【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日(2023年9月30日)現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年9月30日)におけるわが国経済は、内外の金利差拡大による円安の進行や、消費者物価の上昇の影響を大きく受けたものとなりました。今後についても為替相場の変動など先行きは不透明な状況が続くと思われます。
このような状況において当社では、半導体関係の需要が引き続き堅調に推移していることを受け、生産体制の整備・事業構造のシフトに努めるなどの対応を進めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における財政状態および当第2四半期連結累計期間の経営成績は、以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,229百万円減少の23,869百万円となりました。これは主に、売掛代金の回収が進んだこと等により現金及び預金が1,846百万円増加した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が2,337百万円、商品及び製品が39百万円、仕掛品が572百万円、原材料及び貯蔵品が52百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末と比較して301百万円減少の13,980百万円となりました。これは主に、投資有価証券が15百万円増加した一方、減価償却費の計上等により有形固定資産合計が137百万円、投資その他の資産のその他に含まれる繰延税金資産が157百万円減少したこと等によるものです。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における総資産は37,850百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,530百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末と比較して1,836百万円減少の5,856百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が398百万円、賞与引当金が163百万円、検査計測装置の大口物件の売上計上により契約負債が1,162百万円、流動負債のその他に含まれる設備支払手形が110百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における負債合計は6,844百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,849百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して319百万円増加の31,005百万円となりました。これは主に、利益剰余金が親会社による配当金の支払い等により18百万円減少した一方、為替換算調整勘定が67百万円、保有する有価証券の時価評価額の上昇により、その他有価証券評価差額金が272百万円増加したこと等によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の77.9%から81.9%となりました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、主に検査計測機器事業および産業機器事業の販売の増加により、当第2四半期連結累計期間の売上高は11,568百万円で、前年同四半期比1,346百万円、13.2%の増収となりました。
一方、利益面につきましては、原材料価格の上昇等による製造コストの増嵩により粗利率が悪化していること、また販売強化や生産体制強化に伴う固定費の増加もあり、営業利益69百万円(前年同四半期比131百万円、65.5%の減益)、経常利益166百万円(前年同四半期比112百万円、40.4%の減益)となりました。また、非上場有価証券等の売却による特別利益256百万円および特別損失20百万円の計上により、親会社株主に帰属する四半期純利益は255百万円(前年同四半期比74百万円、41.3%の増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
当社グループは、オフィス用、福祉・医療施設用の椅子等を製造販売する「住生活関連機器」事業、液晶や半導体・高機能フィルム用の検査計測装置等を製造販売する「検査計測機器」事業、電磁アクチュエータ・ユニット(ばね)製品等を製造販売する「産業機器」事業、カーポート、テラス、オーニング等を製造販売する「エクステリア」事業、機械・工具等を仕入販売する「機械・工具」事業を報告セグメントとしております。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同四半期との比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) 4.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。
(住生活関連機器)
当セグメントにつきましては、働き方の変化に対応した新たなオフィスの価値を創造するオフィス家具の開発・生産に注力してまいりました。
この結果、今年度はオフィス家具全般としては需要に回復の傾向が見られた一方で、WEB会議需要により好調であった個室空間製品の需要に一服感があり、売上高は4,956百万円で前年同四半期比267百万円、5.7%の増収となりました。一方、利益面では固定費の圧縮には努めたものの、円安による仕入れ部材価格の上昇により、セグメント損失306百万円(前年同四半期はセグメント損失240百万円)となりました。
(検査計測機器)
当セグメントにつきましては、堅調な設備投資需要のある半導体関連検査装置や電池部材向け検査装置の開発、販売に注力してまいりました。
この結果、売上高は過年度受注分の液晶向け検査装置の売上計上により、売上高は3,740百万円で前年同四半期比713百万円、23.6%の増収となりました。一方、利益面においては利益率の低い液晶向け検査装置の売上増加にともなう粗利率の低下や、半導体検査装置の製造・販売体制強化にともなう固定費増加等により、セグメント利益14百万円(前年同四半期比182百万円、92.5%の減益)となりました。
(産業機器)
当セグメントにつきましては、半導体製造装置業界の好調を受け、電磁アクチュエータの増産体制の整備ならびに販売拡大に取り組んでまいりました。
この結果、売上高は1,613百万円で前年同四半期比258百万円、19.0%の増収となりました。利益面では、生産体制の拡大による設備投資や人員増加などの固定費の増加はありましたが、販売増による粗利益の増加により、セグメント利益は303百万円(前年同四半期比87百万円、40.8%の増益)となりました。
(エクステリア)
当セグメントにつきましては、インバウンド需要の復活によるホテル・レストラン業の事業回復を睨み、WEBを活用したプロモーション等の販売促進活動に注力してまいりました。
この結果、売上高は480百万円で前年同四半期比25百万円、5.5%の増収となりました。利益面では、セグメント利益15百万円(前年同四半期はセグメント損失0百万円)となりました。
(機械・工具)
当セグメントにつきましては、新規顧客の開拓および既存顧客の需要掘り起こしに注力してまいりました。この結果、売上高は777百万円で前年同四半期比82百万円、11.9%の増収となりました。一方、セグメント利益は26百万円で、前年同四半期比4百万円、15.5%の減益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,542百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,924百万円(前年同四半期比699百万円増加)となりました。これは主に、賞与引当金の減少額164百万円、投資有価証券売却益235百万円、仕入債務の減少額405百万円、契約負債の減少額1,163百万円等の資金が減少した一方、税金等調整前四半期純利益402百万円、減価償却費459百万円、売上債権の減少額2,359百万円、棚卸資産の減少額666百万円等により資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により得られた資金は、252百万円(前年同四半期比369百万円増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出389百万円等により資金が減少した一方、定期預金の預入と払戻にかかる収支53百万円、投資有価証券の売却による収入603百万円等の資金が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、343百万円(前年同四半期比33百万円増加)となりました。これは主に、親会社による配当金の支払額273百万円等によるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は348百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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