【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
(単位:千円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当第3四半期連結会計期間
(2022年12月31日)
対前期増減
資産(※1)
2,569,038
2,893,687
324,649
負債(※2)
1,083,493
969,630
△113,863
(うち、有利子負債)
183,338
95,840
△87,498
純資産(※3)
1,485,544
1,924,057
438,512
主な対前期増減の内容
(※1)現金及び預金(153,063千円)、営業投資有価証券(103,024千円)、売掛金(31,378千円)
営業投資有価証券の増加はベンチャーキャピタル事業による株式の取得であります。
(※2)未払金(△27,464千円)、未払法人税等(△78,645千円)
(※3)利益剰余金(345,725千円)
(2)経営成績の状況
当社グループは、2023年1月20日付「過年度決算の訂正のお知らせ」等のお知らせに記載のとおり、売上原価の一部に計上漏れがあることが判明し、2018年3月期以降の決算を訂正し、有価証券届出書ならびに2020年3月期以降の有価証券報告書、四半期報告書、内部統制報告書の訂正報告書を、2023年2月14日に関東財務局へ提出するとともに、2022年3月期以降の決算短信の訂正開示を行いました。
当社グループは、「(共に)進化の中心へ」をミッションに、「for Startups」をビジョンに掲げ、成長産業支援として「タレントエージェンシー」、「オープンイノベーション」の2つのサービスのほか、「タレントエージェンシー」とのシナジーを創出し、当社グループが定義する成長産業支援をより強固なものとするため、「ベンチャーキャピタル事業」を行っております。
当第3四半期連結累計期間におけるスタートアップ業界を取り巻く環境は、金融資本市場の変動に端を発する世界的な株価低迷により、グローバル市場におけるIPO件数及び資金調達金額が前年比で大きく減少しているなか、国内における2022年の資金調達額は、大企業から子会社への出資を除くと前年比で微増(参照:STARTUP DB 2022年 年間国内スタートアップ投資動向レポート)いたしました。しかしながら、米国をはじめとする主要国において金融市場が引き締めに転じ、米国では大手企業の大規模な人員削減等、景気後退を見据えた動きが進んでおります。国内においても、物価上昇による消費者マインドの悪化が懸念されており、スタートアップ企業も景気後退を見据え、ランウェイ(企業がキャッシュ不足に陥るまでの残存期間)を引き延ばすためにコストを抑制する等の動きがみられました。
一方で、政府の成長戦略において、産業競争力強化の観点からスタートアップ企業の支援及びスタートアップエコシステム強化の重要性が提唱されております。政府は2022年を「スタートアップ創出元年」と定め、2022年11月に公表された令和4年度補正予算案において、スタートアップ関連事業に約1兆円の補正予算が閣議決定され、2022年11月末には『スタートアップ育成5か年計画』が公表されました。この『スタートアップ育成5か年計画』においては、5年後の2027年度に、スタートアップへの投資額を10倍を超える規模(10兆円規模)とし、ユニコーン(時価総額1,000億円超の未上場企業)を100社、スタートアップを10万社創出することを目標に掲げ、日本がアジア最大のスタートアップハブとして世界有数のスタートアップの集積地になることを目指す方針が打ち出されました。また、①スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築、②スタートアップのための資金供給の強化と出口戦略の多様化、③オープンイノベーションの推進、の大きな3本柱の取り組みを一体として推進することも併せて公表され、官民を挙げた取り組みが実行されつつあります。
このような環境の下、当社グループが行う成長産業支援事業は、当社グループがもつ情報やノウハウをベースに、成長見込が高いと判断したスタートアップ企業(以下、有力スタートアップ企業)に対しての人材紹介、ならびに産学官を巻き込んだスタートアップ関連のサービス・事業を展開しております。各セグメント及びサービス別の経営環境及び経営成績は次のとおりであります。
(タレントエージェンシー&オープンイノベーション事業)
・タレントエージェンシー
タレントエージェンシーサービスは、スタートアップ・成長企業向けに人材紹介を中心とした人材支援サービスを提供しております。
