【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
これにともない、前第3四半期連結累計期間と会計処理が異なることから、当第3四半期連結累計期間における経営成績に関する説明において、前第3四半期連結累計期間と比較しての増減額および前年同期比を記載せずに説明しております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)に記載のとおりであります。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限や各種政策の効果により、一部持ち直しの動きがみられますが、ウクライナ情勢長期化による資材価格の高騰、急速な円安の進行による物価の上昇など依然として先行き不透明な状況で推移しました。海外経済においても、経済活動が正常化する一方で、世界的な金融引締めのスピードの加速により、景気の減速感が強まり、予断を許さない状況が続きました。
このような状況下、当社グループの第3四半期連結累計期間における売上高は424億94百万円(前年同期は411億36百万円)、営業利益9億2百万円(前年同期は8億60百万円)、経常利益15億48百万円(前年同期は14億74百万円)および親会社株主に帰属する四半期純利益9億45百万円(前年同期は9億86百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント業績の金額にはセグメント間取引が含まれております。
包装材関連事業
段ボールの国内生産動向は、1-9月累計数量(速報値)では加工食品向けが堅調で、前年比100.9%で推移しました。
このような環境下、当社グループの国内販売数量は、段ボールケースでは、主力の食料品、青果物、通販向けは堅調に推移しましたが、採算性を重視した顧客ポートフォリオの見直しによって、前年比96.7%となりました。段ボールシートは、着実に推移し前年比101.0%となりました。
収益面においては、前四半期まではコスト上昇による先行負担の影響で、前年同期比で減益の状況でしたが、当四半期累計期間では4月以降の段ボール製品の価格改定が浸透したことに加え、印刷紙器事業や軟包装事業の増益、海外事業の寄与もあり、収益は前年並みの結果となりました。
海外事業では、上海のロックダウンやサプライチェーンの混乱の影響は徐々に解消されつつありますが、世界的な景気減速による需要の冷え込みによって顧客の生産動向は低い水準に留まり、厳しい状況が続きました。
以上により包装材関連事業の売上高は450億96百万円(前年同期は436億7百万円)、セグメント利益(営業利益)は8億20百万円(前年同期は8億24百万円)となりました。
不動産賃貸事業
当セグメントにおきましては、売上高は2億68百万円(前年同期は2億82百万円)、セグメント利益(営業利益)は2億19百万円(前年同期は2億30百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ29億27百万円増加し691億19百万円となりました。これは、主に現金及び預金の増加および設備投資による固定資産の増加などによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ17億3百万円増加し287億19百万円となりました。これは、主に短期借入金の増加などによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ12億23百万円増加し403億99百万円となりました。これは、主に四半期純利益額を計上したことに加え、外国為替レートの変動に起因した、在外子会社の為替換算調整勘定残高の増加などによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務および事業の方針の決定を支払する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億23百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。