【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、経済活動の正常化は進んだものの、依然として円安による原材料価格、エネルギー価格の高騰に伴う物価上昇は継続しており引き続き予断を許さない状況が続くものと思われます。海外経済におきましても長期化するウクライナ情勢の問題、世界的な金融引き締め政策による景気への影響が懸念されており、今後も先行き不透明な状況で推移するものと思われます。
このような環境の下、当第2四半期連結累計期間の売上高は262億71百万円(前年同期比2.9%増)となり、営業利益は5億13百万円(同130.9%増)、経常利益は7億66百万円(同115.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億74百万円(同180.3%増)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
① コーティング
プラスチック用コーティング材(『レクラック』・『フジハード』など)を取扱うコーティングセグメントにおきましては、主力の自動車向け塗料の販売は、国内では自動車生産台数の回復などもあり、堅調に推移いたしました。海外では北米及びアセアン諸国での需要が堅調だった一方、中国市場では電気自動車の急速な普及により、日系メーカーの販売が苦戦した影響などもあり低調に推移いたしました。自動車以外の分野では化粧品容器、ホビー用塗料の販売は堅調に推移いたしました。
この結果、売上高は147億40百万円(同12.5%増)となり、営業利益は5億9百万円(同769.6%増)となりました。
② 塗料
建築用塗料を取扱う塗料セグメントにおきましては、戸建て新築用塗料の販売は、主要顧客の着工件数の減少が続いており低調な結果となりました。戸建てリフォーム用塗料の販売も主要顧客の受注減の影響を受けて低調な結果となりました。
この結果、売上高は55億25百万円(同6.7%減)となり、営業利益は52百万円(同77.8%減)となりました。
③ 電子材料
導電性樹脂材料(『ドータイト』)などを取扱う電子材料セグメントにおきましては、自動車の安全装置などの電子部品・センサー基板の販売は堅調に推移いたしました。一方でPC・スマホ向けの電子部品の需要の低下により、販売が低調に推移いたしました。
この結果、売上高は16億10百万円(同8.0%減)となり、営業損失は73百万円(前年同四半期は営業損失65百万円)となりました。
④ 化成品
トナー関連材料、粘・接着剤ベース(『アクリベース』)やメディカル材料を取扱う化成品セグメントにおきましては、トナー関連材料の販売が低調に推移いたしました。一方で壁紙用粘着剤などの汎用粘着材の販売は好調に推移いたしました。メディカル材料分野では主力の糖尿病診断薬の販売が海外を中心に堅調に推移いたしました。
この結果、売上高は20億89百万円(同3.7%減)となり、営業利益は17百万円(同54.2%減)となりました。
⑤ 合成樹脂
子会社藤光樹脂株式会社などが取扱う、樹脂製品の仕入・販売を行う合成樹脂セグメントにおきましては、液晶テレビ用のレンズキャップの販売が低調に推移いたしました。一方で利益率の高いリチウムイオン電池向け製品の販売が好調に推移いたしました。
この結果、売上高は23億7百万円(同10.7%減)となり、営業利益は8百万円(前年同四半期は営業損失42百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産・負債・純資産の状況)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ28億92百万円(前連結会計年度末比5.3%)増加し、578億円となりました。
① 流動資産
受取手形や売掛金の増加などの結果、前連結会計年度末と比べ22億17百万円(同7.1%)増加し、336億43百万円となりました。
② 固定資産
有形固定資産や無形固定資産の増加などの結果、前連結会計年度末と比べ6億76百万円(同2.9%)増加し、241億57百万円となりました。
③ 流動負債
支払手形及び買掛金の増加などの結果、前連結会計年度末と比べ9億19百万円(同7.7%)増加し、128億34百万円となりました。
④ 固定負債
退職給付に係る負債の増加などの結果、前連結会計年度末と比べ6百万円(同0.2%)増加し、34億1百万円となりました。
⑤ 純資産
為替換算調整勘定の増加などの結果、前連結会計年度末と比べ19億67百万円(同5.0%)増加し、415億66百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の66.8%から66.5%へと0.3ポイント減少となり、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末より57円96銭増加し、1,247円9銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億78百万円増加し、123億68百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払が2億52百万円であったものの、税金等調整前四半期純利益7億66百万円や減価償却費7億55百万円などにより、11億94百万円の収入(前年同四半期連結累計期間は2億95百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出8億1百万円、無形固定資産の取得による支出1億65百万円などにより、6億61百万円の支出(前年同四半期連結累計期間は8億2百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金により2億47百万円の支出などがあったため、5億1百万円の支出(前年同四半期連結累計期間は5億32百万円の支出)となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、14億21百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。