【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期累計期間のわが国経済は、中国でのロックダウンなどによる供給制約の影響や輸入原材料価格の高騰などによる下押し圧力を受けているものの、個人消費への感染症の影響が和らぐもとで、基調としては緩やかに持ち直しています。しかし、中国を中心とした感染症の帰趨やその影響、ウクライナ情勢や世界的なインフレとそれを受けた各国の金融政策の影響など、今後の動向には細心の注意が必要と思われます。先行きにつきましては、感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで回復基調をたどることが期待されますが、資源価格上昇と急激な円安の影響等を受けて物価上昇は顕在化しており、きわめて不確実性が高い状況にあると考えられます。
小売業界におきましては、行動制限が解除され、コロナ禍で苦戦していた企業の業績が回復する一方、巣ごもり需要の反動の影響が見られました。急激な円安や原材料コスト上昇を受けて消費者物価は上昇傾向にあり、今後の感染症の動向および消費者動向を注視する必要があると考えております。
このような状況のなか当社は、「試練を乗り越え、勝ち残る」をテーマとして、①低原価商品の開発に注力し、原価上昇抑制に努める、②複数出店案件が見込める企業との関係強化及び未出店地域の重点開拓、③システムを活用した社内全体の効率化追求に取り組んでおります。セルフレジにつきましては、当第2四半期累計期間において342店舗に導入、設置店舗数は9月末で600店舗となりました。利用率は上昇傾向にあり、順次導入を進めております。
出退店につきましては、当第2四半期累計期間において、出店が直営店57店舗、退店が直営店19店舗、FC店2店舗と、直営店出店において計画比遅れが出ており、当四半期末の店舗数は、直営店1,871店、FC店41店の合計1,912店となりました。
直営既存店売上高は、巣ごもり需要の反動等により、当第2四半期累計期間において前年同期比96.5%と、見込みをやや下回る進捗となりました。
主要経営指標につきましては、売上原価率は、円安や原材料コスト上昇の影響により、57.6%と前年同期比0.9ポイント上昇しました。また、販売費及び一般管理費につきましても、既存店売上高が前年同期を下回ったこと等により、売上高に対する比率が1.6ポイント上昇したため、当第2四半期累計期間の売上高営業利益率は7.7%(前年同期10.2%)となりました。
その結果、当第2四半期累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
当第2四半期会計期間末における総資産は、前期末比10億84百万円増加し、1,237億83百万円となりました。流動資産は、預け金が減少したことなどにより1億11百万円減少しました。固定資産は、新規出店や既存店のリニューアルに伴い有形固定資産が増加したことなどにより11億96百万円増加しました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は、前期末比17億3百万円減少し、285億37百万円となりました。流動負債は、未払法人税等が減少したことなどにより24億16百万円減少しました。固定負債は、資産除去債務が増加したことなどにより7億12百万円増加しました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は、前期末比27億87百万円増加し、952億46百万円となり、自己資本比率は前期末から1.5ポイント上昇し76.9%となりました。
②経営成績
当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高1,044億57百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益80億51百万円(前年同期比23.5%減)、経常利益80億84百万円(前年同期比24.0%減)、四半期純利益54億26百万円(前年同期比24.2%減)となりました。
当第2四半期累計期間の商品区分別仕入高、商品区分別売上高、事業部門別売上高は次のとおりであります。
当第2四半期累計期間における仕入実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。
商品区分
仕入高(百万円)
前年同期比(%)
雑貨
59,901
102.0
菓子食品
847
109.6
その他
80
192.8
合計
60,828
102.1
(注)その他には、消耗品費への振替高等が含まれております。
当第2四半期累計期間における商品区分別売上高は、次のとおりであります。
商品区分
売上高(百万円)
前年同期比(%)
雑貨
103,206
101.0
菓子食品
1,145
106.6
その他
105
100.7
合計
104,457
101.0
(注)その他には、店舗に設置した自動販売機等の手数料収入等が含まれております。
当第2四半期累計期間における事業部門別売上高は、次のとおりであります。
事業部門
売上高(百万円)
前年同期比(%)
直営売上高
102,959
101.1
FC売上高
1,004
95.4
その他
493
100.9
合計
104,457
101.0
(注)「その他」の区分は「卸売等売上高」「海外売上高」の合計額を表示しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比4億62百万円減少し、568億77百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比17億93百万円収入が減少し、54億54百万円のプラスとなりました。これは、税引前四半期純利益の計上80億42百万円及び減価償却費22億22百万円などの増加に対し、棚卸資産の増加6億92百万円及び法人税等の支払34億84百万円などにより減少したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比11億57百万円支出が増加し、29億38百万円のマイナスとなりました。これは、新規出店や既存店のリニューアルに伴う有形固定資産の取得25億20百万円及び差入保証金の差入5億59百万円などにより減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比20百万円支出が減少し、29億79百万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払26億33百万円及びリース債務の返済3億46百万円などにより減少したためであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性
①
資金需要及び財務政策
当社の資金需要の主なものは、新規出店に係る設備投資に対するものであります。当第2四半期累計期間では、新規出店及び既存店のリニューアルを中心に29億41百万円の投資を行っており、これらは全て自己資本から充当しております。
今後も収益レベルの向上と、効率的な在庫管理により営業キャッシュ・フローの増加に努めると共に、投資対効果を十分検討した設備投資を継続してまいります。また、急激な環境変化にも対応できうるレベルの財務安全性を維持しつつ、さらなる成長をめざしてまいります。
②
キャッシュ・フローについて
当第2四半期累計期間におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
当社経営陣は、現在の企業環境及び入手可能な情報等に基づいて、最善の経営戦略・経営方針を立案すべく努めております。しかし、小売業界を取り巻く環境は厳しく、企業間競争の激化は一層続くものと思われます。このような経営環境において、当社経営陣は経営に関する諸問題に対する意識を、経営陣だけに留めず広く社内全般で共有し、問題解決に全社員で当たり速やかに解決する所存であります。