【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、ワクチン接種の普及等により行動制限が徐々に緩和されるなど、社会経済活動の正常化への期待が高まる一方で、ウクライナ情勢をはじめとした国際情勢の緊迫化や、エネルギー価格及び原材料価格の高騰、さらには、世界的な金融引締めに伴う急激な円安の進行が続いており、国内経済の先行きは一層不透明な状況にあります。
当社グループが関連する上水道・下水道業界及び住宅機器関連業界につきましては、コロナ禍における住環境への意識の高まりや政府による住宅取得支援策、低金利の継続などにより、全般的に見れば新設住宅着工戸数は底堅く推移しているものの、当社業績に影響が大きい戸建住宅の着工戸数については、資材価格高騰の影響を受けて減少傾向にあり、厳しい状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、急速に変化する市場環境に柔軟に対応しつつ、中期経営計画「Look Forward 2023」で掲げた3つの施策「成長ドライバーの創出」「事業基盤整備」「ESGを意識した取り組み」を推進してまいりました。
当第2四半期連結累計期間における業績につきましては、ナフサ価格の高騰に伴い塩ビ樹脂をはじめとした各種原材料価格の値上げの影響は受けたものの、製品価格への転嫁を進めたことや価格転嫁前の駆け込み需要の影響などにより全般的には堅調に推移いたしました。
この結果、売上高は113億70百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益9億41百万円(同69.0%増)、経常利益10億89百万円(同51.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億円(同49.3%増)となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
①管工機材分野
管工機材分野につきましては、ナフサ価格の高騰に伴い主要原材料である塩ビ樹脂価格の値上げが続き高止まりしている状況ではありますが、原材料価格値上げの影響額を軽減すべく製品価格への転嫁を進めたことや価格転嫁前の駆け込み需要の影響が大きく、売上は前期を上回りました。
また、利益面につきましても売上増加の要因に加え、原材料価格の動向を踏まえた生産、在庫の積み増しを戦略的に行うなど、製造部門においても製造原価上昇に対する対策を講じたことにより、前期を上回る結果となりました。
以上により、売上高は104億6百万円(前年同期比10.2%増)、セグメント利益9億83百万円(同63.0%増)となりました。
②水処理分野
水処理分野につきましては、お客様の水処理における「業務の効率化」と「環境保護」を目的とした多様な水処理システムの提案活動を行うとともに、収益改善を図るべく、メンテナンス関連業務の強化に注力してまいりました。
注力しているメンテナンス関連業務の受注につきましては、引き続き堅調に推移しておりますが、工事売上が低調であったことに加え、利益率の低さが影響し、業績は、前期を下回る結果となりました。
以上により、売上高は4億18百万円(前年同期比19.7%減)、セグメント損失41百万円(前年同期は16百万円のセグメント損失)となりました。
③各種プラスチック成形分野
各種プラスチック成形分野につきましては、コロナ禍における経済活動の制限が徐々に緩和される中、売上は緩やかではありますが回復基調で推移しております。
また、前期末に収益基盤の見直しを行い実施した固定資産の減損処理によって償却費負担が減少した結果、利益面でも改善いたしました。
以上により、売上高は6億27百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益12百万円(前年同期は39百万円のセグメント損失)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べ4億38百万円増加し、457億8百万円となりました。これは主として、商品及び製品が増加したこと等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べ2億44百万円増加し、79億93百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金等の仕入債務が増加したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ1億93百万円増加し、377億15百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は100億53百万円となり、前年同期と比べ13億58百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、7億28百万円の収入となりました(前年同期は11億16百万円の収入)。これは主に、税金等調整前四半期純利益10億52百万円や減価償却費5億46百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、11億13百万円の支出となりました(前年同期は1億53百万円の収入)。これは主に、有価証券の償還による収入10億円、有価証券の取得による支出15億円、有形固定資産の取得による支出3億71百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、3億83百万円の支出となりました(前年同期は2億97百万円の支出)。これは主に、配当金の支払額3億73百万円等によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループで優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に、重要な変更又は新たに発生した事項はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、1億51百万円であり、2022年9月30日現在における国内外の産業財産権の総数は、211件であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況において重要な変更はありません。