【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間は、国内においては、前連結会計年度にリニューアルを敢行した「コイケヤポテトチップス」をはじめ、各ブランドとも総じて販売が好調であり、売上・利益ともに計画を上回る水準で推移しました。
海外においても、価格改定や各種コスト低減が奏功し、大幅に利益が改善しました。業績は次のとおりです。
売上高は、25,453百万円(前年同期比24.9%増)となりました。利益につきましては、営業利益1,646百万円(前年同期比333.8%増)、経常利益1,569百万円(前年同期比278.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,003百万円(前年同期比354.3%増)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
<国内>
2024年3月期は、「高付加価値商品等の継続拡販」「物価高騰対策及び製造体制の強化」「継続的な新機軸商品開発」を、3つの戦略テーマに据え事業展開を進めております。
当第2四半期連結累計期間においては、前連結会計年度にブランドの現代化を目的にフルリニューアルを実施した「コイケヤポテトチップス」の販売が好調でした。また、「スコーン」や大袋商品を中心に既存ブランドが好調なことに加え、積極的に広告宣伝投資を行うなどしたことで、計画を大きく上回る売上となりました。
商品戦略としては、「Largeサイズ」、「ご褒美サイズ」、「いつでもチャック」など、多数の大袋商品を展開し、拡大している大袋需要に応えられるラインナップを揃えました。「湖池屋プライドポテト」や、リニューアルを実施した「The 素材のご馳走」、「ピュアポテト」などを含む高付加価値商品群においても、新商品や広告宣伝投資などを行い、拡販に努めました。また、エリア限定販売から全国発売へ拡大した個包装商品「濃いじゃが」だけでなく、次なる新機軸商品の開発にも取り組んでおります。
一方、費用面では、原材料価格や光熱費上昇による継続的な影響を受けておりますが、生産・物流の効率化をはじめとしたコスト削減施策を講じるとともに、商品品質の維持と安定的な利益確保のために価格改定を行うことで利益確保に努めました。
以上のとおり、コスト増加の影響がありながらも売上数量を大きく拡大し、適切な価格改定を行った結果、国内の売上高は22,724百万円(前年同期比25.8%増)となり、セグメント利益は1,518百万円(前年同期比234.2%増)となりました。
<海外>
台湾事業では、各種ポテトチップスの大幅な価格改定を遂行することで売上・利益ともに好調に推移しております。また、ポテトチップス以外の商品群の販売比率を高めることで、馬鈴薯原料への依存度低下を図り、収益性向上に努めております。
ベトナム事業では、輸出事業の好調もあり、売上を大幅に拡大しております。また、価格改定や各種コスト削減施策も奏功し、利益も大幅に改善しております。
タイ事業では、現地流通大手との取り組みの活発化に加えて、スーパーなどで店頭フォロー活動を強化し、売上を拡大しております。また、商品規格の見直しなどの原価低減にも取り組んでおり、利益確保に努めております。
以上により、海外の売上高は2,729百万円(前年同期比17.5%増)となり、セグメント利益は160百万円(前年同期はセグメント損失8百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
総資産は、前連結会計年度末に比べ4,510百万円増加し、34,087百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加(2,203百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(786百万円)及び受取手形及び売掛金の増加(671百万円)によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ3,714百万円増加し、18,096百万円となりました。主な要因は、返金負債の減少(316百万円)の一方、買掛金の増加(2,615百万円)及び未払金の増加(1,829百万円)によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ796百万円増加し、15,990百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(656百万円)によるものであります。なお、自己資本比率は46.3%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2,203百万円増加し、6,714百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,300百万円となりました。これは主に、棚卸資産の増減額(981百万円)等の減少があったものの、仕入債務の増減額(2,573百万円)及び税金等調整前四半期純利益(1,569百万円)等の増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は507百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(457百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は619百万円となりました。これは主に、配当金の支払額(346百万円)及び長期借入金の返済による支出(212百万円)によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は317百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。