【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社及び連結子会社(以下「当社グループ」)が判断したものです。
(1)経営成績の状況
(当第3四半期連結累計期間の概況)
当社グループにおける当第3四半期連結累計期間の全社売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野の生産・販売の正常化による増収に加え、パブリックサービス分野の無線システム事業の販売が想定を上回って好調に推移し、大幅増収となったことなどから、前年同期比で大幅な増収となりました。全社営業利益についても、増収の効果に加え、当第3四半期連結会計期間に固定資産譲渡益(約97億円)を計上したことなどから、前年同期比で大幅な増益となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間の連結経営成績のサマリーは以下のとおりです。
(単位:百万円)
2022年3月期
第3四半期
連結累計期間
2023年3月期
第3四半期
連結累計期間
前年同期比
伸長率
売上収益
194,626
247,497
+52,871
+27.2%
コア営業利益
272
11,216
+10,944
+4,018.0%
営業利益
3,625
19,506
+15,881
+438.1%
税引前四半期利益
3,077
19,343
+16,265
+528.5%
親会社の所有者に帰属する四半期利益
503
15,513
+15,009
+2,979.4%
※ コア営業利益には、営業利益に含まれるその他の収益、その他の費用、為替差損益など、主に一時的に発生する要因を含みません。セグメントの業績評価は「コア営業利益」を使用して説明します。
また、当第3四半期連結累計期間の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第3四半期累計
(参考)
損益為替レート
米ドル
ユーロ
約130円
約138円
約138円
約139円
約141円
約144円
約136円
約141円
前期(参考)
米ドル
ユーロ
約110円
約132円
約110円
約130円
約114円
約130円
約111円
約131円
*売上収益
当第3四半期連結累計期間は、モビリティ&テレマティクスサービス分野が、自動車向けスピーカー、アンプ、ケーブルなどの販売拡大に加え、上海ロックダウン解除による生産回復、また半導体などの部品不足の解消などにより、分野全体として大幅な増収となりました。さらに、パブリックサービス分野の無線システム事業の販売が想定を大幅に上回って好調に推移したことに加え、メディアサービス分野の販売も堅調に推移したことから、全社の売上収益は前年同期比で約529億円の大幅増(27.2%増収)となる2,474億97百万円となりました。
*コア営業利益
当社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを「コア営業利益」としています。
当第3四半期連結累計期間における全社のコア営業利益は、上記のとおり大幅な増収となったことなどから、前年同期比で約109億円の大幅増(4,018.0%増益)となる112億16百万円となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、従業員の雇用などに関わる政府補助金を純損益として認識し、売上原価と販売費及び一般管理費から控除しています。
*営業利益
当第3四半期連結累計期間における営業利益は、前年度に計上した子会社の売却益及び金融資産の評価益が減少したものの、コア営業利益が大幅な増益となったことに加え、当第3四半期連結会計期間に当社八王子事業所の土地売却にともなう固定資産譲渡益(約97億円)を計上したことなどから、前年同期比で約159億円の大幅増(438.1%増益)となる195億6百万円となりました。
*税引前四半期利益
当第3四半期連結累計期間における税引前四半期利益は、営業利益が大幅な増益となったことなどから、前年同期比で約163億円の大幅増(528.5%増益)となる193億43百万円となりました。
*親会社の所有者に帰属する四半期利益
当第3四半期連結累計期間における親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益が大幅な増益となったことなどから、前年同期比で約150億円の大幅増(2,979.4%増益)となる155億13百万円となりました。
(当第3四半期連結累計期間のセグメントごとの売上収益及び損益)
セグメントごとの売上収益及びコア営業利益(△は損失)は以下のとおりです。
(単位:百万円)
セグメント
2022年3月期
第3四半期
連結累計期間
2023年3月期
第3四半期
連結累計期間
前年同期比
モビリティ&テレマティクス
サービス分野
売上収益
コア営業利益
111,600
△1,330
148,380
4,266
+36,779
+5,596
パブリックサービス分野
売上収益
コア営業利益
39,540
△169
51,986
6,478
+12,445
+6,648
メディアサービス分野
売上収益
38,650
41,737
+3,086
コア営業利益
1,862
421
△1,441
その他
売上収益
コア営業利益
4,834
△89
5,393
50
+559
+140
合計
売上収益
194,626
247,497
+52,871
コア営業利益
272
11,216
+10,944
*モビリティ&テレマティクスサービス分野
当第3四半期連結累計期間におけるモビリティ&テレマティクスサービス分野は、OEM事業、アフターマーケット事業、テレマティクスサービス事業ともに大幅な増収となったことにより、売上収益は前年同期比で約368億円増(33.0%増収)となる1,483億80百万円、コア営業利益は同約56億円の大幅増となる42億66百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
OEM事業は、自動車向けスピーカー、アンプ、ケーブルなどの販売拡大に加え、上海地区のロックダウン解除にともない当社上海工場の稼働率が大幅に上昇したこと、また半導体などの部品不足が解消したことにより、用品が増収となったことなどから、前年同期比で大幅な増収となりました。
アフターマーケット事業は、半導体などの部品不足の解消に加え、当第3四半期連結会計期間も国内外で販売が堅調に推移したことなどから、前年同期比で増収となりました。
テレマティクスサービス事業も部品不足の解消に加え、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダーなどのテレマティクスソリューション関連商品が堅調な販売を継続したことなどから、前年同期比で大幅な増収となりました。
(コア営業利益)
