【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度は決算期変更(3月31日から12月31日へ変更)に伴い、9ヶ月の変則決算となっております。そのため前連結会計年度との比較は記載しておりません。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による影響を受けておりましたが、2022年3月にまん延防止等重点措置がすべての地域で解除されるなど経済活動の制限緩和により個人消費に回復の兆しも見られましたが、急激な円安の進行や物価上昇により、依然として厳しい状況が続いております。先行きについては、ウクライナ情勢の長期化に伴う地政学的リスクの高まりを背景とした資源価格の上昇、世界的な物価上昇を背景に米国をはじめとした各国での金利引き上げ、中国経済の減速等、経済の動向やこのような不安定な状況下での国内企業の投資マインドも注視する必要があります。この様な経済環境のもと、当社グループが属するセールスプロモーション市場におきましては、2022年の日本の広告費が、前年から3.6%の成長が見込まれるなど順調に推移しました。前年同様、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けましたが、インターネット広告費の成長の加速が広告市場の成長へと繋がりました。2023年も人の移動を伴う経済活動等の活発化により、交通・レジャーや外食・各種サービスのデジタル広告が成長を牽引していくと予想されます。この様な環境に対応するため、当社グループでは「IP×デジタル×リアル」を軸とした考え方としてまいりました。IP(コンテンツライセンス)を消費者が行動変容を起こすきっかけとなる起点とし、デジタルを消費者とダイレクトコミュニケーションを図るための接点とし、リアルを消費者が商品と直接触れ合う体験と位置付け、これらを掛け合わせることでセールスプロモーションの領域を深耕することを目指してまいりました。具体的には4つのサービスの提供に注力いたしました。1つ目のサービスは、顧客の業務効率化を目的とした当社がこれまでに築き上げてきた調達力・品質管理能力・システム設計能力などの強みを最大限生かしたBPOサービスの提供、2つ目は商品の認知から購入、継続購入までの消費者の商品購買プロセスの全体に関し、デジタルを用いたキャンペーンを行い、消費者データを収集、分析し、顧客にとって消費者に対して最適にアプローチしていくフルファネル型サービスの提供、3つ目はIPを活用したセールスプロモーショングッズやデジタルポイントを活用した総合的なセールスプロモーションを製造メーカーも含めたリテール向けのプロモーションサービスの提供、4つ目は人気コンテンツを活用したNFT(非代替性トークン)やリテールでの書籍などの物販サービスに取り組みました。社内においては前期に本格的に開始したDX化を進めていきました。近年の課題であった案件の複雑化・複合化による工数増加については工数の可視化、業務の連携についての改善など徐々にですが、成果をあげ始めております。さらに業務の電子化による生産性向上に繋げていくと同時に、営業活動の多様化に伴い、変化に対応するための人材育成を行い、安定した経営基盤の確立を推進してまいります。以上に加えて、50期より会計期間が1月から12月となり、資本業務提携先である株式会社CLホールディングスと揃うことになります。当社もグループの一員として今まで以上に経営や事業における連携を密にして、シナジー効果を最大限に創出することで、顧客の商品やサービスに新しい価値を付加していく価値創造の長期的なパートナーとなること、また当社のサステナビリティ基本方針に則り、持続可能な社会の実現に向けて事業を通じ、社会課題の解決と企業価値向上を目指していきます。次に、業界別の販売状況といたしましては、外食・各種サービス業界において売上が大きく伸びました。人気コンテンツライセンスを活用した商品化施策が継続的に受注できました。一方、流通・小売業業界では、前連結会計年度においては、デジタルポイントを活用した施策が好調でしたが、クライアントが自社内で対応するようになり、新しく人気コンテンツを活用した書籍物販ビジネス等を開始しましたが、当初想定していたデジタルポイント施策による売上の不足を補うことができませんでした。またファッション・アクセサリー業界においては、例年獲得していた大型案件の失注があり、売上が減少しました。これらの結果、当連結会計年度における売上高は8,044百万円となりました。利益面におきましては、営業利益は277百万円、経常利益は316百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は302百万円となりました。また、当社グループが行っている連結決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りについての、新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響については、第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりです。なお、当社グループは、顧客の営業上の課題に基づいたセールスプロモーションの企画及び提案を行う単一の事業分野において営業活動を行っておりますので、セグメント情報の記載は行っておりません。
