【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期会計期間の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前年同四半期累計期間及び前事業年度との比較・分析を行っております。
(1) 業績の状況当第3四半期累計期間(以下、「当第3四半期」)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染「第6波」・「第7波」に見舞われるも、ウィズコロナの新たな段階への移行と共に経済社会活動の正常化が進み、個人消費も緩やかな持ち直しの動きが見られました。しかしながら、長期化するウクライナ情勢等の影響による原材料価格の上昇や、世界的金融引締め下において金融資本市場の変動等のリスクが顕在化し、急激な円安など先行き不透明な状態が継続しています。キャンディ市場におきましては、飴カテゴリーは、コロナ禍による人流の減少・マスク生活常態化による消費落ち込みからは回復し、のどケア需要の高まりもあり前年比増加に転じました。昨年5月より成長基調に回帰したグミカテゴリーは依然好調に推移しており、前年同期比で大きく伸長し、キャンディ市場全体の拡大を牽引しております。このような事業環境の下、2022年は「中期経営計画2024」の初年度として、本年2月に策定した企業パーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」の下、3つの事業戦略である「価値創造」・「ESG経営」・「事業領域の拡大」を着実に推し進めた結果、当第3四半期の売上高は、前年同期比30億84百万円(20.8%)増収の179億27百万円となりました。飴は、堅調なグルメカテゴリーに加えて、需要拡大によるのど飴カテゴリーの伸びにより袋形態が増加すると共に、コロナ禍で低迷していたコンパクトサイズ・スティック形態も増加に転じ、一部商品の価格改定も相俟って前年同期比9億23百万円(11.3%)増収の91億18百万円となりました。製品別では、昨年9月に新味カフェラテが加わった「金のミルクキャンディ」や「ノンシュガーのど飴」シリーズが好調に推移しました。グミは、発売20周年を迎えテレビコマーシャルを実施した主力ブランド「ピュレグミ」が大幅に伸長し、「カンデミーナグミ」、昨年発売の新製品「マロッシュ」(マシュマロ商品)の増加と相俟って、前年同期比21億38百万円(35.0%)増収の82億46百万円となりました。素材菓子は、「かろやかし」シリーズとしてリニューアルを進めており、苦戦が続いているものの、前年同期比22百万円(4.1%)増収の5億61百万円となりました。利益面では、一部価格改定を実施するも原材料価格や工場諸経費の増加により変動費率は上昇いたしましたが、大幅な増収による限界利益の増加と生産性向上により、売上総利益は前年同期比13億58百万円(24.4%)増益の69億19百万円となりました。営業利益は、テレビコマーシャル実施による広告宣伝費の増加、人員増等による人件費の増加が有るものの、前年同期比7億80百万円(151.5%)増益の12億95百万円、経常利益は前年同期比8億9百万円(148.4%)増益の13億55百万円となりました。また、四半期純利益は前年投資有価証券売却益の反動もあり、前年同期比4億98百万円(114.0%)増益の9億36百万円となりました。
(2) 財政状態の分析当第3四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べ3億92百万円(1.9%)減少し208億7百万円となりました。これは主に現金及び預金が3億96百万円、商品及び製品が4億42百万円増加しましたが、売掛金が11億65百万円減少したことによるものです。負債の部は、前事業年度末に比べ7億68百万円(8.1%)減少し86億81百万円となりました。これは主に買掛金が1億67百万円増加しましたが、未払法人税等が4億37百万円、未払費用が3億14百万円、未払金が2億22百万円減少したことによるものです。純資産の部は、前事業年度末に比べ3億75百万円(3.2%)増加し121億26百万円となりました。これは主に四半期純利益9億36百万円の計上と配当金3億58百万円の支払、自己株式2億19百万円の取得によるものです。
(3) 研究開発活動当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は5億63百万円であります。