【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の第7波による感染者数が増加したものの、並行して行動制限の緩和、経済活動の正常化への動きがさらに進みました。一方、ロシア・ウクライナ情勢の影響に伴う原油価格をはじめとした原材料価格の高騰や欧米諸国の金利の引き上げによる為替変動など、依然として景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの事業を取り巻く環境は、受注は堅調に推移しているものの、依然として原材料の調達に時間を要し、素材やエネルギー価格の高騰・運送コストの高騰などが収益を圧迫する状況となりました。
このような状況のなか、当社グループは中期経営計画「CG23」(2022年3月期~2024年3月期)の2年目として、新エネルギー分野での貢献領域を拡大できるようプロジェクト体制で新たな市場の開拓に注力してまいりました。一方、ものづくりの安定化を目指し計画しておりました合理化・自動化に向けた設備投資は、納期遅延の影響を受けておりますが、引き続き中期経営計画に基づく重点施策を着実に進めてまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は129億4百万円(前年同期比21.2%増加)となり、営業利益は3億7百万円(前年同期比28.1%減少)、経常利益は2億5千2百万円(前年同期比41.6%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億3千4百万円(前年同期比58.1%減少)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末に比べ7億2千9百万円増加し、278億7千6百万円となりました。これは主に電子記録債権が4億2千5百万円、原材料及び貯蔵品が3億6千万円増加したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は前連結会計年度末に比べ2億4千1百万円増加し、75億7千7百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が2億4千4百万円、未払金が3千3百万円増加したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ4億8千8百万円増加し、202億9千8百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定が5億7千4百万円増加したことによるものであります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(a)半導体事業
当事業におきましては、当社グループの主力市場である中国はロックダウンによる経済活動の停滞などの影響を受けて減収となりました。一方、国内向けおよび欧州向けは前年同期比で増収となりました。主力のパワーモジュールでは主に汎用インバータ、溶接機向けが堅調に推移したほか、チップの販売も前年同期比で増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、40億9千2百万円(前年同期比2.0%増加)となりました。セグメント利益は増収や円安などの増益要因はありましたが、材料費や電気料金の高騰などが利益を圧迫し、2億6百万円(前年同期比29.9%減少)となりました。
(b)電源機器事業
当事業におきましては、素材加工分野(銅箔生成、アルミエッチング)での販売などにより一般産業用電源が大きく伸長するとともに、データセンター・パソコン等で用いる電子部品の表面処理用電源の需要が堅調で、当該分野での販売を伸長いたしました。また、小型電源も需要回復が顕著で前年同期比で大きく増収となりました。一方、生産面では原材料(半導体、電子部品、樹脂成型品等)の調達難が継続していることから生産が遅延するという課題が継続しています。
以上の結果、当セグメントの売上高は、88億1千1百万円(前年同期比32.9%増加)となりました。セグメント利益は増収とはなったものの原材料の高騰や円安が利益の圧迫要因となり、1億円(前年同期比24.3%減少)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の減少2億3千8百万円が増加要因として寄与したものの、棚卸資産の増加7億4千5百万円、有形固定資産の取得による支出3億1千2百万円などの減少要因があり、その結果46億6千5百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、3千7百万円の収入(前年同四半期は7億4千8百万円の収入)となりました。
これは主に売上債権の減少2億3千8百万円が増加要因として寄与したものの、減少要因として棚卸資産の増加7億4千5百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、3億3千6百万円の支出(前年同四半期は1億5千5百万円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出3億1千2百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、2億7千1百万円の支出(前年同四半期は1億9千5百万円の支出)となりました。
これは主に配当金の支払額2億1千8百万円などによるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、7億6千7百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。