【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績(寝具・リビング用品事業)当連結会計年度の状況といたしましては、前連結会計年度と比べ減収・減益となりました。減収・減益の主な要因は、主力のダイレクトセールス部門におきまして、販売員の増員を課題として認識しておりますが、継続的な採用活動に努めるも奏功せず減員となったためであります。ダイレクトセールス以外の販売部門におきましては、新型コロナウィルス感染症拡大による需要の落ち込みから回復の兆しが見られ、前連結会計年度と比べ増収・増益で推移しております。
(不動産賃貸事業)当連結会計年度の状況といたしましては、前連結会計年度と比べ増収・減益となりました。増収の主な要因は、前年下半期に取得した区分マンションの賃貸収入によるものであります。減益の主な要因は、修繕等の設備関係費が前連結会計年度を上回ったことによるものであります。
以上の結果、売上高は12,105,170千円と前連結会計年度と比べ217,691千円(1.8%)の減収となりました。営業利益は1,515,626千円と前連結会計年度と比べ173,214千円(10.3%)の減益となりました。経常利益は為替差益を879,603千円計上したこと等により、前連結会計年度と比べ200,395千円(6.7%)増益の3,192,418千円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、旧浜松工場等に係る解体費用引当金繰入額の計上等がありましたが、投資有価証券償還益を1,190,253千円計上したことや、上記の経常利益の増加により2,968,918千円となり、前連結会計年度と比べ1,393,240千円(88.4%)の増益となりました。
セグメント毎の状況は以下のとおりであります。① 寝具・リビング用品事業当セグメントにおきましては、売上高は11,070,375千円と前連結会計年度と比べ244,418千円(2.2%)の減収、セグメント利益(営業利益)は1,554,444千円と前連結会計年度と比べ212,170千円(12.0%)の減益となりました。② 不動産賃貸事業当セグメントにおきましては、売上高は1,034,795千円と前連結会計年度と比べ26,726千円(2.7%)の増収、セグメント利益(営業利益)は503,033千円と前連結会計年度と比べ20,735千円(4.0%)の減益となりました。
(2) 財政状態(資産)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して3,440,350千円増加し、64,849,724千円となりました。これは主に、金融機関からの借入金残高が1,450,000千円増加したことや、親会社株主に帰属する当期純利益を2,968,918千円計上したこと等によるものであります。なお、現金及び預金が2,096,344千円減少しているのは、資産運用の一環で、満期となった外貨建て定期預金をその他の外貨建て金融資産へ組替えたこと等によるものであり、その結果、投資有価証券が4,644,184千円増加しております。(負債)負債は、前連結会計年度末と比較して1,163,341千円増加し、15,178,315千円となりました。これは主に、金融機関からの借入金残高が1,450,000千円増加したことや、解体費用引当金が270,724千円増加したことによるものであります。(純資産)純資産は、前連結会計年度末と比較して2,277,009千円増加し、49,671,409千円となりました。これは主に、海外子会社財務諸表の円換算レートの変動等により為替換算調整勘定が471,713千円増加したことや、配当金の支払いを上回る親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が2,503,992千円増加したことによるものであります。一方で、投資有価証券の償還等によりその他有価証券評価差額金が700,053千円減少しております。
(3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1,937,465千円増加し、19,976,673千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローとその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は1,190,540千円(前連結会計年度は2,577,991千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,085,231千円、及び売上債権の減少886,003千円によるものであります。一方で、為替差益860,216千円、法人税等の支払額1,125,703千円などがありました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は352,052千円(前連結会計年度は9,104,722千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出8,883,811千円、及び有形固定資産の取得による支出949,470千円によるものであります。一方で、定期預金の純減額5,322,993千円などがありました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は985,074千円(前連結会計年度は465,039千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入6,450,000千円によるものであります。一方で、長期借入金の返済による支出5,000,000千円、及び配当金の支払額464,925千円がありました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業資金は基本的に毎期の営業活動によるキャッシュ・フローで賄いますが、設備投資など多額の支出が必要となる場合には、適宜、金融機関からの長期借入金を財源に組み入れる方針であります。別途、自己資金を留保しており、資金の流動性は確保されていると判断しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える会計上の見積りを必要とします。経営者は過去の実績等を勘案して合理的と判断される前提に基づき当該見積りを行っておりますが、そこには不確実性が存在するため、実際の結果とは異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(千円)
前期比(%)
寝具・リビング用品事業
2,706,228
3.9
不動産賃貸事業
–
–
合計
2,706,228
3.9
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.金額は、製造原価によっております。
② 受注実績当社グループの製品のうち、主力のダイレクトセールス用については大部分が見込生産であります。また、卸売用などについては主に受注生産を行なっておりますが、全般的に生産に要する期間が短いことから記載を省略しております。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前期比(%)
寝具・リビング用品事業
11,070,375
△2.2
不動産賃貸事業
1,034,795
2.7
合計
12,105,170
△1.8
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。