【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況(資産)当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末と比較して389,881千円増加し、3,487,169千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が294,336千円、売掛金及び契約資産が96,741千円、繰延税金資産等の投資その他の資産合計が40,860千円増加したことによるものです。
(負債)当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末と比較して4,730千円増加し、943,906千円となりました。その主な要因は、買掛金が49,617千円、退職給付に係る負債が32,179千円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金を含む長期借入金116,664千円が減少したことによるものです。
(純資産)当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して385,150千円増加し、2,543,262千円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が370,085千円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は72.9%となりました。
② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直されてきております。一方、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響等、不透明さを拭えない状況が続いております。このような状況の中、日銀短観2022年12月調査によると、当社グループの売上の過半を占める業種である金融機関を含む全産業のソフトウェア投資額は2022年度計画が前年度比20.3%となっており、IT投資は持ち直され、増加していくことが期待されます。このような当社グループを取り巻く環境の中、① 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術・サービスを提供する、② より良い製品サービスを提供し、社会の中で存在価値の高い企業となる、③ 環境・社会・ガバナンス(ESG)を重視し、持続的成長を目指す、を中期経営方針として掲げ、顧客からの信頼を獲得し持続的にサービスを提供することができるよう、様々な要望に対応したサービス提供を行うために、今後のデジタル社会で重要となるセキュリティサービス及びデジタルコンサルティングサービスを開始し、高度化する多数の先端技術の吸収を積極的に行うとともに、顧客及びビジネスパートナー向け営業体制の強化、業容拡大に向けた人材の積極採用等の施策を行ってまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は5,854,855千円と前年同期と比べ1,080,633千円(22.6%)の増収、営業利益は576,655千円と前年同期と比べ71,650千円(14.2%)の増益、経常利益は586,452千円と前年同期と比べ58,209千円(11.0%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は390,167千円と前年同期と比べ40,933千円(11.7%)の増益となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、当連結会計年度の連結損益計算書は、売上高及び営業利益はそれぞれ6,182千円増加しております。
なお、当社グループは、システムインテグレーション事業の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいと考えられることから、セグメント情報の記載を省略しております。
事業のサービス別売上高については、以下のとおりであります。a システムインテグレーション事業当連結会計年度においては、高度化するデジタル社会の中において、確かな技術でサービスを提供できるIT人材を獲得するため、様々なチャネル等を活用した人材の採用を進めるとともに、ビジネスパートナーとの協力関係の強化及び新規のビジネスパートナーの開拓を行うなど、受注拡大に向けた体制構築を進め、新規営業による顧客からの要望に応えるよう努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は5,569,836千円と前年同期と比べ1,056,121千円(23.4%)の増収となりました。b ITサービス事業当連結会計年度においては、クラウドサービスとして提供しているリアルタイム運行管理システム(KITARO)では、アルコールチェック機能を搭載した新サービスの提供や新たな料金プランの提供を開始するなど、顧客が利用しやすいサービスとなるように努めてまいりました。セキュリティサービスでは、サイバー保険自動付帯型次世代エンドポイントセキュリティを提供開始するなど、サービスの充実を図りました。デジタルコンサルティングサービスでは、デジタル人材育成分野でのサービス提供を開始するなど、サービスの充実を図りました。その結果、当連結会計年度の売上高は285,019千円と前年同期と比べ24,512千円(9.4%)の増収となりました。当連結会計年度よりクラウドサービス、セキュリティサービス、デジタルコンサルティングサービスをITサービス事業に集約しております。なお、前年同期においては、セキュリティサービス、デジタルコンサルティングサービスはサービスを開始しておりません。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ294,336千円増加し、2,063,078千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローの増加は、473,228千円(前年同期は、318,834千円の増加)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上563,452千円、売上債権の増加額83,427千円、法人税等の支払額194,255千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローの減少は、61,689千円(前年同期は、243,798千円の減少)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出26,565千円、敷金及び保証金の差入による支出34,428千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローの減少は、119,190千円(前年同期は、15,204千円の減少)となりました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出116,664千円、配当金の支払額20,082千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績当社グループが行う事業では、提供サービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績当連結会計年度のシステムインテグレーション事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
事業の名称
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
