【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、緩やかな景気の持ち直しの動きが見られる一方で、ウクライナ情勢の長期化や世界的な金融引き締めに伴う景気下振れリスクの高まりなど、先行き不透明な状況となっております。
当社グループは、映像技術を核とした顧客のニーズに応じた最適な映像環境ソリューションを提供する「Visual Technology Company」として、世界トップレベルの高品質かつ信頼性の高い映像製品の提供、システムソリューションの提案を行っております。
2022年度は、2023年度を最終年度とする第7次中期経営計画の達成に向けた重要なステップの年となります。強固な財務基盤を活かし研究開発・設備・人的資本への投資を引き続き積極的に実行し、事業成長を実現してまいります。また、「撮影、記録、配信、表示」から成るImaging Chainをシステム事業として展開するEVS(EIZO Visual Systems)を本格的に立ち上げ、事業領域を更に拡大し新たな価値を提供してまいります。
当第3四半期連結累計期間における業績につきましては、売上高は57,137百万円(前年同期比10.3%減)と前年同期を下回りました。アミューズメント市場向けにおいて前期の新規則機への集中的な入替需要の反動減により売上高は前年同期を下回りました。一方、ヘルスケア・V&S(Vertical & Specific)は販売が好調に推移し前年同期を上回る売上高となりました。前期における一部材料の調達難による生産調整の実施や期末の需要増の対応により、当期は国内外の強い需要に対して製品供給が満たせていない状況からスタートしましたが、当社の100%自社開発・生産を活かした機動的な生産体制により、製品供給を進めることで販売増に繋げました。加えて円安も売上高増加に寄与しました。
利益面については、材料費の上昇に対し販売価格への転嫁を進めてきたものの、アミューズメント市場向けの売上高の減少に加え、材料価格の上昇及びドル高によるコスト増の影響を受け、売上総利益は17,736百万円(前年同期比22.6%減)、売上総利益率は31.0%(同4.9ポイント低下)となりました。また、販売費及び一般管理費についてはwithコロナへの環境変化に伴い、広告宣伝活動を再開したこと等により15,034百万円(前年同期比3.6%増)となりました。その結果、営業利益は2,701百万円(同67.9%減)、経常利益は3,577百万円(同60.9%減)となりました。特別利益として投資有価証券売却益1,943百万円を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,898百万円(同42.1%減)となりました。
資産、負債及び純資産の状況は、前連結会計年度末と比較し、資産の部は戦略的な在庫の積み増しにより棚卸資産が増加した一方で、主に売掛金の回収が進んだこと及び有価証券の減少により9,611百万円減少し145,848百万円、負債の部は4,390百万円減少し32,486百万円となりました。純資産の部は自社株式の取得等により5,221百万円減少し113,361百万円となりました。
市場別の売上高は次のとおりです。
[B&P(Business & Plus)]
売上高は、13,674百万円(前年同期比3.5%増)となりました。海外においては、売上高は前年同期を上回りました。特にドイツでの販売が堅調に推移してきましたが、当第3四半期に入りIT市場において設備投資の先送りも一部見受けられました。国内においては、売上高は前年同期を下回りました。流通段階での在庫調整の動きがあるものの、当第3四半期では高付加価値製品の販売が法人向け中心に伸張しました。
[ヘルスケア]
売上高は、23,968百万円(前年同期比13.3%増)となりました。海外においては、診断用途向けは、欧州向けの販売が堅調に推移したほか、北米は需要の回復が見られました。国内においても前期からの設備投資需要が継続しました。また、内視鏡用途向けは、欧米を中心に好調に推移しました。
[クリエイティブワーク]
売上高は、4,919百万円(前年同期比1.6%増)となりました。第2四半期から本格的に開始した新製品の販売が好調に推移し、第1四半期に十分な供給ができなかった影響を取り戻して、海外・国内ともに前年同期を上回りました。
[V&S(Vertical & Specific)]
売上高は、6,696百万円(前年同期比13.8%増)となりました。海外においては、EVSとして展開する監視用途のIPソリューションの導入が北米を中心に好調に進んだことや自動車産業向けの回復等により前年同期を上回る売上高となりました。国内においては、前第1四半期の顧客要求に対応したカスタマイズ製品の販売が一巡したものの、航空管制向け及び船舶向けの販売が伸張し、前年同期並みの売上高となりました。
[アミューズメント]
売上高は、4,255百万円(前年同期比72.6%減)となりました。前期は規則改正に伴う旧規則機から新規則機への入替需要がありましたが、当期は入替が完了したことによる反動減もあり、前年同期を下回りました。当業界を取り巻く市場環境は、規則改正後の遊技人口の減少と店舗数の減少等により業界全体の縮小が進んでおり、厳しい状況が継続しております。
[その他]
売上高は、3,622百万円(前年同期比16.8%増)となりました。アミューズメント用ソフトウェア受託開発の売上高が増加したこと等によるものです。
なお、市場区分の詳細は次のとおりです。
区分
使用用途・場所
B&P (Business & Plus)
金融機関、公共機関、文教施設、CAD、商業施設、一般オフィス、ホームオフィス
ヘルスケア
診断・検査、治療・手術、医療IT
クリエイティブワーク
映像制作、3DCG、プロフォト、ハイアマチュアフォト、イラスト、デザイン、
出版・印刷
V&S (Vertical & Specific)
社会インフラや産業機器で求められる多種多様な用途
航空管制、船舶、監視、MIL規格対応、その他産業用途(タッチモニター含む)
アミューズメント
パチンコ・パチスロ遊技機に搭載される液晶モニター
その他
保守サービス及びソフトウェアの受託開発
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、4,432百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
