【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による制限措置が徐々に緩和され、経済社会活動の正常化が進むなか、個人消費や企業収益などについて持ち直しの動きが見られたものの、急激な円安進行や原材料価格の高騰等により、不透明感が増す状況で推移しました。一方、世界経済については、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中国のロックダウンの影響等により、一部の国々では持ち直しに鈍化がみられたものの、総じて経済正常化が進み回復基調となりました。原油価格は、EUによるロシア産原油の禁輸措置の導入を発端に、供給不足が強まるとの見方などから、一時1バレル120米ドル台前半へ上昇したものの、その後中国経済の下振れや、主要先進国の金融引き締めによる景気後退への懸念からエネルギー需要が減少するとの見方が強まり、1バレル80米ドル近辺まで下落しました。こうした環境下、世界的な脱炭素の流れは避けられないものの、安定したエネルギー供給を維持する観点から、石油会社による一定の深海油田開発プロジェクトは継続すると見られ、当社グループの主要事業である浮体式海洋石油・ガス生産設備に関する事業は、当社グループが強みを持つ超大水深大型プロジェクトにおいて、今後も安定した成長が期待されます。当社グループを取り巻く事業環境は、再生可能エネルギーの更なる普及、デジタル技術の進化など大きく変化しています。当社グループではこうした事業環境の変化を捉え、既存事業で確実に収益を確保しつつ、浮体式洋上風力発電、海底資源開発、デジタルソリューション事業など、将来の収益源の育成も着実に進めてまいります。こうした状況のもと、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、FPSO建造プロジェクトの設計変更等により、受注高は830,885千米ドル(前年同期は2,579,736千米ドル)となりました。売上収益はFPSO建造工事の進捗により1,991,229千米ドル(前年同期は2,983,102千米ドル)となりました。利益面では、前年度から続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大による建造工事の収益率の低下による影響が当期にも及んでいることや、ブラジルで操業するFPSO等に対する追加的な修繕費用等の発生による利益の押し下げ要因があったものの、比較的収益率の高い建造工事の進捗や、チャーター事業の収益の積み上げなどにより、営業利益は41,214千米ドル(前年同期は営業損失53,666千米ドル)となりました。また、米ドル高による為替差損の発生やFPSOを保有する関連会社に対する追加融資に対して損失評価引当金を計上したことなどにより金融費用が増加したことで、税引前四半期利益は30,939千米ドル(前年同期は税引前四半期損失10,604千米ドル)となりました。これらにより、親会社の所有者に帰属する四半期利益は13,006千米ドル(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失26,732千米ドル)となりました。
(2) 財政状態の分析当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、主に現金及び現金同等物の減少により、前連結会計年度末比270,481千米ドル減少して3,155,060千米ドルとなりました。負債合計は、主に営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末比512,529千米ドル減少して2,358,253千米ドルとなりました。資本合計は、主にその他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末比242,047千米ドル増加して796,807千米ドルとなりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して426,143千米ドル減少し、383,987千米ドルとなりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動に使用した資金は、435,872千米ドル(前年同期は17,947千米ドルの使用)となりました。これは、主に営業債務及びその他の債務の減少によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によって得た資金は、65,138千米ドル(前年同期は140,552千米ドルの使用)となりました。これは、主に長期貸付金の回収によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動に使用した資金は、43,862千米ドル(前年同期は69,249千米ドルの収入)となりました。これは、主に長期借入金の返済によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金及び設備資金については、社債及び借入金、並びに自己資金により充当しております。当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高は、リース負債を含めて452,024千米ドルとなり、前連結会計年度末と比較して18,035千米ドル減少しました。これは、主に借入金の減少によるものであります。資金の流動性については、主要銀行とのコミットメントライン契約を継続しており、上記の現金及び現金同等物と合わせて十分な流動性を確保しております。
(5) 経営方針、経営戦略、対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、経営方針、経営戦略、対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、7,542千米ドルであります。 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
