【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、創業以来培ってきた営業、マーケティング、そしてテクノロジーのノウハウを活用して、グループミッションである「働くを変える。」の実現に向けて法人営業の新しいスタイルを創造する事業の拡大に取り組んでまいりました。当連結会計年度の売上高は、費用対効果の高い集客施策を行いつつ、掲載製品数の増加もあったため、オンラインメディア事業の「ITトレンド」を中心に安定的に推移いたしました。一方で、「bizplay」のビジネスモデルの変更に伴う展開の抑制及び固定資産の減損、並びに金融プラットフォーム事業における市場環境の影響、VCファンド事業に係る損失を計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は4,570,835千円(前年同期比4.4%増)、営業利益は343,255千円(前年同期比55.9%減)、経常利益は345,579千円(前年同期比55.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は62,790千円(前年同期比86.0%減)となりました。
当連結会計年度における報告セグメント別の業績の詳細は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より連結の範囲に含めておりますINNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合が提供しておりますVCファンド事業に関しまして、重要性が増したため第2四半期連結会計期間より独立表記しております。
また、株式会社Innovation M&A Partnersは、当連結会計年度末において重要性が増したため、新たに連結の範囲に含め、金融プラットフォーム事業に追加しております。
(オンラインメディア事業)
オンラインメディア事業の主力である「ITトレンド」におきましては、当連結会計年度の来訪者数(延べ人数)は20,056,920人(前年同期比2.1%増)となりました。また、掲載製品数が3,805製品(前年同期比43.7%増)となったことに伴い資料請求数が増加したこと等により、オンラインメディア事業の売上高は3,420,463千円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益は1,309,413千円(前年同期比6.9%増)となりました。
(ITソリューション事業)
ITソリューション事業の主力製品である「List Finder」におきましては、当連結会計年度末のアカウント数は477件(前年同期比0.2%減)にとどまりました。一方で、アカウント当たりの単価が堅調に推移していることに加え、費用抑制対策が奏功したこと等によりITソリューション事業の売上高は477,749千円(前年同期比0.0%減)、セグメント利益は153,348千円(前年同期比39.2%増)となりました。
(金融プラットフォーム事業)
金融プラットフォーム事業におきましては、独立系フィナンシャルアドバイザーの増員等による体制強化に注力いたしましたが、国内外の株式市場の下落の影響から手数料収入を中心に大幅な収益力の低下を余儀なくされました。また、当連結会計年度より株式会社Innovation M&A Partnersを連結の範囲に追加いたしました。以上の結果、当連結会計年度における金融プラットフォーム事業の売上高は672,501千円(前年同期比3.0%増)、セグメント損失は147,961千円(前年同期はセグメント利益66,729千円)となりました。
(VCファンド事業)
VCファンド事業は、第1四半期連結会計期間から新たに連結子会社となったINNOVATION HAYATE V Capital投資事業有限責任組合に関わるもので、当連結会計年度におきましては未上場の営業投資有価証券の取得はありましたが、売却は行っていないため、セグメント損失は109,083千円となりました。
当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
資産につきましては3,795,035千円となり、前連結会計年度末に比べ25,539千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が114,534千円及び未収還付法人税等が139,872千円増加し、受取手形及び売掛金が191,817千円、ソフトウエアが27,957千円及び投資有価証券が20,132千円減少したことによるものであります。
(負債)
負債につきましては614,628千円となり、前連結会計年度末に比べ132,827千円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が138,051千円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては3,180,406千円となり、前連結会計年度末に比べ158,366千円増加いたしました。これは主に、資本金が111,671千円、資本剰余金が108,271千円増加、親会社株主に帰属する当期純利益62,790千円を計上したこと及び利益剰余金の配当91,178千円があったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ114,534千円増加し、2,295,139千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は113,193千円(前年同期は466,456千円の獲得)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益193,658千円、減価償却費を61,289千円計上、減損損失を92,915千円計上、売上債権が191,817千円減少、仕入債務が30,939千円減少、営業投資有価証券が74,708千円増加及び法人税等の支払額334,808千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は191,930千円(前年同期は283,614千円の支出)となりました。この主な要因は無形固定資産の取得による支出108,216千円、投資有価証券の取得による支出60,096千円及び関係会社株式の取得による支出15,067千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果獲得した資金は131,494千円(前年同期は17千円の支出)となりました。この主な要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入199,256千円、非支配株主からの払込みによる収入15,000千円及び配当金の支払による支出91,034千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
