【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつあり、緩やかな持ち直しが続いているものの、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引き締め等による世界的な景気後退懸念など、厳しさが増しています。
そのような状況下においても公共投資は底堅く推移しており、当社グループの主力である道路橋・鉄道橋などの橋梁事業におきましても、新設関連で3,000億円、保全関連で3,200億円の今年度予想発注規模のうち、当第3四半期連結累計期間の総発注量は、契約ベースで60%以上、公告ベースでも80%以上となり、9月末時点の遅れを順調に取り戻しつつあります。
このような環境下、今年度は技術的難易度の高い、技術提案・交渉方式(*)による大規模更新工事への取り組みの比率を上げており、優先交渉権を得た時点では詳細設計のみの契約となり、製作および架設に係る契約に向けた協議は詳細設計後となることから、高速道路の大型工事などにより受注高を375億65百万円まで積み上げましたが、前年同期比では7.8%減となりました。
売上高につきましては、手持ち工事が概ね順調に進捗したことにより、438億6百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
損益につきましては、エネルギー価格等の大幅な上昇による影響があったものの、工場構内ヤードの有効活用促進などの生産効率化、工事採算性向上の取り組み、働き方改革による業務効率化などにより、営業利益は42億97百万円(同8.0%減)、経常利益は45億9百万円(同6.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26億27百万円(同0.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(宮地エンジニアリング)
受注高につきましては、大型工事の受注があったことから、238億51百万円(同14.6%増)となりました。
売上高につきましては、手持ち工事の順調な進捗により、254億76百万円(同3.1%増)となりました。
損益につきましては、エネルギー価格等の大幅な上昇による影響があったものの、生産の効率化、工事採算性の向上などに取り組んだ効果が発揮され、営業利益は30億36百万円(同13.7%増)となりました。
(エム・エム ブリッジ)
受注高につきましては、高速道路会社からの大型工事の受注があったものの、前年同期との比較では31.2%減少し、137億11百万円となりました。
売上高につきましては、手持ち工事の進捗により、183億36百万円(同0.9%増)となりました。
損益につきましては、前年同期に採算が大幅に改善した工事が多かったこともあり、営業利益は12億65百万円(同37.0%減)となりました。
(*) 技術提案・交渉方式とは、高度な技術力を取り入れるために採用された入札方式であり、発注者が高度な技術提案等で優先交渉権者を選定し、その優先交渉権者と詳細設計に関する契約を取り交わして詳細設計を行い、その成果物に基づいて工事契約に向けた協議を行うものです。
② 財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末と比較して15億72百万円減少し、602億43百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等が66億39百万円、流動資産のその他に含まれる未収入金が11億78百万円それぞれ増加したものの、現金預金が96億76百万円減少したためであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して31億73百万円減少し、195億51百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等が20億6百万円、1年内返済予定の長期借入金が3億円、未払法人税等が4億93百万円、賞与引当金が3億93百万円それぞれ減少したためであります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比較して16億1百万円増加し、406億92百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が12億66百万円、その他有価証券評価差額金が3億30百万円それぞれ増加したためであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1億70百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
エム・エム ブリッジにおいて、当第3四半期連結累計期間に高速道路会社からの大型工事の受注があったものの、受注高は前年同期との比較では31.2%の減少となりましたが、第4四半期にはある程度の受注高を確保出来る見込みです。
#C3431JP #宮地エンジニアリンググループ #金属製品セクター