【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
(経営成績)
当第1四半期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における活動制限の緩和や5類感染症への移行等により緩やかに回復しつつある一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、円安の進行、物価の上昇等により依然として先行き不透明な状況が続いております。
サイバーセキュリティ業界においては、コロナ禍を通じ進展したテレワーク等働き方の変化やDX推進によるクラウドシフトが進展する等、サイバーリスクの及ぶ範囲は拡大しており、その被害も個人・法人を問わず増加しています。その中でもランサムウェアによる被害は増加を続けており、直近でも国内の大手製薬企業がランサムウェアによるサイバー攻撃を受け、薬品など医療機関向けの配送に影響を及ぼす可能性がある旨が報道されました。また、サプライチェーンのセキュリティリスクを露呈するインシデントも目立ってきており、特に利用が広がる法人向けITサービス(SaaS、PaaS、IaaS)については、サイバー攻撃によりサービス停止に至るインシデントが相次いで報道されるなど、サイバーセキュリティ対策は国民生活や社会経済活動にとって益々重要な課題となっております。
このような環境の下、当社は、飛躍を図るべく、次代を先取りしたオンリーワン商品の投入と、当社セキュリティ・ノウハウを組み合わせたハイブリッド型サービスビジネスを加速させると共に、これまで培ってきたイスラエルとのコネクションを生かした投資育成事業を推進させることに注力しております。また、公共やエンタープライズ向けのITセキュリティ分野に加え、全く新しい市場が立ち上がるIoT及びコネクテッドカー分野を含めたセキュリティ市場を対象に、グローバルな新潮流を体現した独自のポジショニングの確立を図ります。その上で、経営スローガンである「One Step Ahead of the Game ~ その一手先へ」を掲げて、経営理念を軸とした理念経営を推進していくことで、中長期的な成長基盤を築きます。
当第1四半期における主な活動内容としては、従来のオンプレ型からクラウド型へと急激に変化しているセキュリティニーズへの対応強化を昨年度に引き続き推し進めてまいりました。取組の一つとして、クラウドのセキュリティ向上を目的にRadware社(イスラエル)とディストリビュータ契約を締結し、同社のWAAP(Web Application and API Protection)ソリューションの提供を開始いたしました。次世代のWebセキュリティの概念として提唱されているWAAPは、WAFの基本的な機能に加え、API保護、DDoS対策、Bot対策から構成されます。Radware社のWAAPソリューションは、既知の攻撃をシグネチャベースで防ぐネガティブセキュリティモデルだけでなく、正規のトラフィックを学習し、通常とは異なるアクセスをブロックすることで未知の攻撃を防ぐポジティブセキュリティモデルの両方を採用することで、既知と未知の攻撃両方に対応いたします。当該機能により、実際に重大な脆弱性に対しても攻撃の観測が見られた初日からブロックを行った実績があり、取扱開始直後から案件が出てくるなど堅調な立ち上がりとなっております。
トピックスとしては、6月に開催されたInterop Tokyo 2023において、当社が取り扱うファイル無害化ソリューション「VOTIRO Secure File Gateway」が、Best of Show Award セキュリティ部門の準グランプリを受賞いたしました。VOTIRO社の無害化テクノロジーは他社製品よりも高い精度でファイルを無害化できる安全性、埋め込みファイルなども再帰的に無害化する実用性から、メール以外のITサービス等でも利用でき、ランサムウェア等の脅威からもファイルを保護できます。自治体情報セキュリティクラウド、LGWAN-ASP、電子申請システムなどの重要サービスでも多く採用されており、事業者と利用者の両方から支持を集めています。なお、セキュリティ部門におけるアワード受賞は、2021年、2022年のグランプリ受賞に続き、3年連続になります。また、4月に開催された「Check Point Partner Xchange 2023」において、「Distributor of the year 2022」 及び 「Special Award2022」をダブル受賞しました。「Distributor of the year 2022」は、最も売上に貢献したディストリビュータに送られる賞で、当社は通算15回目の受賞となります。なお、「Special Award2022」は昨年のInterop Tokyo2022で当社が取り扱うCheck Point商品をBest of Show Award セキュリティ部門グランプリ受賞に導いたことが評価されたものです。
業績につきましては、前期から引き続きクラウド化の急速な進展に伴うセキュリティニーズの変化による顧客側での対策検討に時間を要するケースが多く発生した事が影響し、売上高は697百万円(前年同期比19.9%減)となりました。なお、下期以降ではサイバーセキュリティの需要回復の兆しが見えつつあり、当社においても大型案件が複数顕在化するなど順調に案件化が進捗しております。
一方、コストについては、販売活動強化を図るための人材体制及び営業活動の強化、更に展示会への出展等といった宣伝活動を積極的に展開したことに加え、投資育成事業の立上げ準備を本格化した結果、販売費及び一般管理費309百万円(前年同期比5.6%増)となりました。その結果、各段階利益につきましては、営業損失44百万円(前年同期は4百万円の営業損失)、経常損失39百万円(前年同期は9百万円の経常損失)、四半期純損失44百万円(前年同期は14百万円の四半期純損失)となりました。
なお、当社では事業セグメントをネットワークセキュリティ事業のみとしております。
(財政状態)
当第1四半期末の総資産は2,122百万円となり、前事業年度末に比べ61百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が268百万円増加した一方、売掛金が191百万円と商品及び製品が122百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計は917百万円となり、前事業年度末に比べ27百万円減少しました。これは主に、買掛金が25百万円減少したことなどによるものであります。
純資産合計は1,205百万円となり、前事業年度末に比べ33百万円減少しました。これは主に、その他有価証券評価差額金が10百万円増加した一方、四半期純損失44百万円の計上があったことによるものであります。その結果、自己資本比率は56.7%となり、前事業年度末と同ポイントとなっております。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において事業上及び財務上において新たに対処すべき課題について発生した事項はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第1四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて、重要な変更はありません。
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