システムインテグレーション事業
6,104,330
23.7
1,304,362
23.6
合計
6,104,330
23.7
1,304,362
23.6
c 販売実績当連結会計年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称
金額(千円)
前期比(%)
システムインテグレーション事業
5,569,836
23.4
ITサービス事業
285,019
9.4
合計
5,854,855
22.6
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
株式会社JSOL
623,750
13.1
703,817
12.0
富士通株式会社
613,511
12.9
―
―
BIPROGY株式会社
―
―
678,051
11.6
2.当連結会計年度における富士通株式会社の販売実績は総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。3.前連結会計年度におけるBIPROGY株式会社の販売実績は総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当連結会計年度末時点において当社グループの事業活動に重要な影響を与えていないことから、業績に与える影響は軽微と仮定し、会計上の見積りを行っております。
a 退職給付に係る負債確定給付制度の退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上の仮定を用いた見積りを基礎として算定しております。当該数理計算上の仮定には、安全性の高い債券の利回りを用いた割引率及び予想昇給率等の様々な計算基礎があります。これらの計算基礎について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付引当金及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
b
繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の回収可能性は、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性、将来加算一時差異の十分性等を満たしている場合に、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するものとしております。これらの判断は、将来の利益計画に基づく課税所得、一時差異等の解消見込年度等の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等によりこの見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。c 重要な収益及び費用の計上基準一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益については、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した原価が、予想される原価の総額に占める割合に基づいて行っております。予想される原価の総額及び当連結会計年度末における進捗度を合理的に見積っておりますが、想定していなかった原価の発生等により当該見積りが変更された場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因は以下のとおりであります。
(売上高、売上原価及び売上総利益)当連結会計年度における売上高は、5,854,855千円(前年同期比22.6%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業における高収益案件の増加に加え、システムエンジニアの要員数が増加したこと及び2021年4月1日に株式会社ヒューマンソフトを連結子会社化し、当社グループの事業領域の多角化を図ったことによるものであります。当連結会計年度における売上原価は、4,359,659千円(前年同期比25.3%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業において、コロナ禍における当社グループを取り巻く環境に柔軟に対応し、機動的な対応を実施した結果、システムエンジニアやビジネスパートナー数が順調に推移したことに伴うシステムエンジニアの人件費及びビジネスパートナーへ支払う外注費等であります。この結果、売上総利益は1,495,195千円(前年同期比15.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、918,540千円(前年同期比16.4%増)となりました。これは主に、セキュリティサービスやデジタルコンサルティングサービス開始に伴う関連費用、スタンダード市場区分への変更関連費用等によるものであります。この結果、営業利益は576,655千円(前年同期比14.2%増)となりました。
(営業利益率)当社グループでは売上と売上を獲得するために費やしたコストを管理するために営業利益率を主要なKPIとして管理しております。当連結会計年度における営業利益率は、高収益案件の増加やビジネスパートナーを含むシステムエンジニア数の増加による増収効果の一方、ビジネスパートナー増加に伴う外注費率の増加に伴い売上総利益率が1.6%減(前年同期は27.1%)となりました。また、セキュリティサービスやデジタルコンサルティングサービス開始に伴う関連費用やスタンダード市場区分への変更関連費用等による販管費率の増加要因を、前期計上のM&Aに伴い発生した取得関連費用が当期は発生していないことや内製化による業務委託費減少などが販管費率を引き下げ、販管費率は0.8%減(前年同期は16.5%)となりました。
この結果、営業利益率は0.7%減(前年同期は10.6%)となりました。引き続き、高収益案件の増加、システムエンジニアの増加等による売上高の拡大を図り、当社グループの成長に必要な投資を吸収することにより、営業利益率の改善を図ります。
2021年12月期
2022年12月期
営業利益率(%)
10.6%
9.8%
2021年12月期における営業利益率は、高収益案件の増加や株式会社ヒューマンソフトの連結子会社化等による増収効果が人件費等の増加、採用強化により増加した採用関連費用、M&Aに伴い発生した取得関連費用等を吸収し、営業利益率は10.6%となりました。
(営業外損益及び経常利益)当連結会計年度の営業外損益の主な内訳は、営業外収益として助成金収入7,887千円、営業外費用として支払利息553千円を計上し、経常利益は586,452千円(前年同期比11.0%増)となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別損益は、特別損失として固定資産除却損0千円及び株式会社ヒューマンソフトとの合併に伴い発生した合併関連費用23,000千円を計上いたしました。法人税、住民税及び事業税は186,170千円、法人税等調整額は△12,886千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は390,167千円(前年同期比11.7%増)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要のうち主なものは、外注費、労務費、販売費及び一般管理費に係る運転資金であります。これらの所要資金については、自己資金により充当しておりますが、資金調達が必要な場合には、主に銀行借入により資金を調達する方針であります。
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