【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済環境は、新型コロナウィルス感染症の影響からの改善が見られる一方、半導体不足等による影響、ウクライナ紛争の長期化や為替相場における円安進行等による原材料コストの上昇等が企業収益を悪化させ、先行きの不透明感が継続しております。
このような環境の下で、当社グループは2024年を目標年次とする中期経営戦略「5G&Beyond-NE」を進めております。近年のコロナ禍に代表される大きな事業環境の変化に対応し、新しい成長ユースケースを再定義する形で2022年度からの3年間を新たな中期経営戦略「5G&Beyond-NE(NewEra)」として策定し、前中期経営戦略の「5G&Beyond」の戦略5ゴールをさらに発展させ、それらを通じて営業利益の3倍増を目指して参ります。
当第1四半期連結累計期間の売上高は、LSI事業では国内および米国市場向けは引き続き順調に推移しましたが、中国等アジア市場において一部在庫調整等の影響があり、前期比7%の減少となりました。一方、AIOT事業では前期の新型コロナウィルス感染症や中国上海地区のロックダウンの影響等から大きく改善し、大口顧客向け通信モジュール出荷が大幅増加した結果、前期比127%の増加となりました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、13億94百万円(前期比14.3%増)となり、売上総利益は7億10百万円(前期比2.2%減)となりました。
販売費および一般管理費については、新しい市場のニーズに対応するための積極的な研究開発投資(2億50百万円、前期比19.7%増)を行った結果、販売費および一般管理費全体として、6億3百万円(前期比10.5%増)となりました。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の営業利益1億6百万円(前期比40.7%減)、経常利益1億16百万円(前期比60.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益75百万円(前期比61.6%減)となりました。
(セグメント別の状況)
当社グループは、LSI事業とAIOT事業を軸として事業活動を推進しており、これらを事業セグメント区分としております。
(単位:百万円)
2023年12月期
第1四半期
2022年12月期
第1四半期
増減率(%)
LSI事業
売上高
951
1,025
△7.2
営業利益
77
217
△64.5
AIOT事業
売上高
442
194
+127.4
営業利益
29
△37
―
のれん償却前営業利益
※参考
61
△5
―
合計
売上高
1,394
1,219
+14.3
営業利益
106
179
△40.7
※セグメント間の取引を相殺消去後の金額で記載しております。
(LSI事業)
当第1四半期連結累計期間のLSI事業の売上高は、国内市場および米国市場向けビジネスで堅調に推移した一方、中国等アジア市場向けにおいて一部在庫調整等の影響が生じ、前期比7%の減少となりました。
産業機器市場向けビジネスは、主に国内市場を中心としたOA機器向け製品出荷が前期比で減少した一方、アミューズメント機器向け製品出荷が大幅に増加し、前期比で1%の減少と概ね同水準となりました。同市場向けの売上高は、LSI事業の売上全体の77%を占めております。
車載機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の18%を占めております。米国市場向けの製品出荷が昨年より引き続き順調に推移した一方、中国市場向け等において在庫調整の影響もあり、前期比20%の減少となりました。
民生機器市場向けビジネスは、LSI事業の売上全体の5%を占めております。主にアジア市場向けの製品出荷が堅調に推移いたしましたが、前期比34%の減少となりました。
これらの結果、LSI事業全体の売上高は9億51百万円(前期比7.2%減)、売上総利益は5億58百万円(前期比14.5%減)となりました。
当第1四半期連結累計期間においては、前期より継続して新しい市場ニーズに対応した研究開発を積極的に実施しました。EVパネル向け高速インターフェースV-by-One®HS新製品の開発、高速通信トランシーバ製品の開発、高速データ伝送用リドライバ技術の開発、5Gを遥かに超える次世代高速無線通信技術の開発等を行いました。また、次世代高速インターフェース標準規格技術の開発として、当社独自技術で4K/8K等の高解像度ディスプレイ内部伝送における「事実上の世界標準」であるV-by-One®HS技術を発展させ、コストや消費電力を削減し、欧米などの環境規制に対応する、次世代高速インターフェース標準技術「V-by-One®HS plus Standard」を策定し、本年6月より提供開始することといたしました。これらの活動により、当第1四半期連結累計期間において研究開発費2億35百万円を計上しました。
これらの結果、LSI事業の当第1四半期連結累計期間における営業利益は77百万円(前期比64.5%減)となりました。
(AIOT事業)
当第1四半期連結累計期間のAIOT事業の売上高は、ドライブレコーダ、自動販売機・エレベータ等の遠隔監視、自動体外式除細動器(AED)等向けの顧客出荷が順調に推移し、新型コロナウィルス感染症や中国上海地区のロックダウンの影響等により大きく落ち込んだ昨年同期から大きく成長し、前期比127%の増加となりました。
これらの結果、AIOT事業の売上高は4億42百万円(前期比127.4%増)、売上総利益は1億52百万円(前期比108.1%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間においては、AI・IoTを活用する新ニーズの拡大や第5世代移動通信(5G)による新しいアプリケーション市場の拡大を見据えたAI・IoTソリューションの開発に取り組み、エッジAI処理用モジュール製品の開発、通信型ドライブレコーダの開発、音声通話機能付きゲートウェイ新製品の開発等を行い、全体として研究開発費14百万円を計上いたしました。また、同事業のM&A取得に伴うのれんの償却額として32百万円等を計上しました。
これらの結果、AIOT事業の当第1四半期連結累計期間における営業利益は29百万円(前年同期は営業損失37百万円)となりました。なお、前述ののれん償却前の営業利益は61百万円(前年同期はのれん償却前営業損失5百万円)となります。
※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
(2)財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、現金及び預金やその他流動資産が増加した一方、売掛金および棚卸資産の減少やのれんの償却等により、前連結会計年度末と比較して1億23百万円の減少となりました。また、負債合計は、賞与引当金が増加した一方、未払法人税等の減少等により48百万円の減少となりました。純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方、前期配当金の支払い等により74百万円の減少となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純利益を1億18百万円計上し、売上債権が4億82百万円および棚卸資産が1億40百万円減少した一方、その他流動資産が2億5百万円増加したこと等ならびに法人税等を55百万円支払ったことにより5億19百万円のプラスとなりました。(前年同期は69百万円のマイナス)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、投資事業組合からの分配金収入(47百万円)および固定資産の購入(27百万円)等により19百万円のプラスとなりました。(前年同期は2百万円のプラス)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払により1億62百万円のマイナスとなりました。(前年同期は1億29百万円のマイナス)
これらの結果により、現金及び現金同等物は全体として3億87百万円増加し、当第1四半期連結会計期間末残高は76億89百万円となりました。当社グループとしては、機動的な研究開発リソースの確保やM&Aの機会に迅速に対応できるよう内部留保を厚くする方針であり、資金運用に関しても流動性を重視した運用を行うこととしております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の金額は2億50百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
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