【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化が期待されていたものの、新型コロナウイルス感染症の第7波の発生に加え、急激な物価高騰の影響を受けて再び個人消費の回復に陰りが見え始めてきました。世界経済におきましても、欧米州を中心に緩やかな回復傾向にあるものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化・緊迫化、原材料価格の高騰、急激な為替変動や金融の引き締めなどにより、先行き不透明な状況が続きました。
こうした中、当社は企業理念の上位概念となるパーパス「次代の生活品質を高める 事業の創造者として 人びとの幸せを実現する」を新たに定め、グループ一体となりサステナブル事業分野を中心とする高付加価値事業の展開に注力するとともに、海外取引においては収益の確保に努め、国内取引においては原価高騰分の価格調整に取り組んでまいりました。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は、前年同期比7,912百万円、15.0%増収の60,508百万円となり、売上総利益は、前年同期比318百万円、4.9%増益の6,868百万円となりました。営業利益は、前年同期比78百万円、6.5%減益の1,123百万円となり、経常利益は、前年同期比74百万円、6.2%増益の1,281百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比25百万円、2.7%減益の909百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、第1四半期連結会計期間より報告セグメント等の変更を行っており、以下の前年同四半期連結累計期間比較につきましては、前年同四半期連結累計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
<ファイバー>
アジアにおけるインナー用機能糸・生地の取引は前年並みに推移しましたが、売上高は、海外売上高が為替変動により増加したことから、前年同期比11.3%増収の30,386百万円となりました。営業利益は、原材料価格の高騰への対応に時間を要し、前年同期比69.1%減益の50百万円となりました。
<アウター>
製品のOEM・ODM取引や欧米アパレル向け生地の輸出取引が個人消費の持ち直しを背景に増加したことから、売上高は前年同期比37.5%増収の8,097百万円となり、営業利益は前年同期比125.6%増益の416百万円となりました。
<インナー>
個人消費の持ち直しを背景に、売上高は前年同期比7.9%増収の5,873百万円と回復基調にありましたが、利益面では、原材料価格の高騰や急激な円安の影響を吸収しきれず、138百万円の営業損失(前年同期は135百万円の営業利益)となりました。
<セミコンダクター>
堅調に推移した世界の半導体需要を背景に、半導体関連部材の取引が好調に推移しました。また、前期に連結子会社化したGSI Creos Technology (China) Co., Ltd.も寄与したことから、売上高は前年同期比37.3%増収の5,384百万円となり、営業利益は前年同期比77.6%増益の489百万円となりました。
<ケミカル>
機能性樹脂・フィルムの取引が国内の需要増を背景に伸長し、塗料原料の取引が海外の需要を取り込み堅調に推移したことから、売上高は前年同期比15.5%増収の5,975百万円となり、営業利益は前年同期比5.5%増益の307百万円となりました。
<ホビー&ライフ>
ホビー関連の取引が、巣ごもり需要が一服したことに加えて中国ロックダウンの影響により減少したことから、売上高は前年同期比19.0%減収の2,466百万円となり、営業利益は前年同期比26.6%減益の287百万円となりました。
<マシナリー&イクイップメント>
複合材関連の機械および部品の取引が増加したことから、売上高は前年同期比27.1%増収の2,323百万円となり、営業利益は5百万円(前年同期は6百万円の営業損失)となりました
当第2四半期連結累計期間末における総資産は、売上債権の増加などにより、前期末比7,816百万円増加の
68,746百万円となりました。
負債は、仕入債務の増加などにより、前期末比6,820百万円増加の43,236百万円となりました。
純資産は、為替換算調整勘定の増加などにより、前期末比996百万円増加の25,509百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは1,364百万円の支出(前年同期は3,810百万円の支出)となりました。主な
要因は売上債権の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは266百万円の収入(前年同期は481百万円の収入)となりました。主な要因
は貸付金の回収による収入などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,266百万円の収入(前年同期は841百万円の支出)となりました。主な要因は短期借入金の増加などによるものです。
これらに、換算差額160百万円を加味した結果、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残
高は前期末比329百万円増加の8,407百万円となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重
要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動について、特記すべき事項はありません。