第23期連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
販売高(千円)
前年同期比(%)
オンラインメディア事業
3,420,463
105.4
ITソリューション事業
477,749
100.0
金融プラットフォーム事業
672,501
103.0
VCファンド事業
-
-
合計
4,570,714
104.5
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自
2021年4月1日
至
2022年3月31日)
当連結会計年度
(自
2022年4月1日
至
2023年3月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
あかつき証券株式会社
-
-
484,488
10.6
前連結会計年度においてあかつき証券株式会社は販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産・負債の数値、及び決算期における収益・費用に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これら見積りや判断には不確実性が存在するため、見積った数値と実際の結果の間には乖離が生じる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて、当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等は、オンラインメディア事業、ITソリューション事業及び金融プラットフォーム事業の各セグメントにおいて、収益性拡大のための様々な施策を行った結果、売上高4,570,835千円(前年同期比4.4%増)、売上総利益は2,013,323千円(前年同期比9.8%減)となりました。また、販売費及び一般管理費は1,670,067千円(前年同期比14.8%増)となりました。その結果、営業利益は343,255千円(前年同期比55.9%減)となりました。
これに、営業外収益5,521千円及び営業外費用3,197千円を計上した結果、経常利益は345,579千円(前年同期比55.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は62,790千円(前年同期比86.0%減)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、人材採用費、販売促進に係る費用及び知名度向上のための広告宣伝費等の費用であります。また、新サービス及び新機能追加に係る費用、並びに研究開発費等の投資を目的とした資金需要があります。
当該資金については、手元資金による内部留保で十分まかなえております。
当社は、法人営業に特化して、認知、見込み顧客情報入手を支援する「オンラインメディア事業」及び見込み顧客育成、提案・クロージング、アップセル・クロスセルを支援する「ITソリューション事業」を行っております。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、事業基盤の安定や人材の確保をはじめとする様々な課題に対処し、事業環境の変化にも柔軟かつ即応することが重要であると認識しております。今後も継続的な発展を実現するために、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(オンラインメディア事業)
2022年の国内インターネット広告媒体費は同15.0%増(出典:株式会社電通「2022年 日本の広告費」)となり継続的な拡大基調にあると同時に日本の総広告費全体の34.9%を構成しております。テレワークやペーパーレスの拡大等、ワークスタイルの変革に向けたIT環境の整備が企業活動の継続のためには依然として必要であり、テレワーク関連カテゴリー等における検索数の大幅な増加が当面は続くものと見込まれます。
「ITトレンド」への掲載製品・サービス数の拡大を図るとともに、集客の最適化を推進することで、来訪者数と成約率の最適化を図っております。
一方、国内外経済の低迷が長期化した場合、企業の広告宣伝費予算の削減、IT投資の中止、人材採用の抑制等の動きが拡大する可能性も想定されることから、カテゴリーによっては掲載製品・サービス数の拡大が計画通り進捗せず、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(ITソリューション事業)
近年のTHE MODEL型のマーケティング手法の確立とともに、テレビや紙媒体等のマスマーケティングから、顧客毎に最適なアプローチを行うOne to Oneマーケティングへの移行が進んでおります。マーケティングオートメーションにつきましても、「マーケティングオートメーション元年」と言われた2014年以降、定着が進んでおり、国内統合型マーケティング支援ツール市場は引き続き拡大が見込まれております。
一方、短期的には競合関係が激化していることから堅実なアカウント数の増加を見込んでおります。
(金融プラットフォーム事業)
証券営業の分野は、デジタル化によるマーケティングを含むマーケットの拡大の余地がまだまだ大きいと認識しております。子会社の株式会社Innovation IFA Consulting並びに株式会社Innovation M&A Partnersを核として、将来の金融周辺事業全般におけるITプラットフォーム化を見据えた事業展開を目指してまいります。
(VCファンド事業)
金融市場に停滞感が予見される環境において、今まで以上に既存の事業分野と新しい事業分野並びに技術との融合が求められる市場環境にシフトすると見込んでおります。当社の事業領域では競合も増加していることから、新しいビジネスシーズ、テクノロジー等新規性に接点を増やし、それらの所有者との連携を深めていくために、新規性のあるベンチャー企業等への接点並びに協働を増やし、当社の各事業とのオープンイノベーションの実現を図るべく、事業展開を進めてまいります。
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