テレマティクスサービス事業は部品価格高騰の影響を受けたことなどから減益となったものの、OEM事業、アフターマーケット事業は増収の効果により大幅増益となったことから、モビリティ&テレマティクスサービス分野全体でも、前年同期比で大幅な増益となり黒字に転換しました。
*パブリックサービス分野
当第3四半期連結累計期間におけるパブリックサービス分野の売上収益は、前年同期比で約124億円増(31.5%増収)となる519億86百万円、コア営業利益は同約66億円の大幅増となる64億78百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
無線システム事業は、全世界的な危機管理への機運の高まりにより需要が拡大していることに加え、米国において多額の政府予算を背景に公共安全市場の需要が堅調であること、さらに高機能を有する新製品トライバンド対応無線機の導入により受注獲得が進んでいることなどによって好調に推移し、前年同期比で約121億円の大幅な増収となりました。
業務用システム事業は、株式会社JVCケンウッド・公共産業システムで、売上規模の大きい電設市場の販売回復が遅れているものの、ヘルスケアが増収となったことから、前年同期比で約3億円の増収となりました。
(コア営業利益)
業務用システム事業はほぼ前年同期並みの実績となりましたが、無線システム事業が増収効果により前年同期比で大幅な増益となったことから、パブリックサービス分野全体でも大幅な増益となり、黒字に転換しました。
*メディアサービス分野
当第3四半期連結累計期間におけるメディアサービス分野の売上収益は、前年同期比で約31億円増(8.0%増収)となる417億37百万円、コア営業利益は同約14億円減(77.4%減益)となる4億21百万円となりました。
(売上収益)
メディア事業は、第1四半期連結会計期間に業務用ビデオカメラやプロジェクターなどが生産移管にともなう生産減の影響を受けましたが、第2四半期連結会計期間以降はプロジェクターなどの販売が回復基調となったことから、前年同期比で約17億円増収となりました。
エンタテインメント事業は、第2四半期連結会計期間に引き続きコンテンツビジネスの販売が堅調に推移したことなどから、前年同期比で約14億円増収となりました。
(コア営業利益)
エンタテインメント事業は増収効果により前年同期比で増益となりましたが、メディア事業は第1四半期連結会計期間に業務用ビデオカメラやプロジェクターが生産移管にともなう生産減の影響を受けたことなどから前年同期比で減益となり、メディアサービス分野全体では前年同期比で減益となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
(3)キャッシュ・フローの状況
*営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において営業活動により増加した資金は156億84百万円となり、前年同期比で約183億円収入が増加しました。主な要因は、税引前四半期利益が増加したことや営業債権及びその他の債権が減少したことなどによるものです。
*投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において投資活動により減少した資金は9億62百万円となり、前年同期比で約46億円支出が減少しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出は増加しましたが、当社八王子事業所の土地売却による収入があったことなどによるものです。
*財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において財務活動により減少した資金は151億64百万円となり、前年同期比で約80億円支出が増加しました。主な要因は、銀行借入れの返済を進めたことなどによるものです。
なお、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約47億円増となる498億65百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金調達と流動性について
当社グループでは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財務状態を常にめざし、収益力及び資産効率の向上により、安定的な営業キャッシュ・フローの創出とともに、幅広い資金調達手段の確保に努めています。
また、当社グループでは、グループ・ファイナンスを効率よく行うため、キャッシュ・マネージメント・システムを導入しています。
当第3四半期連結会計期間末の当社グループの資金の流動性については、十分な水準であると考えています。
②資産、負債、資本の状況に関する分析
*資産
資産合計は、営業債権及びその他の債権は減少しましたが、サプライチェーン問題などの影響により棚卸資産が増加したことなどから、前連結会計年度末比で約172億円増となる2,980億10百万円となりました。
*負債
負債合計は、営業債務及びその他の債務は増加しましたが、銀行借入れの返済を進めたことにより借入金が減少したことなどから、前連結会計年度末比で約14億円減となる1,954億51百万円となりました。
*資本
資本合計は、利益剰余金が約145億円増加したことに加え、その他の資本の構成要素が増加したことなどから、前連結会計年度末比で約186億円増となる1,025億58百万円となりました。
なお、親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する持分合計が増加したことから、前連結会計年度末比から4.3ポイント増加し32.6%となりました。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
前事業年度(第14期)の有価証券報告書に記載した「事業上及び財務上の対処すべき課題」のうち、当第3四半期連結累計期間において、重要な進捗があった項目は以下のとおりです。
当第3四半期連結累計期間は、パブリックサービス分野の無線システム事業が、全世界的な危機管理への機運の高まりによって需要が拡大していることに加え、米国において多額の政府予算を背景に公共安全市場の需要が堅調であること、さらに高機能を有する新製品トライバンド対応無線機の導入により受注獲得が進んでいることなどによって好調に推移し、前回発表時の想定を大きく上回りました。
第4四半期連結会計期間についても、引き続き堅調な市況を背景とした無線システム事業による大型案件の受注効果の発現などにより、売上収益及び利益の確保を図っていきます。
(6)研究開発活動
当社グループの当第3四半期連結累計期間の研究開発活動の金額は123億14百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
