【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績に関する説明 当第2四半期連結累計期間(2022年4月~2022年9月)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され景気に持ち直しの動きが見られました。しかしながら、7月に入って新たな変異株による感染の再拡大が発生し、また、ロシア・ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー価格や原材料価格の上昇、急激な円安による為替相場の変動など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社グループの関連する建築業界におきましては、新設住宅着工戸数が貸家や分譲住宅などで底堅い動きを見せており、また、民間非居住建築物においては事務所が減少したものの、店舗・工場・倉庫等に増加の動きが見られることなどから、建築需要は総じて増加の傾向にありました。こうした経営環境の中で当社グループは、2022年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画「SANYO VISION 76」に沿って、これまでの基本経営戦略を継続強化するとともに、「社会的価値」と「経済的価値」の両立が図れる持続可能な成長企業を目指し邁進してまいりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における経営成績は、建築需要の回復を背景に全体の売上高は11,831百万円(前年同期比14.5%増)となりました。また、利益面におきましては、営業利益375百万円(前年同期比210.5%増)、経常利益500百万円(前年同期比119.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益302百万円(前年同期比67.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。①
三洋工業主力製品群である軽量壁天井下地につきましては、戸建住宅用製品をはじめ、ビルや商業施設用の一般製品の受注量が好調に推移したことなどから、軽量壁天井下地全体の売上高は増加いたしました。また、床システムにつきましては、デッキシステム等が減少したものの、主力製品である学校体育館などスポーツ施設用の鋼製床下地材製品やマンションなど集合住宅用の遮音二重床製品等の受注量が堅調に推移したことなどから、床システム全体の売上高は増加となりました。アルミ建材につきましては、ルーバーや外装パネルなどが伸長しましたが、主力製品であるアルミ笠木やエキスパンションジョイント・カバーの受注量が低調に推移したことなどから、アルミ建材全体の売上高は減少となりました。この結果、売上高は9,903百万円(前年同期比18.2%増)、セグメント利益367百万円(前年同期比195.0%増)となりました。②
システム子会社当社の子会社であるシステム会社(株式会社三洋工業九州システムほか)におきましては、床関連商品を中心に積極的な設計指定活動を展開し受注獲得に努めてまいりましたが、コロナ禍の影響や原材料価格の高騰を背景に、システム子会社全体の売上高は2,170百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント損失48百万円(前年同期セグメント損失77百万円)となりました。③
その他 その他につきましては、売上高305百万円(前年同期比10.9%減)、セグメント損失11百万円(前年同期セグメント利益8百万円)となりました。
財政状態の状況については、次のとおりであります。 当第2四半期連結累計期間末の資産合計は、主に受取手形、売掛金及び契約資産が922百万円減少したことにより、前連結会計年度末に比べ941百万円減少し、25,298百万円となりました。 負債は、主に支払手形及び買掛金が406百万円、電子記録債務が414百万円、短期借入金が200百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,107百万円減少し、7,989百万円となりました。 純資産は、配当金の支払が118百万円あったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益を302百万円計上したこと等により前連結会計年度末に比べ165百万円増加し、純資産合計は17,309百万円となりました。この結果、自己資本比率は68.4%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の6,445百万円から284百万円減少し、6,161百万円となりました。各々のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間末における営業活動によるキャッシュ・フローは、159百万円の資金収入(前年同期は567百万円の資金収入)となりました。その要因は、仕入債務の減少額820百万円、棚卸資産の増加額304百万円、法人税等の支払額181百万円等の資金減少要因に対し、税金等調整前四半期純利益495百万円、減価償却費201百万円、売上債権の減少額904百万円等の資金増加要因によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間末における投資活動によるキャッシュ・フローは、114百万円の資金支出(前年同期は151百万円の資金支出)となりました。その要因は、有形固定資産の取得による支出62百万円、無形固定資産の取得による支出51百万円等の資金減少要因によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間末における財務活動によるキャッシュ・フローは、329百万円の資金支出(前年同期は146百万円の資金支出)となりました。その要因は、短期借入金の返済額200百万円、配当金の支払額118百万円等の資金減少要因によるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は78百万円であります。