【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類へ移行され、社会・経済活動正常化が進み、インバウンド需要の回復などから、緩やかな回復傾向にあります。一方で、世界的な資源価格の上昇や為替変動による物価上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況となっております。
このような環境の中、当第2四半期連結累計期間においては、売上面ではモバイルサービス事業において、当社グループが運営するポイントサイトであるモッピーが会員数の増加等により引き続き堅調に推移いたしました。また、化粧品・健康食品等を取り扱っているD2Cはヒット商品の牽引により大幅増収となり、取引先企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を行う連結子会社ゆめみも継続的に取り組んできた新規案件開拓の成果により受注が好調に推移いたしました。また、フィナンシャルサービス事業においては、ブロックチェーン関連事業を行う連結子会社マーキュリーやオンラインファクタリングサービスを提供している連結子会社ラボルの順調な成長に加えて、投資育成事業において営業投資有価証券の売却を行ったことにより増収となりました。
利益面では、D2Cの増益があったものの、モッピーにおける原価率の上昇やDXの人材投資により、モバイルサービス事業において減益となりました。一方、フィナンシャルサービス事業においては、各事業が好調に推移したことによる大幅増収により、損失幅が縮小しております。また、持分法適用関連会社であるビットバンクは堅調な暗号資産市場を背景として好業績となり、前期の持分法による投資損失に対して、当期は持分法による投資利益となっております。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は11,220百万円(前年同期比16.9%増)、営業利益は466百万円(同22.0%減)、経常利益は531百万円(同117.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は354百万円(前年同期は140百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
また、当社グループの経営指標として重視しているEBITDAは795百万円(前年同期比73.3%増)となりました。なお、当社グループのEBITDAは税金等調整前当期純利益+支払利息+減価償却費+のれん償却費(持分法による投資損益に含まれるのれん償却に相当する額も加算)+減損損失で算出しております。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
モバイルサービス事業
モバイルサービス事業は、日本最大級のポイントサイトであるモッピーや自社アフィリエイトプログラムAD.TRACK等から構成される「ポイント」、化粧品・健康食品等の企画・製造・販売を行う「D2C」、及びモバイル分野で有数の開発力を有する連結子会社ゆめみが手掛ける「DX」で構成されております。
「ポイント」においては、サイトやアプリの継続的な改良等を行うとともに、各種キャンペーン等の施策を実施してまいりましたが、原価率の上昇等により増収減益となりました。なお、モッピーの会員数は堅調に推移し、当第2四半期連結会計期間末の会員数は476万人(前年同期比17.6%増)となり、アプリの累計ダウンロード数も357万件(同51.2%増)に達しております。
「D2C」においては、前期からの積極投資の成果により順調に成長しており、増収増益となりました。商品のヒットが継続しており、一時在庫不足が発生しておりましたが徐々に解消しております。
「DX」においては、前期から取り組んできた新規案件開拓が好調に推移し増収となった一方で、採用教育費等の積極的な人材投資により減益となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間におけるモバイルサービス事業の売上高は10,927百万円(前年同期比13.4%増)、セグメント利益は1,448百万円(同9.2%減)となりました。
フィナンシャルサービス事業
フィナンシャルサービス事業は、ブロックチェーン関連、オンラインファクタリングサービス、投資リターンを得ることを目的とした投資育成事業を行っております。
ブロックチェーン関連事業においては、マーキュリーが運営する暗号資産販売所「CoinTrade(コイントレード)」及びステーキングサービス「CoinTradeStake(コイントレードステーク)」において、ユーザー数・アクティブ率・ステーキング残高が伸長し、堅調に推移いたしました。また、オンラインファクタリングサービスにおいては、フリーランス向けAIファクタリングサービス「labol(ラボル)」の取扱高が大幅増加し、新サービスであるカード決済サービス「labol(ラボル)カード払い」も堅調に推移しております。さらに投資育成事業では、将来の投資回収に向けて、社内の経営資源を活用し投資先支援を積極的に行なっております。
この結果、当第2四半期連結累計期間におけるフィナンシャルサービス事業の売上高は307百万円(前年同期比378.4%増)、セグメント損失は394百万円(前年同期は460百万円のセグメント損失)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産の額は、前連結会計年度末に比べ768百万円増加し、23,365百万円となりました。これは主に現金及び預金が255百万円増加したこと、営業投資有価証券が181百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における総負債の額は、前連結会計年度末に比べ518百万円増加し、13,419百万円となりました。これは主にポイント引当金が482百万円増加したこと、短期借入金が176百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ250百万円増加し、9,946百万円となりました。これは主に利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い354百万円増加したこと、配当金の支払いにより227百万円減少したこと等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末より252百万円増加し、6,744百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、398百万円(前年同期は909百万円の使用)となりました。主な要因は、ポイント引当金が482百万円増加したこと、売上債権及び契約資産が297百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、212百万円(前年同期比81.1%減)となりました。主な要因は、無形固定資産の取得による支出102百万円、投資有価証券の取得による支出67百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、61百万円(前年同期比95.7%減)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入850百万円、長期借入金の返済による支出701百万円があったこと等によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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