【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期累計期間の国内景気は、コロナ禍における入国制限が解除され、インバウンド需要も高まり、観光業や外食産業等が持ち直す一方で、人手不足感が強くなりました。また円安が進む中で輸出産業等は業績を伸長させた反面、消費者物価の上昇が続き、景気浮揚感が乏しく、消費者の選別消費がより強くなりました。
(直営店商品販売事業)ハウス オブ ローゼ直営店は、コロナ禍で制限していたハンドウォッシュ(お客様の手を顔に見立て、洗顔料等を使用しお客様の手に触れながら洗顔方法をお伝えする、当社の強みである販売手法)を再開し、お客様一人ひとりに対する「ふれる(触れる)接客」を通じた販売力を再強化することでスキンケア化粧品の売上増加を図りつつ、業績向上に取り組んでいます。しかしながら第1四半期は、主力商品であるボディスムーザーについて、機能性に着目した新機軸の期間限定品を発売しましたが、デザイン面を含めお客様への訴求力が弱く低調な販売推移となった他、春から夏にかけて販売数量が伸びる雑貨商品の一部において、原材料調達面から仕入ができなかったこと等により、新客数は減少し、売上高が計画を大きく下回る結果となりました。第2四半期に入りそれらマイナス面が徐々に収束し、ハンドウォッシュを通じたスキンケア売上高が伸長すると共に、猛暑の下、クール系のパウダーや清涼感のあるボディケア商品が好調に推移しました。さらに、9月に当社の主力スキンケアである「モイスチュアコントローラー」(保湿美容液)を大幅にリニューアルし、販売促進施策も重点強化した結果、多くのご支持をいただき売上増に大きく寄与しました。ハウス オブ ローゼ直営店舗売上高は、第2四半期会計期間は前年同期比約2%増と持ち直しましたが、第1四半期苦戦の影響により第2四半期累計では、前年同期比2%減となりました。EC事業は、コロナ禍の収束に伴うリアル回帰により、EC業界自体の伸長率低下が指摘される中、自社ECサイトは新客売上が減少しましたが、会員数は着実に増えており、CRM活動強化等によりリピート売上が増加したことから、売上高は前年同期比で微増となりました。一方、Amazonを始めとした外部モールでは、各モール主催のイベントを活用しつつ、認知度向上及びモールの特性に応じた育成に努めた結果、ボディスムーザーを中心に、売上高が前年同期比約7%増となり、EC事業全体の売上高は前年同期比4%増となりました。以上の結果、当事業売上高44億80百万円(前年同期比1.0%減)、営業損失74百万円(前年同期は営業損失74百万円)となりました。
(卸販売事業)個人オーナー店舗向け卸及び量販店向け卸は、総じてHOR直営店とほぼ同様の売上状況となりました。その中において、個人オーナー上位店舗への販売促進施策の強化、また当社からスタッフを派遣している量販店に対して、販売不振店舗には派遣中止を実施する等の諸施策を推進し、事業収益改善に取り組みました。その他国内一般卸は、秋冬物の一部季節商品の納品が猛暑により下期にずれ込んだものの、Oh!Babyシリーズや夏季限定商品等が好調に推移し、さらに取引額が大幅に増加した取引先もあり売上増となりました。一方、中国越境EC卸は、中国市場の回復の遅れや競合商品による競争激化等により、売上高は前年同期で減少となりました。以上の結果、当事業売上高7億58百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益21百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
(直営店サービス事業)リラクゼーションサロン事業は、猛暑の影響もあり客数は伸び悩みましたが、当社のクール系商品を利用したコースの需要が伸長し、また施術単価の高いロングコースも好調に推移するなど販促施策が奏功しました。前期に続き今中間期も2店舗を退店したため、売上高は前年同期比で5%強の減少となりましたが、既存店ベースでは微増となりました。カーブス事業は、引き続き既存会員に対するサポート強化と共に退会者の抑制に努めており、フランチャイザーであるカーブスジャパンのTVCM効果も寄与し、会員数は猛暑の影響で伸び悩んだものの、期初比で約320名の純増となりました。スタッフ数不足が続いている中で売上高は前年同期比8%の増加となりました。以上の結果、当事業売上高6億14百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益78百万円(前年同期比21.9%増)となりました。
以上、当第2四半期累計期間における売上高は58億53百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益25百万円(前年同期比154.2%増)、経常利益29百万円(前年同期比17.1%減)、四半期純損失27百万円(前年同期は四半期純損失9百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、25億31百万円(前年同四半期は25億92百万円)となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1億52百万円(前年同四半期2億29百万円取得)となりました。これは主に売上債権の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1億34百万円(前年同四半期17百万円取得)となりました。これは主に基幹システム刷新に伴う長期前払費用の取得による支出1億32百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3億57百万円(前年同四半期2億47百万円使用)となりました。これは主に短期借入金、長期借入金の返済による支出によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期累計期間において事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。