当第3四半期連結累計期間においては、マクロ環境の不透明さを背景に、一部のスタートアップ企業において採用ニーズの減少が確認されました。人材紹介サービスは、採用ニーズが相対的に強い有力スタートアップ企業かつ経営幹部層・エンジニアなどの需要・難易度の高いポジションの支援に注力した戦略により、堅調に推移しました。また、採用ニーズの高いクライアントの採用活動をより強力に支援する採用コンサルティングサービス(※)の営業強化が功を奏した結果、採用コンサルティングサービス売上高も高水準で推移いたしました。この結果、タレントエージェンシーサービスの売上高は2,000,260千円となりました。
(※)従来の「採用支援サービス」からサービス名称を変更
・オープンイノベーション
オープンイノベーションサービスは、当社グループが運営するデータベース「STARTUP DB」を活用し、大手企業や官公庁・自治体とスタートアップ企業の連携を促進するサービスを提供しております。当第3四半期連結累計期間においては、成長産業カンファレンスを開催(前期は第4四半期に開催)したことによる協賛金収入を計上いたしました。また、「Public Affairs(※)」や「STARTUP DB」の大企業向けデータベース課金サービスが堅調に推移した結果、オープンイノベーションサービスの売上高は206,363千円となりました。
(※)産学官の連携を主体的に推進し、スタートアップ関連の事業を受託する当社グループのサービス
以上の結果、セグメント売上高は2,206,624千円(前年同期比35.2%増)、セグメント利益は492,623千円(前年同期比39.2%増)となりました。
(ベンチャーキャピタル事業)
当第3四半期連結累計期間においては、前連結会計年度に引き続き管理費用のみが発生していることから、セグメント損失は5,339千円(前年同四半期は1,452千円の損失)となりました。また、当第3四半期連結会計期間において、新たにポケトーク株式会社、株式会社カケハシへの出資を行い、投資先企業は5社となりました。
なお、当セグメントには、子会社であるフォースタートアップスキャピタル合同会社、及び同社を通じて組成したフォースタートアップス1号投資事業有限責任組合が含まれております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は2,206,624千円(前年同期比35.2%増)、営業利益は487,284千円(前年同期比38.3%増)、経常利益は488,907千円(前年同期比37.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は345,725千円(前年同期比37.8%増)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、新たに追加した項目は以下のとおりです。
・データベース運営会社との契約を遵守した運用体制の構築と支払漏れに係る再発防止策の実行
2023年1月20日に公表いたしました「過年度決算の訂正に関するお知らせ」のとおり、タレントエージェンシー事業にて展開する人材紹介ビジネスにおいて、人材発掘で活用する他社の人材データベース運営会社への手数料の支払い漏れ及びそれに伴う売上原価の計上漏れが判明いたしました。こちらは、複数の人材データベースに跨って登録をしている求職者が存在し、当該求職者が当社グループの紹介した求人企業へ入社に至った場合、契約条件によっては接点をもった全ての運営会社に対して手数料支払いを実施する必要があったなか、当社グループは1つの成約取引に対して、最終的に入社に至る支援をした当社グループ担当者が接点をもった運営会社1社のみに支払を実行するという誤った運用を実施していたことによるものです。
本件の原因は、各運営会社との契約に基づいて支払先を特定するプロセスが不十分であったことに加え、人材データベースごとに契約に記載されている支払条件が異なるなか、それらの網羅的な理解や事業運営上のリスク評価と見直しが十分でなかったことと考えております。
当社グループは、本件を重要な対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しており、下記のとおり再発防止策を取締役会で決定しております。また、再発防止策の実効性について引き続き検証を行ってまいります。
1.リスク評価会の定期的な開催
2.各人材データベースの利用ルールの周知徹底を図るための教育体制の再整備
3.各運営会社とのコミュニケーションを行う専門チームの組成
4.追加的な管理システム導入を含めた適切な管理体制の整備
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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