【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、各国の金融引き締めやウクライナ情勢をはじめとした地政学リスク、サプライチェーン上の供給制約等、依然として先行きが不透明な状況が続きました。米国では、金融引き締めの状況が続いているものの、良好な雇用情勢と個人消費により、全体として景気は底堅く推移しました。中国では、生産・投資は回復が続く一方で、不動産部門の問題を抱え消費マインドの低迷により景気は不安定なまま推移しました。他のアジア地域では、経済の貿易依存度の高い国が多いなかで輸出の低迷が続いており、景気は減速基調となりました。
また、我が国経済は、物価上昇や円安基調の継続による景気の下振れ懸念があったものの、個人の消費拡大やインバウンド需要の回復等により、景気は緩やかな回復基調となりました。
このような経営環境の中で、中期経営計画で掲げた「事業領域の転換」を推進するため、グループ一丸となり目標に向かって邁進してまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,344百万円増加し、51,183百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加793百万円、受取手形及び売掛金の増加1,360百万円及び投資有価証券の増加604百万円であります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,245百万円増加し、11,275百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加740百万円及び賞与引当金の増加293百万円であります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,098百万円増加し、39,908百万円となりました。その主な要因は、為替換算調整勘定の増加2,265百万円であります。
(経営成績)
当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は29,429百万円(前年同四半期比0.5%増)、営業利益は2,332百万円(前年同四半期比7.6%増)、経常利益は3,084百万円(前年同四半期比5.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,046百万円(前年同四半期比1.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
日本は、自動車向けが引き続き堅調に推移し、売上高は7,060百万円(前年同四半期比4.1%増)、営業利益は269百万円(前年同四半期比209.0%増)となりました。
東南アジアは、AV機器向けが大きく落ち込みましたが、通信機器向けが回復し、売上高は10,037百万円(前年同四半期比7.4%減)、営業利益は819百万円(前年同四半期比29.4%減)となりました。
中国は、OA機器向けが減少しましたが、ゲーム機器向けが好調で、売上高は8,893百万円(前年同四半期比3.1%増)、営業利益は1,310百万円(前年同四半期比33.3%増)となりました。
その他は、自動車向けが好調を維持したものの、AV機器向けは低調な状態が続き、売上高は3,439百万円(前年同四半期比12.8%増)、営業損失は47百万円(前年同四半期は9百万円の営業損失)となりました。
(2)
経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)
研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、70百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。