【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国の経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。ただし、世界的な金融引締め等が続き、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分に注意する必要があります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、第7波のピークを越えて、感染者数が減少していることを受け、水際対策の緩和や全国旅行支援等の政策が進められている一方で、第8波への懸念もあり、収束時期等の予測に関しては不透明な状況が依然として続いております。
当社はこのような状況の中、拡販に努め、当第2四半期累計期間の売上高は3,316百万円と前年同四半期比209百万円(6.8%)の増加となりました。
利益面については、売上総利益が644百万円と前年同四半期比3百万円(0.6%)の増加、営業利益は123百万円と前年同四半期比21百万円(20.9%)の増加、経常利益は127百万円と前年同四半期比18百万円(17.3%)の増加、四半期純利益は89百万円と前年同四半期比14百万円(19.4%)の増加となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 電力通信部門
電力関係では設備の老朽化対策の工事や電柱の建替え工事が増えておりますが、通信関係では高度無線環境整備推進事業の落ち着きもあり、前年度よりも売上は減少しております。
鉄塔・鉄構については、送電鉄塔の経年による建替え需要はあるものの、前年並みの受注量は無く、民需向けの鉄塔関連の受注量も当初予想していたよりも伸びなかったこともあり売上・利益共に減少となりました。
この結果、売上高は1,859百万円と前年同四半期比176百万円(8.6%)の減少、セグメント利益は250百万円と前年同四半期比5百万円(2.2%)の減少となりました。
② 建材部門
建材関係は、大型物件の稼働も増加し、中小の物件もコンスタントに動いている状況のため、売上は好調ですが、材料費の高騰の影響により利益は減少しております。
この結果、売上高は1,456百万円と前年同四半期比385百万円(36.1%)の増加、セグメント利益は71百万円と前年同四半期比6百万円(8.4%)の減少となりました。
各セグメント利益は前年同四半期よりも減少しておりますが、セグメントに帰属しない一般管理費が減少したため、全体の営業利益は前年同四半期比21百万円の増加となっております。
(2) 財政状態の分析
(総資産)
総資産は、前事業年度末に比べ214百万円増加し5,701百万円となりました。これは、主に売上債権161百万円、棚
卸資産290百万円の増加と、現金及び預金229百万円の減少によるものです。
(負債)
負債は、前事業年度末に比べ149百万円増加し2,408百万円となりました。これは、主に仕入債務153百万円、未払法人税等47百万円の増加と設備関係電子記録債務35百万円の減少によるものです。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べ64百万円増加し3,293百万円となりました。これは、主に四半期純利益89百万円の計上による増加と、配当金23百万円の支払によるものです。この結果、有利子負債比率(D/Eレシオ)は0.01倍と良好な水準にあります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ229百万円減少し997百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は103百万円(前年同四半期は64百万円の獲得)となりました。これは、主に税引前四半期純利益及び減価償却費を198百万円計上したこと、売上債権の増加額161百万円、棚卸資産の増加額290百万円、仕入債務の増加額153百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は102百万円(前年同四半期比177百万円の減少)となりました。これは、主に有形及び無形固定資産の取得による支出101百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は23百万円(前年同四半期比4百万円の減少)となりました。これは、主に配当金の支払額23百万円によるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は、33百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。