【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、社会経済活動に持ち直しの動きが見られましたが、急激な円安に伴う物価上昇やロシア・ウクライナ情勢に起因する資源・エネルギー価格の高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような環境の下、当社グループは、2021年度~2023年度を計画期間とする中期経営計画において、2022年度の経営方針を「唯一無二の存在へ~新しいモノ・やり方で客数を飛躍的に上げる~」とし、ウィズコロナ時代に人々のよりよい暮らしの役に立つために、価格・品質・サービス面においてヒラキ流を徹底することにより、お客様に「驚き」「楽しさ」「満足感」をお届けするべく、オリジナル商品を軸とした通信販売・店舗販売・卸販売の各事業を精力的に展開してまいりました。しかしながら、中国等の新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響を受け、オリジナル商品の輸入に遅延が発生し販売機会の逸失を招いた他、急激な円安の進行による仕入原価の高騰等、厳しい経営環境が続きました。この結果、当第3四半期連結累計期間における連結売上高は、109億57百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は2億85百万円(前年同期比60.4%減)、経常利益は3億24百万円(前年同期比55.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億6百万円(前年同期比57.8%減)となりました。当社グループの報告セグメントの当第3四半期連結累計期間における業績は、次のとおりであります。
(通信販売事業)通信販売事業におきましては、商品面では1,000円以下の販売促進商品投入に加えて、親子ルームウェア「ふわとろりモコモコ上下セット」、「レディースビット付ローファー」等の中価格帯に加え、高機能・お値打ち価格の「あったか極暖ラグ」等を投入し、お客様の支持を得ることができました。販売促進面では、インフルエンサーによる商品のPR投稿、アプリ60万ダウンロード突破記念クーポン配布ならびに週替わりの期間限定商品の販売等を実施し、新規顧客の獲得および既存顧客の受注促進に努めてまいりました。しかしながら、春夏シーズンに中国等の新型コロナウイルス感染症の拡大による入荷遅延が受注に影響した他、販売促進商品・子供商品等が受注を大きく牽引するには至りませんでした。加えて、急激な円安による仕入価格上昇により一部商品について価格改定を行った結果、売上高は60億55百万円(前年同期比11.2%減)となりました。利益面は、減収に加え、円安に伴う仕入原価の上昇により売上総利益率が低下し、セグメント利益は5億56百万円(前年同期比43.5%減)となりました。(店舗販売事業)店舗販売事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことで来店客数は増加基調になりました。靴の強化策として、オリジナル商品の売り場全面展開に加え、紳士靴・婦人靴における新しいブランド商品の導入を積極的に展開した他、特価商品の仕入れに注力しました。また、岩岡本店の来店客数増加策の一環として、「ヒラキ おかし館」を11月にオープンし、新規顧客の来店および本店既存フロアーの売上に貢献いたしました。また、靴専門店は大阪・兵庫に新たに各1店舗オープン、1店舗を閉店した結果、計11店舗となり、全店の靴売上高は前年同期を上回り堅調に推移しました。一方、食品部門は年末商戦は活況を呈したものの、第3四半期累計では前年同期の売上高には至りませんでした。この結果、売上高は46億89百万円(前年同期比1.2%減)となりました。利益面は、専門店の靴売上高の増加等により、オリジナル商品の売上高および売上構成比がアップした結果、売上総利益率は高まり、セグメント利益は36百万円(前年同期比114.8%増)となりました。(卸販売事業)卸販売事業におきましては、主力取引先および靴専門店向け「大卸し」の売上は増加しましたが、その他取引先の需要は力強さに欠け前年並みとなりました。この結果、売上高は2億12百万円(前年同期比0.8%増)、利益面は、円安により仕入原価が上昇したため、売上総利益率が低下し、セグメント損失は12百万円(前年同期は損失2百万円)となりました。
(2) 財政状態の状況(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べ2億54百万円増加し、112億62百万円となりました。これは、商品が6億70百万円、未着品が1億66百万円増加し、現金及び預金が4億円、売掛金が2億26百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ5百万円増加し、57億33百万円となりました。これは、無形固定資産が57百万円増加し、有形固定資産が52百万円減少したこと等によるものであります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ2億59百万円増加し、169億95百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べ1億15百万円減少し、38億10百万円となりました。これは、その他の流動負債が1億70百万円、未払法人税等が64百万円減少し、買掛金が1億71百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ2億80百万円増加し、56億70百万円となりました。これは、長期借入金が2億42百万円増加したこと等によるものであります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億65百万円増加し、94億80百万円となりました。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末に比べ94百万円増加し、75億14百万円となりました。これは、利益剰余金が1億9百万円増加したこと等によるものであります。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.1ポイント低下し、44.2%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ2億円減少し、28億55百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各活動によるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、3億83百万円(前年同期は9億6百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額8億36百万円、税金等調整前四半期純利益3億24百万円の計上、売上債権の減少額2億27百万円の計上によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、85百万円(前年同期は9億31百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入30億円、定期預金の預入による支出28億円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、1億2百万円(前年同期は1億68百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入19億円、長期借入金の返済による支出16億66百万円によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。