円、未成工事受入金が171百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は1,030百万円となり、前連結会計年度末に比べ12百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が11百万円増加したこと等によるものであります。この結果、負債合計は2,914百万円となり、前連結会計年度末に比べ238百万円増加いたしました。(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,498百万円となり、前連結会計年度末に比べ0百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益11百万円の計上、新株予約権が13百万円増加したものの、配当金の支払い32百万円があったこと等によるものであります。
(2) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。 (3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動該当事項はありません。
(5)主要な設備前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更はありません。なお、当第3四半期連結累計期間において、以下の設備を取得しました。
会社名
事業所名(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
完了年月
提出会社
天白店(名古屋市天白区)
住宅リフォーム新築住宅不動産流通
店舗(既存店の建て替え)
2022年6月