【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による活動制約の緩和が進み訪日外国人観光客が増加し、サービス業を中心とした個人消費が緩やかに回復して改善の基調となりました。一方、ロシア・ウクライナ情勢、中国の景気後退懸念は景気の下振れリスクになっております。引き続き原材料やエネルギー価格の高騰および人手不足など、取り巻く環境は先行きの不透明な状況にあります。
このような状況下、当社グループの第2四半期連結累計期間における売上高は、282億15百万円(前年同期比101.7%)、営業利益6億76百万円(前年同期比200.9%)、経常利益9億76百万円(前年同期比105.5%)および親会社株主に帰属する四半期純利益6億81百万円(前年同期比113.3%)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。
包装材関連事業
段ボールの国内生産動向は、1-6月累計数量(速報値)では前年比97.2%となりました。食料品分野は安定した需要を維持し、青果物分野は前年を上回る状況であったものの、輸出関連が中心の電気・機械器具分野にて需要が大きく減少しました。
このような環境下、当社グループの国内販売は価格改定に取り組んだ結果、増収となりました。数量は、段ボールケースで最大の需要分野である食料品分野において前年からやや減少したものの、青果物および通販の分野で増加しました。全体としては採算性を重視した顧客ポートフォリオの見直しなどの影響が残ったものの、業界とほぼ同様の前年比97.4%となりました。
収益面においては、主原材料価格の値上がりに対応し、製品価格の改定と生産性改善活動を進め、増益となりました。
海外事業は、輸出関連企業の影響を受け減収となりましたが、製品価格の改定と生産性改善活動の推進により増益となりました。
以上により、包装材関連事業の売上高は298億57百万円(前年同期比101.7%)、セグメント利益(営業利益)は6億99百万円(前年同期比245.1%)となりました。
不動産賃貸事業
当セグメントにおきましては、売上高は1億79百万円(前年同期比99.9%)、セグメント利益(営業利益)は1億49百万円(前年同期比102.6%)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ28億78百万円増加し709億28百万円となりました。これは、主に前連結会計年度末に比べ保有株式の株価上昇にともなう投資有価証券残高の増加および有形固定資産の取得による増加などによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ14億36百万円増加し288億28百万円となりました。これは、主に投資有価証券の含み益の増加にともなう繰延税金負債の増加などによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ14億42百万円増加し420億99百万円となりました。これは、主に保有している投資有価証券の株価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加および円安傾向にともなう為替換算調整額の増加などによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億30百万円増加し62億9百万円となりました。これは、営業活動により得られた資金34億72百万円、投資活動により使用された資金10億41百万円および財務活動により使用された資金6億90百万円によるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は34億72百万円(前年同期は16億93百万円)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益を9億75百万円計上したことおよび減価償却費を9億11百万円計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用された資金は10億41百万円(前年同期は6億41百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出10億15百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用された資金は6億90百万円(前年同期は92百万円の収入)となりました。この主な要因は、配当金の支払4億96百万円などによるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第2四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億1百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。