【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期累計期間のわが国経済は、供給制約の影響が和らぐもとで、緩やかに持ち直しました。しかし、ウクライナ情勢や世界的なインフレとそれを受けた各国の金融政策の影響など、今後の動向には細心の注意が必要と思われます。先行きにつきましては、引き続き回復基調をたどることが期待されますが、物価上昇に伴う実質所得面からの下押し圧力が、個人消費に一定の影響を及ぼす可能性があるなど、不確実性が高い状況にあると考えられます。
小売業界におきましては、コロナの感染症法上の分類が5類に移行したことで、人流の回復、ペントアップ需要、インバウンド需要が見られましたが、コスト増に対応した価格設定などを反映して消費者物価は上昇傾向が続いており、今後の消費者動向を注視する必要があると考えております。
このような状況のなか当社は、「新次元への対応」をテーマとして、①商品仕様の見直しによる原価上昇抑制に注力、②複数出店案件が見込める企業との関係強化及び未出店地域の重点開拓、③システムを活用した社内全体の効率化追求に取り組んでおります。セルフレジにつきましては、当第1四半期累計期間において341店舗に導入、設置店舗数は6月末で1,407店舗となりました。利用率は上昇傾向にあり、順次導入を進めております。
出退店につきましては、採算性を精査しつつ前向きに進めた結果、当第1四半期累計期間において、出店が直営店33店舗、退店が直営店12店舗、FC店1店舗とほぼ計画どおりに進捗し、当四半期末の店舗数は、直営店1,943店、FC店38店の合計1,981店となりました。
直営既存店売上高につきましては、連休等における遠出が来店客数にマイナスに作用し、当第1四半期累計期間において前年同期比98.2%と、見込みをやや下回る進捗となりました。
主要経営指標につきましては、売上原価率は、円安や原材料コスト上昇の影響により、58.8%と前年同期比1.6ポイント上昇しました。また、販売費及び一般管理費につきましても、既存店売上高が前年同期を下回ったこと等により、売上高に対する比率が0.9ポイント上昇したため、当第1四半期累計期間の売上高営業利益率は5.8%(前年同期8.3%)となりました。
その結果、当第1四半期累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
当第1四半期会計期間末における総資産は、前期末比17億86百万円減少し、1,250億70百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が減少したことなどにより20億17百万円減少しました。固定資産は、新規出店や既存店のリニューアルに伴い有形固定資産が増加したことなどにより2億31百万円増加しました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債合計は、前期末比12億27百万円減少し、281億82百万円となりました。流動負債は、未払法人税等が減少したことなどにより11億41百万円減少しました。固定負債は、資産除去債務が減少したことなどにより86百万円減少しました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は、前期末比5億59百万円減少し、968億88百万円となり、自己資本比率は前期末から0.7ポイント上昇し77.5%となりました。
②経営成績
当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高538億48百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益31億45百万円(前年同期比28.1%減)、経常利益32億2百万円(前年同期比27.1%減)、四半期純利益20億65百万円(前年同期比30.4%減)となりました。
当第1四半期累計期間の商品区分別仕入高、商品区分別売上高、事業部門別売上高は次のとおりであります。
当第1四半期累計期間における仕入実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。
商品区分
仕入高(百万円)
前年同期比(%)
雑貨
33,037
110.7
菓子食品
385
88.1
その他
34
90.3
合計
33,457
110.3
(注)その他には、消耗品費への振替高等が含まれております。
当第1四半期累計期間における商品区分別売上高は、次のとおりであります。
商品区分
売上高(百万円)
前年同期比(%)
雑貨
53,250
102.7
菓子食品
545
90.4
その他
52
100.7
合計
53,848
102.6
(注)その他には、店舗に設置した自動販売機等の手数料収入等が含まれております。
当第1四半期累計期間における事業部門別売上高は、次のとおりであります。
事業部門
売上高(百万円)
前年同期比(%)
直営売上高
53,069
102.5
FC売上高
510
98.9
その他
268
119.9
合計
53,848
102.6
(注)「その他」の区分は「卸売等売上高」「海外売上高」の合計額を表示しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期累計期間に係る四半期キャッシュ・フロー計算書は作成しておりませんので、キャッシュ・フローの状況の分析は記載しておりません。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(7)資金需要及び財務政策
当社の資金需要の主なものは、新規出店に係る設備投資に対するものであります。当第1四半期累計期間では、新規出店及び既存店のリニューアルを中心に15億37百万円の投資を行っており、これらは全て自己資本から充当しております。
今後も収益レベルの向上と、効率的な在庫管理により営業キャッシュ・フローの増加に努めると共に、投資対効果を十分検討した設備投資を継続してまいります。また、急激な環境変化にも対応できうるレベルの財務安全性を維持しつつ、さらなる成長をめざしてまいります。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
当社経営陣は、現在の企業環境及び入手可能な情報等に基づいて、最善の経営戦略・経営方針を立案すべく努めております。しかし、小売業界を取り巻く環境は厳しく、企業間競争の激化は一層続くものと思われます。このような経営環境において、当社経営陣は経営に関する諸問題に対する意識を、経営陣だけに留めず広く社内全般で共有し、問題解決に全社員で当たり速やかに解決する所存であります。