【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが見られたことから感染症対策が転換され、徐々にではありますが経済活動は回復基調となりました。しかしながら、ウクライナ情勢不安の長期化等の影響によりエネルギー価格や原材料価格が高値で推移していることから景気の先行きは依然不透明な状況となりました。
食品業界ならびに当社の主力分野であるチーズ業界におきましては、海外からの入国制限が緩和されたことに加えて、国内の旅行支援策の後押しにより人流が回復し、外食産業向け需要が堅調に推移いたしました。一方、物価上昇等の影響から消費者の買い控えの傾向が強まる状況となりました。
このような市場環境のもと、当社といたしましては、チーズ製品の価格改定後の需要喚起の対策に取り組んできました。さらに、原材料の安定調達に尽力するとともに、経費の削減、販売の促進および生産能力の増強と生産効率の向上を目指し、全生産ラインの安定稼働に引き続き努めました。また、乳製品相場が高値で推移していることから今後の国際的な乳製品需給動向に注視してまいります。
その結果、当第1四半期累計期間の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当第1四半期会計期間末の資産は、繰延税金資産が505百万円、原材料が459百万円増加した一方で、売掛金が1,105百万円、有形固定資産が377百万円、商品及び製品が302百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較し844百万円減少し、50,577百万円となりました。
(負債)
当第1四半期会計期間末の負債は、未払法人税等が525百万円増加した一方で、長期借入金が750百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較し447百万円減少し、21,741百万円となりました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末の純資産は、四半期純損失211百万円を計上したことに加えて、配当金の支払いにより利益剰余金が389百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較し397百万円減少し、28,836百万円となりました。自己資本比率は、前事業年度末の56.8%から57.0%となりました。
b.経営成績
当第1四半期累計期間の業績につきましては、売上高につきましては10,658百万円(前年同四半期比107.4%)となりました。利益面につきましては、原材料価格の上昇による原価高によって、営業損失は275百万円(前年同四半期は営業利益383百万円)、経常損失は306百万円(前年同四半期は経常利益377百万円)となりました。四半期純損失は211百万円(前年同四半期は四半期純利益279百万円)となりました。売上高の内訳はチーズ部門が9,669百万円(前年同四半期比107.2%)、チョコレート部門が818百万円(前年同四半期比110.7%)、ナッツ部門が132百万円(前年同四半期比90.5%)、その他部門38百万円(前年同四半期比205.2%)となっております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期累計期間において、当社の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は68百万円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
1)資金需要
設備投資、運転資金及び利息の支払い並びに配当金の支払いに資金を充当しております。
2)資金の源泉
必要な資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しておりますが、一部は銀行借入により調達しております。