【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の規制緩和による社会経済活動の正常化もあって景気は緩やかに持ち直しているものの、ウクライナ問題の長期化や急激な円安に伴う資源価格の高騰による物価上昇が続いており、今後の景気動向は不透明な状況です。海外においても、本邦を上回る物価上昇、それに伴う金融引き締めの実施により、景気の減速懸念が高まっております。 このようななか当社グループにおいては、半導体不足等の影響により自動車関連の減産が長引いていることから、当第2四半期連結累計期間の売上高は133億9千4百万円(前年同期比3.2%減)、経常利益は7千6百万円(前年同期比91.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6千4百万円(前年同期比89.3%減)となりました。
当社グループのセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
「日本」 国内部門別の概況として樹脂コンパウンド部門は、自動車向けで半導体不足の影響が想定以上に長引いていることから、樹脂全般で在庫調整の影響を受け、経費面では電気料金高騰が収益を圧迫し部門営業利益は昨年を下回りました。 樹脂用着色剤部門は、建材向けが堅調ではあったものの、自動車関連の販売が落ち込み、フィルム用途、化粧品・トイレタリー向けも伸び悩み、原料価格の高騰も相まって、部門営業利益は昨年を下回りました。 加工カラー部門は、主要取引先の自動車用内装材関連が減産の影響を受け、液体分散体では上海でのロックダウンの影響から、中国向けの大型液晶パネル用途が低調となり、部門営業利益は昨年を下回りました。 この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は65億1百万円(前年同期比9.6%減)、営業損失は2億7百万円(前年同期営業利益5億2千1百万円)となりました。
「東南アジア」東南アジアは、一部の原料不足や半導体を起因とする部材不足の影響を受けた顧客の減産により販売が減少しましたが、為替や原料価格の影響により当第2四半期連結累計期間の売上高は66億2百万円(前年同期比2.7%増)となりました。一方で、取扱数量の減少や電気料金高騰、原料価格高騰の影響もあり、営業利益は1億7千7百万円(前年同期比44.3%減)となりました。
「その他」その他は、中国でのコロナ感染拡大でゼロコロナ政策による操業停止を余儀なくされましたが、原料価格の影響により当第2四半期連結累計期間の売上高は2億9千万円(前年同期比35.3%増)となりました。一方で、取扱数量の減少や原料価格高騰の影響もあり、営業損失は2千万円(前年同期営業損失4百万円)となりました。
当第2四半期連結会計期間の総資産は334億7千3百万円と前期末の327億7千1百万円に比べ7億2百万円の増加となりました。資産のうち流動資産は180億3千8百万円と前期末の174億7千1百万円に比べ5億6千7百万円の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が1億5千3百万円、製品が3億4千1百万円、原材料及び貯蔵品が2億2千4百万円、その他が2億7千1百万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が4億2千3百万円減少したことなどによるものです。固定資産は154億3千5百万円と前期末の153億円に比べ1億3千5百万円の増加となりました。この主な要因は有形固定資産が4千3百万円、投資その他の資産が8千4百万円増加したことなどによるものです。負債合計は177億7千1百万円と前期末の177億9千万円に比べ1千8百万円の減少となりました。負債のうち流動負債は131億2千4百万円と前期末の129億6千9百万円に比べ1億5千4百万円の増加となりました。この主な要因は短期借入金が3億5千7百万円増加し、未払法人税等が1億5千万円、その他が9千2百万円それぞれ減少したことなどによるものです。固定負債は46億4千6百万円と前期末の48億2千万円に比べ1億7千3百万円の減少となりました。この主な要因は繰延税金負債が7千6百万円、退職給付に係る負債が2千6百万円それぞれ増加し、長期借入金が1億2千6百万円、関係会社整理損失引当金が1億5千1百万円それぞれ減少したことなどによるものです。純資産合計は157億2百万円と前期末の149億8千万円に比べ7億2千1百万円の増加となりました。この主な要因は為替換算調整勘定が8億2千8百万円増加したことなどによるものです。
(2)
キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億5千3百万円増加し、48億4千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において営業活動による資金の収入は前年同四半期連結累計期間と比べ8千9百万円減少し、6千9百万円となりました。これは、法人税等の支払額の増加等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において投資活動による資金の支出は前年同四半期連結累計期間と比べ3億5百万円増加し、4億5千2百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において財務活動による資金の支出は前年同四半期連結累計期間と比べ5億7百万円減少し、1千万円となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において当社グループの経営方針・経営戦略等について、重要な変更等はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は1億3千5百万円であります。