【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)
業績の状況当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行による経済活動の正常化や、海外からの入国制限の緩和によるインバウンド消費により、回復基調で推移しております。一方で、原材料・燃料価格高騰に伴う物価上昇やロシア・ウクライナ情勢等、先行き不透明な状況にあります。このような状況のもと、当社グループでは、「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」でセグメントごとに掲げた「強化する」、「改善する」、「変える」分野の取組みに注力し、事業活動を進めて参りました。その結果、売上高は10,286百万円(前年同期比0.6%増)となりました。利益面につきましては、営業利益268百万円(前年同期比17.0%減)、経常利益449百万円(前年同期比9.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は332百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。なお、セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
①印刷情報関連事業印刷被写体においては、紙クロスは展示会装飾用クロスの好調が持続し、前年同期比で増収となりました。また、産業用の品質表示用ラベルは、海外向けが受注低調で、前年同期比で減収となりました。印字媒体においては、ラベル等の印字用熱転写リボンは、国内では食品包材向けを除き全般的に受注が低調で、海外向けは前年のコロナ禍による前倒し受注の反動で受注が減少し、前年同期比で減収となりました。その結果、当セグメントの売上高は4,556百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は266百万円(前年同期比28.9%減)となりました。
②住生活環境関連事業不織布は、展示会用カーペットがコロナ禍前の水準に戻ってきたことに加えて、生産の合理化による生産能力増強で前年同期比で増収となりました。また、床吸音材も堅調に推移し、車輌用不織布も回復基調であり、不織布全体では前年同期比で増収となりました。壁装材は、値上の実施により前年同期比で増収となりました。衣料用芯地は、中国子会社での生産中止決定に伴い、顧客の在庫確保のための受注増もあり、前年同期比でわずかに増収となりました。その結果、当セグメントの売上高は3,281百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は137百万円(前年同期比127.7%増)となりました。
③包材関連事業
食品包材・蓋材は、海外での消費回復により堅調に推移し、前年同期比で増収となりました。ただし、アルミ等の原材料価格は若干値下り傾向にはあるものの、未だ高い水準で推移しており、販売価格への転嫁が進まず、前年同期比では大幅な減益となりました。医療用パップ剤用フィルム加工は、海外向けが堅調に推移し、前年同期比で増収となりました。その結果、当セグメントの売上高は1,940百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は61百万円(前年同期比40.7%減)となりました。
④その他ファンシー商品は、手帳類を中心に堅調に推移し、前年同期比で増収となりました。一方で、商品運送は全体的に荷動きが悪く、前年同期比で減収となりました。その結果、売上高は826百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は19百万円(前年同期比9.2%増)となりました。
(2)
財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,266百万円増加し、58,894百万円となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が925百万円、仕掛品が172百万円増加したことなどによるものであります。負債は、前連結会計年度末と比較して1,074百万円増加し、35,488百万円となりました。これは主に短期借入金が423百万円、長期借入金が790百万円増加したことなどによるものであります。純資産は、前連結会計年度末と比較して192百万円増加し、23,406百万円となりました。これは主に利益剰余金が123百万円増加したことなどによるものです。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は64百万円であります。