(生産、仕入及び販売の状況)当社グループは、顧客の営業上の課題に基づいたセールスプロモーションの企画及び提案を行う単一の事業分野において営業活動を行っており、単一セグメントであるため、セグメント別の情報は記載しておりません。なお、決算期変更の経過期間となる2022年12月期は2022年4月1日から2022年12月31日までの9ヶ月間となるため、前年同期比は記載しておりません。
a 生産実績当社グループの販売するセールスプロモーショングッズは広範囲かつ多種多様であり、同様の製品であっても仕様が一様ではなく、またポケットティッシュ以外の受注商品の製作につきましては全て外注先に委託しております。なお、当社グループで販売するポケットティッシュについて、その多くを当社の連結子会社である㈱岐阜クリエートにおいて生産しております。当連結会計年度における、当社グループで生産しているポケットティッシュの生産実績を示すと、次のとおりであります。
品目
生産高(千個)
前年同期比(%)
ポケットティッシュ
73,304
―
合計
73,304
―
(注) 千個未満は切り捨てております。
b 仕入実績当社グループでは価格競争力を強化するため、一部の商品について中国より直接購買を行っております。当連結会計年度における、当社グループにおける国内での仕入実績及び中国からの仕入実績を示すと、次のとおりであります。
地域
仕入高(千円)
前年同期比(%)
国内仕入
5,011,722
―
海外(中国)仕入
515,994
―
合計
5,527,717
―
c 販売実績当連結会計年度における、当社分類による顧客所属業種別に販売状況を示すと、次のとおりであります。
分野
販売高(千円)
前年同期比(%)
飲料・嗜好品
1,209,836
―
情報・通信
1,076,953
―
自動車・関連品
1,065,058
―
流通・小売業
974,956
―
外食・各種サービス
747,435
―
金融・保険
546,955
―
ファッション・アクセサリー
517,183
―
化粧品・トイレタリー
505,228
―
食品
356,881
―
薬品・医療用品
245,898
―
不動産・住宅設備
132,816
―
その他
665,619
―
合計
8,044,822
―
(財政状態)(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は6,714百万円(前連結会計年度末6,138百万円)となり、575百万円増加しました。主な要因は、有価証券が99百万円減少しましたが、現金及び預金が340百万円、受取手形及び売掛金が355百万円増加したためであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は837百万円(同820百万円)となり、16百万円増加しました。主な要因は、投資有価証券が47百万円減少しましたが、繰延税金資産が91百万円増加したためであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は1,508百万円(同944百万円)となり、564百万円増加しました。主な要因は、支払手形及び買掛金が201百万円、その他流動負債が229百万円増加したためであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は201百万円(同312百万円)となり、111百万円減少しました。主な要因は、長期未払金が151百万円減少したためであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は5,841百万円(同5,701百万円)となり、140百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の獲得が剰余金の配当を上回ったことにより、利益剰余金が166百万円増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して338百万円増加し、3,238百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動による資金の増加は266百万円(前連結会計年度は457百万円の増加)となりました。主な要因は、売上債権の増加額が355百万円となりましたが、税金等調整前当期純利益を388百万円確保し、仕入債務の増加額が201百万円となったこと等により増加したためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動による資金の増加は208百万円(同17百万円の増加)となりました。主な要因は、有価証券の償還による収入が110百万円、投資有価証券の売却による収入が92百万円あったこと等により増加したためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動による資金の減少は137百万円(同149百万円の減少)となりました。主な要因は、配当金の支払による支出が136百万円あったことにより減少したためであります。
