【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、米国や欧州では、金融引き締めが続くなか、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー供給への懸念や物価高が景況感を押し下げており、中国では、ゼロ・コロナ政策への固執により社会活動が制約され景気回復が鈍化しております。一方、わが国経済は、資源高と急激な円安の同時進行による物価の上昇圧力が、景気の停滞感を強め、経済の先行きを不透明なものにしております。
このような状況の下、当社グループは生産性の維持・向上、顧客への訪問やオンライン会議を活用し、国内住宅関連市場の占有率拡大や非住宅関連市場の販売拡大により前年同期を上回る結果となりました。国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前年同期から増加しました。また、海外での売上も、米国およびアジア向けを中心に増加し、当第2四半期連結累計期間の売上高は108億4千6百万円(前年同期比14.3%増)となりました。
利益面につきましては、生産性の向上など売上原価率が改善したことなどから、営業利益は9億8千1百万円(前年同期比36.7%増)、営業外収益として為替差益3億7千万円を計上したことから、経常利益は13億4千6百万円(前年同期比77.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億7千1百万円(前年同期比55.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 日本
国内向けでは、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに増加し、海外向けでは自動車関連刃物および鋼管関連刃物が増加したことから、売上高は86億3千6百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は7億2千万円(前年同期比72.3%増)となりました。
② インドネシア
木工関連刃物および製紙関連刃物が増加したことから、売上高は21億8千2百万円(前年同期比57.6%増)、営業利益は2億2千1百万円(前年同期比95.6%増)となりました。
③ 米国
自動車関連刃物が増加したことから、売上高は9億3千万円(前年同期比30.4%増)、営業利益は7千万円(前年同期比66.0%増)となりました。
④ 欧州
製紙関連刃物および自動車関連刃物が増加したことから、売上高は12億8千3百万円(前年同期比18.6%増)、営業利益は1億6百万円(前年同期比5.8%減)となりました。
⑤ 中国
大規模なロックダウンにより工場が一時操業を停止した影響により、売上高は9億6千万円(前年同期比2.8%減)、営業損失は4千5百万円(前年同期は5千8百万円の営業利益)となりました。
⑥ ベトナム
自動車関連刃物および鋼管関連刃物などが増加したことから、売上高は5億2千万円(前年同期比109.5%増)、営業利益は8千2百万円(前年同期は4百万円の営業利益)となりました。
なお、セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期末における流動資産は199億7千万円となり、前連結会計年度末に比べ17億3千3百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が9億3千7百万円増加し、商品及び製品が4億8千9百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は143億5千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億5千6百万円増加いたしました。これは投資その他の資産が1億2千8百万円減少したものの、有形固定資産が前連結会計年度末に比べ9億7千3百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は343億2千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億8千9百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期末における流動負債は48億4千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億8千8百万円増加いたしました。これは主に流動負債その他が7億1千6百万円増加したことなどによるものであります。固定負債は22億9千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億円増加いたしました。これは主に長期借入金が2億2千4百万円増加したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は71億4千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億8千8百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期末における純資産合計は271億7千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が12億3百万円増加し、利益剰余金が5億7千2百万円増加したことなどによるものであります。
この結果、自己資本比率は79.2%(前連結会計年度末は80.5%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9億3千7百万円増加し、当第2四半期末には81億1百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17億7千1百万円(前年同期比28.1%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益13億9千7百万円、減価償却費8億6百万円、その他8億5千6百万円であります。支出の主な内訳は、法人税等の支払額5億8千9百万円、棚卸資産の増加5億1千6百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は7億9千6百万円(前年同期比247.2%増)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出9億1千万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億8千5百万円(前年同期は8億8千万円の取得)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額2億9千8百万円であります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1億3千6百万円でありました。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。