【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日(2022年12月31日)現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年12月31日)におけるわが国経済は、ロシアによるウクライナ侵攻によるエネルギー価格の上昇や、中国における新型コロナの感染拡大、内外の金利差拡大による円安の進行を大きく受けたものとなりました。今後についても、国内でのウイズコロナの定着化が進む一方で、原材料やエネルギー価格など、先行き不透明な状況が続くと思われます。
このような状況において当社では、半導体関係の需要増に応えるべく、生産体制の整備・事業構造のシフトに努めるとともに、部材不足への対応や原材料価格・仕入れ価格の上昇の当社製品価格への転嫁などの対応を進めてまいりました。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における財政状態及び当第3四半期連結累計期間の経営成績は、以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して724百万円増加の24,071百万円となりました。これは主に、前連結会計年度末にかけて販売を行った製品の代金回収が進んだことにより、受取手形、売掛金及び契約資産が2,483百万円減少した一方、現金及び預金が488百万円、受注増加にともない商品及び製品が411百万円、仕掛品が1,786百万円、原材料及び貯蔵品が459百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末と比較して50百万円減少の14,217百万円となりました。これは主に、投資有価証券が保有する有価証券の時価評価額の上昇等により101百万円増加した一方、減価償却費の計上等により有形固定資産合計が135百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における総資産は38,289百万円となり、前連結会計年度末と比較して673百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末と比較して468百万円増加の7,335百万円となりました。これは主に、未払法人税等が310百万円、賞与引当金が358百万円減少した一方、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が102百万円、検査計測装置の大口物件の納入により契約負債が1,057百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における負債合計は8,299百万円となり、前連結会計年度末と比較して583百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して89百万円増加の29,990百万円となりました。これは主に、利益剰余金が親会社による配当金の支払い等により129百万円減少した一方、円安の進行による為替換算調整勘定が133百万円、保有する有価証券の時価評価額の上昇により、その他有価証券評価差額金が86百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の79.5%から78.3%となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間の経営成績は、主に検査計測機器事業および産業機器事業の販売の増加により、当第3四半期連結累計期間の売上高は15,349百万円で、前年同四半期比447百万円、3.0%の増収となりました。
一方、利益面につきましては、販売増加にともない粗利益額は増加したものの、原材料価格の上昇による利益率の悪化および新型コロナの行動制限緩和にともなう営業活動費用の増加等により、営業利益124百万円(前年同四半期比76百万円、38.2%の減益)、経常利益195百万円(前年同四半期比62百万円、24.3%の減益)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は114百万円(前年同四半期比53百万円、31.7%の減益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当社グループは、オフィス用、福祉・医療施設用の椅子等を製造販売する「住生活関連機器」事業、液晶や半導体・高機能フィルム用の検査計測装置等を製造販売する「検査計測機器」事業、電磁アクチュエータ・ユニット(ばね)製品等を製造販売する「産業機器」事業、カーポート、テラス、オーニング等を製造販売する「エクステリア」事業、機械・工具等を仕入販売する「機械・工具」事業を報告セグメントとしております。
(住生活関連機器)
当セグメントにつきましては、働き方の変化に対応した新たなオフィスの価値を創造するオフィス家具の開発・生産、特にWEB会議の機会拡大で需要が拡大している個室空間製品に注力してまいりました。
しかしながら、今年度はオフィスビルの新規供給が少ないこと等により、売上高は7,261百万円で前年同四半期比441百万円、5.7%の減収となりました。利益面では固定費の圧縮には努めたものの、減収にともなう粗利益額の減少や円安による仕入れ部材価格の上昇による利益率の悪化により、セグメント損失は294百万円(前年同四半期はセグメント利益54百万円)となりました。
(検査計測機器)
当セグメントにつきましては、引き続き設備投資需要が拡大している半導体関連検査装置や電池部材向け検査装置の開発、販売に注力してまいりました。
この結果、売上高は4,083百万円で前年同四半期比472百万円、13.1%の増収となりました。利益面においては、販売増加にともなう粗利益額の増加などにより、セグメント利益は36百万円(前年同四半期はセグメント損失290百万円)となりました。
(産業機器)
当セグメントにつきましては、半導体製造装置業界の好調を受け、電磁アクチュエータの増産体制の整備ならびに販売拡大に取り組んでまいりました。
この結果、売上高は2,224百万円で前年同四半期比197百万円、9.7%の増収となりました。一方、利益面では原材料価格の上昇にともなう粗利率の低下と、更なる生産体制の拡大に向けた設備投資や人員増加などの固定費の増加により、セグメント利益は346百万円(前年同四半期比66百万円、16.1%の減益)となりました。
(エクステリア)
当セグメントにつきましては、ホテル・レストラン業の事業回復を睨み、WEBを活用したプロモーション等の販売促進活動に注力してまいりました。
この結果、売上高は671百万円で前年同四半期比29百万円、4.7%の増収となりました。利益面ではセグメント損失19百万円(前年同四半期はセグメント損失25百万円)となりました。
(機械・工具)
当セグメントにつきましては、新規顧客の開拓および既存顧客の需要掘り起こしに注力してまいりました。この結果、売上高は1,109百万円で前年同四半期比188百万円、20.4%の増収となりました。利益面ではセグメント利益66百万円で、前年同四半期比5百万円、9.2%の増益となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は534百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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