(2) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たりましては、連結決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、賞与引当金等各種引当金及び法人税等であり、継続して評価を行っております。なお、見積り及び判断・評価については過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループでは、経営指標とする連結営業利益率、ROE10%を目指す上で既存事業においては、顧客のニーズに対する対応力を高め、高付加価値化を進めることを最重要課題として取り組むとともに、競合優位性の高い当社の提供サービスについて仕組み化し参入障壁を作ることで顧客とパートナー化を目指すこと、それと同時に新規事業の拡充及び新規市場への進出を視野に入れながら、事業に取り組んでおります。具体的な展開方法としては、IP(コンテンツライセンス)を起点とした複合的なプロモーション提案力やデジタル分野における営業力を高めて、グッズを含めた受注案件数及び受注確率をあげていくことで既存事業の拡充に努めるとともに、新規事業の拡充においては、アライアンス強化による新規サービスの開発、データ分析力の向上、マーケティングサービスのラインナップの拡大、版権元との関係性、これらを強化することで、受注生産型の体制から、当社独自のサービス、商品を開発し、当社独自の新しいサービス創出のための事業の多角化を検討してまいります。当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通り、物価上昇、円安、ウクライナ紛争の影響のため、売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は厳しい結果となりました。既存事業の拡充を図るため、関係値が既に深く、今後も戦略的に深耕したい顧客を戦略顧客と定め、多数のサービスを組み合わせ顧客課題を解決するというビジネススタイルを確立し、他社との差別化を図ると同時に、顧客サービスの質を向上させていくことを進めてまいりました。その結果、戦略顧客については長期的なパートナー化が着実に深耕しております。また「IP×デジタル×リアル」の軸での機能強化を目指してまいりました。IP軸では物販領域の強化として物販のデータを保有し、販促に活かす取組や版権元との連携強化を推進してまいりました。デジタルについてもCRM(Customer Relationship Management)の推進を強化し、デジタル関係のアライアンスを強化してまいりました。リアルに関してはサステナブル領域での提案力強化にも取り組みました。マーケティングで新しい価値を創る会社を実現していくため、50期については当期に引き続き4つのサービスの提供に重点を置いていきます。顧客内の業務効率化ニーズを捉えるBPOサービスにおいては、既存サービスについては当社内の業務の効率化を進めると同時に、更なる領域拡大を目指し新規モデルの開拓や、東京での成功事例を元にエリアにおいてもエリア独自のビジネスを構築し、環境に左右されない収益の基盤作りを進めていきます。フルファネル型サービスにおいては、主にデジタルを活用した消費者データを元に、施策のPDCAサイクルを顧客とともに運用していくことで成功パターンを蓄積していき、当社の軸である「IP×デジタル×リアル」を最大限活用しながら、複数年を視野に入れた顧客の消費者とのコミュニケーション設計を行い、顧客のパートナーとしての立場を確立することで顧客基盤を安定化させていきます。リテールプロモーションのサービスにおいては、メーカーと連携したIPコラボ商品開発にも注力して顧客製品の認知拡大に努めるなどリテーラーとメーカーを繋ぎ合わせるビジネス領域の拡大を行い、顧客課題に対応していきます。物販サービスにおいては、リテールでの店頭物販分野の拡大、IPを利用したNFT等の商材・サービスの開発及びその収益化を進めてまいります。 また社内のDX化をさらに進め、プロジェクトマネジメントの強化や業務の電子化による生産性向上に繋げていくことにより、競争力の強化とサービスの高付加価値化への対応し、安定した経営基盤の確立を推進して参ります。それと同時に、営業活動の多様化に伴い、変化に対応するための人材育成の投資を継続し組織力の底上げを行い、競争力の強化とサービスの高付加価値化への対応を推進することにより連結経常利益率10%を目指して参ります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、当期においては一部、店頭でのイベントやキャンペーンの案件がなくなるなど影響がありましたが、次期においては5月に2類から5類に引き下げられる予定などもあり、店頭でのイベントやキャンペーンの引合いも発生しているため、業績は堅調に推移していくものと考えておりますが、引き続き、経済活動や人々の暮らしに変化が出て、それに伴い顧客のセールスプロモーション施策が変わっても、情報をタイムリーに収集しながら、マーケットや顧客の変化に合わせてサービスを投入し、柔軟に対応していきます。次期の業績については、売上118.5億円、営業利益4.5億円、経常利益4.5億円及び親会社株主に帰属する当期純利益3.5億円を見込んでおります。また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性並びに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項として考えております。また、当連結会計年度末の現金及び預金残高は4,343百万円であり、十分な流動性を確保している状況であることから、健全な財務状況と認識しております。
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