【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年9月30日まで)のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のまん延、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、原材料価格の高騰、急速な円安進行による物価上昇等、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このように先行きが見通せない状況ではありますが、当社グループは安心安全な「食」を安定的にお届けすることを社会的な使命と捉えて責任を果たすべく、畜産・水産生産者に対する配合飼料の安定供給を継続しております。
飼料業界におきましては、主原料であるとうもろこし価格は、ウクライナ産穀物輸出の再開見通しから一時的に値を下げましたが、主産地である米国の高温乾燥懸念や、米国南部の干ばつによる供給不安により米国内での需要が増加し、値を上げて推移しました。これに加え円安の進行により、とうもろこし価格は前年同期を大きく上回っております。
畜産物につきましては、豚肉相場は、国内出荷頭数の減少と輸入豚肉の現地相場高騰や円安進行による割高感から国産豚肉への需要が高まり、前年同期を上回る歴史的な高値圏で推移しております。鶏卵相場は、鳥インフルエンザにより高騰した前年同期の価格よりは下回っておりますが、生産コスト高騰による餌付け羽数の減少から供給量が減少し、依然として高値圏で推移しております。牛肉相場は、行動制限の解除により消費の回復が期待されましたが、消費者の生活防衛意識の高まりから牛肉の需要は減少し、前年同期を下回って推移しております。
こうした環境にあって、当社グループは3ヶ年の中期経営計画の達成に向けて、原料調達・生産体制の合理化、畜産・水産生産者へ供給する製品の品質・サービスの向上、コスト低減などの取り組みを進めてまいりました。
当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は1,448億9千万円(前年同期比22.9%増)、営業損失は9千9百万円(前年同期は34億4百万円の営業利益)、経常利益は1億3百万円(前年同期比97.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2千9百万円(前年同期は28億2千9百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。
① 飼料事業
飼料事業では、畜産・水産飼料ともに販売数量が前年同期を上回ったことに加え、畜産飼料の平均販売価格が大幅に上昇したこと等から、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,242億4千1百万円(前年同期比27.2%増)となりました。営業利益は、主原料であるとうもろこしを始めとした原料価格の大幅な上昇、物流費や燃料費の高騰に加え、飼料価格安定基金負担金等の販売費及び一般管理費が増加したこと等から、11億7千5百万円(前年同期比74.8%減)となりました。
② 食品事業
食品事業では、豚肉相場が前年同期を上回る高値で推移したこと等から、当第2四半期連結累計期間の売上高は194億6千6百万円(前年同期比2.4%増)となりました。しかしながら、豚肉相場の高騰により食肉関係の連結子会社において仕入コストが増加したことに加え、畜産飼料の価格上昇により農場関係の連結子会社において生産コストが増加したこと等から、2億1百万円の営業損失(前年同期は1億6千4百万円の営業損失)となりました。
③ その他
特約店、畜産・水産生産者への畜水産機材の販売等の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は11億8千1百万円(前年同期比2.6%減)となり、営業利益は1億1千4百万円(前年同期比16.9%減)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、畜産飼料の平均販売価格の上昇による受取手形及び売掛金の増加、原料価格の上昇による棚卸資産の増加等により1,245億7千4百万円(前期末比14.8%増)となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、原料価格の上昇による支払手形及び買掛金の増加、運転資金需要に対応するための借入金の増加等により796億4千4百万円(前期末比25.1%増)となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、配当金の支払い及び親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等により利益剰余金は減少したものの、その他の包括利益累計額の増加により449億2千9百万円(前期末比0.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億5千2百万円増加し、44億9千7百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資金需要の大幅な増加による資金の減少により107億5千6百万円の支出(前年同期は19億1千8百万円の支出)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得等による資金の減少により9億4千5百万円の支出(前年同期は2億8百万円の収入)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、運転資金需要に対応するための借入金の増加等による資金の増加により127億5千5百万円の収入(前年同期は26億2千9百万円の収入)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は3億9千1百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況について重要な変更はありません。