【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い経済活動は正常化に向かいつつも、世界的なインフレの長期化や金融引き締めによる景気への影響、急激な為替変動や中国経済の先行き懸念等もあり、依然として不透明な状況が続きました。
当社グループの主要ユーザーである自動車関連企業では、半導体不足の緩和により自動車生産台数が回復したことに加えて、電動化領域を中心とした半導体・電子部品の需要が拡大するなど引き続き堅調に推移いたしました。
このような環境のもと、当社グループは、新たな価値を創造し提供できる企業グループへの変革を加速させ、お客様やパートナー様から選ばれる存在を目指し、グローバルサプライチェーンの安定化とお客様やパートナー様との関係強化に努めました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,080億13百万円(前年同四半期比25.0%増)となり、営業利益は45億89百万円(前年同四半期比71.8%増)、経常利益は46億23百万円(前年同四半期比58.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は30億36百万円(前年同四半期比16.5%増)の増収増益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
(デバイス事業)
デバイス事業では、電子制御が進む自動車向けシステムLSIなどの半導体や電子部品の販売及び技術支援、組込システムのPoC(概念実証)開発支援や組込ソフトウエアを中心とした受託開発事業を行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、自動車生産台数の回復や供給品の採用車種拡大などにより半導体や電子部品の需要が好調だったことに加え、円安などの寄与があった結果、デバイス事業の売上高は、940億78百万円(前年同四半期比26.0%増)、営業利益は35億11百万円(前年同四半期比103.1%増)となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業では、IT機器、組込機器及び計測機器の販売や、ITプラットフォーム基盤及びITシステムの構築に加え、自動化・省力化に貢献する各種FA・特殊計測システムの設計・製造・販売及び産業用コンピュータの開発・製造・販売を行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、ITプラットフォーム基盤やIT機器の更新、業務効率化を目的としたシステム構築、電動化領域を中心とした設備投資需要などを取り込んだ結果、ソリューション事業の売上高は、139億35百万円(前年同四半期比18.5%増)、営業利益は10億77百万円(前年同四半期比14.3%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて87億50百万円増加し1,153億28百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて84億66百万円増加し1,077億63百万円となりました。これは主に、現金及び預金が34億36百万円、電子記録債権が18億9百万円、商品及び製品が22億22百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて2億84百万円増加し75億64百万円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて27億70百万円増加し658億17百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて39億23百万円増加し416億98百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が17億87百万円、電子記録債務が14億87百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて11億52百万円減少し241億19百万円となりました。これは主に、長期借入金が12億51百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて59億79百万円増加し495億11百万円となりました。これは主に、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ16億45百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は41.1%(前連結会計年度末は38.8%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ34億36百万円増加し143億57百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加額が27億41百万円と前年同四半期と比べ81億42百万円(74.8%)の減少となったため、収入が18億69百万円(前年同四半期は61億80百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期において、萩原エンジニアリング株式会社を連結子会社化したことによる連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が12億9百万円あったため、支出が10億74百万円(83.8%)減少し2億6百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、新株発行による収入が32億79百万円ありましたが、短期借入金の純増加額の減少、長期借入による収入の減少及び長期借入金の返済による支出の増加が合計で103億64百万円あったため、前年同四半期と比べ収入が74億12百万円(△84.2%)減少し13億95百万円の収入となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、84百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)生産、受注及び販売活動
当第2四半期連結累計期間において、生産実績が著しく増加しております。
これは主に、ソリューション事業において、2022年9月に萩原エンジニアリング株式会社を連結子会社化したことによるものであります。
セグメントの名称
生産高(百万円)
前期比(%)
デバイス事業
1,431
+21.5
ソリューション事業
4,394
+35.5
計
5,825
+31.8
(注)金額は、販売価格によっております。