【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における「資産の部」は155,233百万円となり、前連結会計年度末に比べ21,895百万円(+16.4%)増加しました。これは主に、受取手形・完成工事未収入金等が15,464百万円、流動資産のその他(未収消費税等)が2,811百万円、リース資産が1,709百万円それぞれ増加したことによるものであります。
また、「負債の部」は81,596百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,180百万円(+32.9%)増加しました。これは主に、短期借入金が14,383百万円、支払手形・工事未払金等が7,190百万円それぞれ増加したことによるものであります。
一方、「純資産の部」は73,636百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,714百万円(+2.4%)増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が740百万円、その他有価証券評価差額金が487百万円、為替換算調整勘定が544百万円それぞれ増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の53.2%から46.8%となりました。
② 経営成績の状況
当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高81,304百万円(前年同四半期比4.0%増)、営業利益1,360百万円(同74.8%減)、経常利益2,279百万円(同61.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,330百万円(同66.0%減)となりました。受注高につきましては95,832百万円(同26.2%増)となりました。
なお、セグメントの業績は、次のとおりであります。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しています。)
(鉄構セグメント)
当セグメントの中の鋼製橋梁事業につきましては、受注高は当第3四半期におきまして国土交通省や地方自治体発注の新設案件に加え、当社独自の製品であるSCデッキ(合成床版)の受注を積み重ねることができたことで前年同四半期を上回ることができました。売上高は、新設橋梁において高速道路会社発注の大型工事で進捗が伸びた工事があったものの、大型補修工事が前連結会計年度に竣工を迎えた反動で前年同四半期より減少しました。損益面においては一部大型工事において、発注者との設計変更協議までに至らず原価が先行する工事があったことで前年同四半期を下回りました。
鉄骨事業につきましては、受注高は九州地区での半導体工場関連や首都圏での大型工事が受注できたことで前年同四半期を上回りました。売上高は、関西地区及び九州地区の大型工事が概ね順調に進捗したことにより前年同四半期を上回り、損益面においても、売上高の増加に加え、複数の工事において設計変更を積み上げることができたことで前年同四半期を上回る結果となりました。
セグメント全体では売上高38,989百万円(前年同四半期比5.4%増)、営業利益2,082百万円(同46.3%減)となりました。また、受注高は46,944百万円(同19.6%増)となりました。
(土木セグメント)
土木セグメントにつきましては、受注高は当第3四半期に高速道路会社発注の大型更新工事の受注を獲得できたことで25,859百万円(前年同四半期比33.8%増)と前年同四半期を上回りました。
売上高は、新設工事、更新工事、保全工事ともに概ね順調に進捗したものの、前年同四半期において大口の設計変更があった反動で24,952百万円(同1.3%減)となりました。また損益面につきましては、更新工事、保全工事が大型化、長期化している中で、工期や進捗状況等の関係で第4四半期以降に設計変更協議を行う工事が多くあることから、結果として当第3四半期連結累計期間では原価が先行する形となったことで営業利益461百万円(同81.6%減)という結果になりました。
(建築セグメント)
建築セグメントにつきましては、受注高は11,388百万円(前年同四半期比56.7%増)と第1四半期に受注した大型冷凍倉庫案件が計画中止により受注取消となった影響をカバーし、前年同四半期を上回りました。
売上高は、システム建築をはじめとした大型工事が概ね順調に進捗したことで8,191百万円(同1.2%増)となりましたが、損益面につきましては、複数の大型工事のコスト増加分について発注者と協議を重ねた結果、請負金額の増額やVE・CDによるコスト削減で採算性の改善が多少図れたものの、全体としては悪化分をカバーできず、営業損失600百万円(前年同四半期は営業利益196百万円)となりました。
(ソリューションセグメント)
ソリューションセグメントにつきましては、当第3四半期におきましても新規契約者増加によるソフトウエア販売事業の売上増に加え、設計受託事業も順調に推移したことにより、受注高5,727百万円(前年同四半期比13.8%増)、売上高4,438百万円(同15.3%増)、営業利益1,406百万円(同70.7%増)となりました。
(その他)
その他につきましては、第2四半期に引き続き当第3四半期におきましても航空関連事業の売上増加等により売上高は5,852百万円(前年同四半期比14.1%増)、営業損失43百万円(前年同四半期は営業損失226百万円)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、740百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C3443JP #川田テクノロジーズ #金属製品セクター