【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
なお、当第2四半期累計期間における新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、ある一定の仮定を置いた上で会計上の見積りを実施し、会計処理に反映しております。その内容につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項 追加情報」に記載の通りであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期累計期間の国内景気は、ウクライナ情勢を巡る緊張の長期化及び急激な円安の進行などによる輸入原材料価格の高騰や供給制限等から様々な商品やサービスの価格が上昇し、さらに新型コロナウイルス第7波が猛威を振るうなど非常に不安定な状況で推移しました。消費者マインドは総じて弱含んでおり、購買行動は選別志向が強くなっていますが、一方、百貨店では高額商品需要を中心に持ち直しの傾向も見られました。このような状況の中、当社はハウスオブローゼ直営店舗を始めとして、コロナ禍で悪化した業績の回復に努めております。
(直営店商品販売事業)ハウスオブローゼ直営店は、実践的な販売力の強化と均衡化を図り、お客様の更なる満足度向上に資するべく、期初に「教育部」を「販売教育部」に改組し、販売スタッフの育成に努めており、徐々に成果が浸透しております。また、既存の「ハウスオブローゼ」、嗜好性の高い都市型百貨店向けの「Be-Prime」及び若年齢層をターゲットとした半セルフ型ショップの「Oh!Baby」という3ブランドショップ展開を進め、各ブランドの特長を生かしつつ幅広い顧客層へのアプローチを通じ、顧客数の増加と売上増加に取り組みました。商品面では、季節限定商品やコロナ禍に対応したメイクアップ新商品が好調に推移した他、「Be-Prime」、「Oh!Baby」でもオリジナル商品を追加発売するなどし、顧客層の拡充につながりました。ハウスオブローゼ直営店売上は、第1四半期はコロナ禍の影響もあり計画比では苦戦しましたが、第2四半期で持ち直しを見せ、新規顧客数が伸長する形で前年同期比6.4%増となりました。EC事業は、Amazonモールが好調に売上伸長したことに加え、新規の楽天やZOZOコスメの各モールもボディスムーザーを中心に計画を上回る売上を確保しました。一方自社運営サイトは、コロナ禍での売上伸長が一巡し、新客獲得に苦戦したものの、リピート購入が進み総顧客数で前年同期を上回ると共に、会員数も順調に増加しました。結果、EC事業売上高は前年同期比37.1%増となりました。他の直営店商品販売事業を加えた当事業売上高は、45億26百万円(前年同期比9.8%増)となりました。一方経費面では、OEM先からの度重なる値上げ要請を受けたことによる一部商品の仕入コスト増に伴う売上原価率の上昇に加え、前年同期は緊急事態宣言に伴う臨時的措置として特別損失に計上した店舗休業中のスタッフ人件費やテナント料を今期は通常通り営業経費計上したこと等により、営業損失74百万円(前年同期は営業損失38百万円)と損失幅が拡大しました。
(卸売販売事業)個人オーナー店舗向け卸は、季節限定商品やボディスムーザーが比較的好調に推移しましたが、売上上位店舗に伸び悩みがみられ、また1店舗の退店もあり売上高は前年同期で減少となりました。一方大手量販店向け卸は、ボディケア商品を中心としたセルフ型販売の「リラックスタイム」が安定的に伸長したことや単品商品卸の販路拡大が進んだこと、及びコロナの鎮静化に伴い納品額が増加した取引先もみられました。また中国越境EC卸は、中国市場に対する規制強化や不透明感もあり、売上高は前年同期で減少となりました。以上、当事業売上高は7億42百万円(前年同期比15.0%増)、売上高の増加に伴い、営業利益19百万円(前年同期は営業損失2百万円)で黒字転換となりました。
(直営店サービス事業)リラクゼーションサロン事業は、夏場の猛暑に適応した期間限定のショートコースを実施し需要が高まりました。一方施術単価の高いロングコースも施策を充実させることで好調を維持した結果、全体の施術単価は前年並みだったものの集客増につながりました。またオンライン予約システムのコンテンツを充実させたことで予約稼働率が上昇し運営効率も向上しました。育児休業等によるスタッフ数不足が続く中で、売上高は前年同期比6.6%の増加となりました。一方カーブス事業は、コロナ禍で減少した会員数の増加に注力しつつ退会者の抑制に努めています。現下の状況の中、コロナ禍での健康意識の高まりに加え、フランチャイザーであるカーブスジャパンのテレビコマーシャルも寄与したことで、比較的若い年代層の入会も増加しました。一方で各店の会員に対するきめ細かいサポートを強化することで既存会員数の維持に努めた結果、会員数は期初比で約480名の純増となりました。当事業も育児休業等によるスタッフ数不足が続いていますが、売上高は前年同期比9.1%の増加となりました。以上の結果、当事業売上高は6億1百万円(前年同期比8.0%増)、スタッフ数不足による売上原価率の低下もあり営業利益は64百万円(前年同期営業利益32百万円)、前年同期比で倍増となりました。
以上、当第2四半期累計期間における全社売上高は、58億70百万円(前年同期比10.3%増)となりました。経費面では、商品の仕入コスト増に加え、前年同期は緊急事態宣言に伴う臨時的措置として特別損失に計上した店舗休業中のスタッフ人件費やテナント料等を今期は通常通り営業経費計上したこと等により販管費が増加しましたが、売上高の増加により営業利益10百万円(前年同期営業損失9百万円)と黒字化を図ることができました。四半期純損失は9百万円(前年同期四半期純損失48百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、25億92百万円(前年同四半期は27億16百万円)となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は2億29百万円(前年同四半期3百万円使用)となりました。これは主に棚卸資産の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は17百万円(前年同四半期2億95百万円取得)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2億47百万円(前年同四半期2億26百万円使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期累計期間において事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。