【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、資源価格高騰や急速な円安による物価上昇のため消費者マインドの悪化、実質購買力の低下が懸念されるものの、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限緩和等に伴い、穏やかな回復基調は維持しております。
また世界経済は、ウクライナ危機の長期化、中国のゼロコロナ政策による経済活動停滞の影響などにより、先行きは不透明となっています。
このような経営環境のもと、当社グループは第7次中期経営計画「Resonate 2024」(2023年3月期から2025年3月期)を策定し、2027年に迎える『創立100周年』とさらにその先の継続的な発展に取り組んでおります。
こうした中で、6月に宮城県仙台市で開催された『第8回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門』において、予選からファイナルまで一貫して当社Shigeru Kawaiフルコンサートピアノ『SK-EX』を使用したルゥォ・ジャチン氏(中国)が優勝、またファイナリスト6名全員が『SK-EX』を使用するという当社として喜ばしいトピックがありました。近年の国際ピアノコンクールにおいて、多くのコンテスタントが『SK-EX』を使用し上位に入賞されたことにより、多くの方に認知していただけるようになりました。『SK-EX』は、これまでコンクールやコンサート専用モデルとして展開してまいりましたが、本年10月から日本国内での販売を行うことを、本年7月に発表いたしました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は 42,024百万円(前年同四半期比 1.5%増)、為替環境の変化や海上輸送費、材料費の高騰などにより営業利益につきましては 2,436百万円(前年同四半期比 27.0%減)、経常利益は 2,861百万円(前年同四半期比 19.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 1,769百万円(前年同四半期比 24.5%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
なお、連結子会社の株式会社カワイキャスティングにつきまして、事業統括組織の変更に伴い、第1四半期連結会計期間から、報告セグメントを従来の素材加工事業から楽器教育事業に変更いたしました。そのため、前年同四半期比較については、前第2四半期連結累計期間の数値を当該変更後の数値で比較しております。
(楽器教育事業)
楽器教育事業は、『Shigeru Kawai』をはじめとする鍵盤楽器の販売において前期に引き続き世界各地で好調に推移いたしました。また音楽教室や体育教室においては、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努める中、生徒募集やイベント開催などに取り組みました。これらの結果、売上高は 35,321百万円(前年同四半期比 4.5%増)となり、為替環境の変化や海上輸送費、材料費の高騰などにより営業利益は 1,765百万円(前年同四半期比 29.0%減)となりました。
(素材加工事業)
素材加工事業は、供給先の生産調整により半導体関連部品や自動車関連部品の受注が減少したことなどもあり、売上高は 5,199百万円(前年同四半期比 3.0%減)となり、営業利益は 660百万円(前年同四半期比 23.4%減)となりました。
(その他)
その他の事業は、医療機関向けIT機器販売の受注減少などにより、売上高は 1,503百万円(前年同四半期比 33.9%減)となり、営業利益は 15百万円(前年同四半期比 9.3%増)となりました。
また、財政状態の状況は次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、棚卸資産の増加などにより 70,747百万円(前連結会計年度末比 3.4%増)となりました。
負債合計は、未払法人税等の減少などにより 33,150百万円(前連結会計年度末比 4.8%減)となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益の増加などにより 37,597百万円(前連結会計年度末比 12.0%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、18,965百万円(前年同四半期比 5.5%減)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は 1,684百万円(前年同四半期は 2,653百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益による獲得 2,838百万円、棚卸資産の増加による支出 2,884百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は 556百万円(前年同四半期は 397百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出 483百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は 1,484百万円(前年同四半期は 979百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払いによる支出 641百万円などによるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、244百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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