【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症に移行されたことで、行動制限がより一層緩和され経済活動の正常化が進展し、景気は緩やかな回復基調を維持いたしました。一方で、円安の進行やエネルギー価格・資源価格の高騰などによる物価の上昇に、賃上げの伸びが追い付かず生活防衛の意識も高まっており、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、情報媒体のデジタルシフトによる紙メディアの需要が減少した部門もありましたが、行動制限の緩和等により経済活動の正常化が進展したことで受注が増えた部門もあり、売上高は堅調に推移いたしました。収益面におきましても、円安等に起因した調達コストの上昇に伴い、不採算商品の見直しや価格修正を行うとともに生産部門での効率化を進めたことや業務プロセスのデジタル化、省力化などを推進した結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに改善いたしました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は67億72百万円(前年同期比6.5%増)となり、営業利益は2億26百万円(前年同期比90.4%増)、経常利益は2億48百万円(前年同期比81.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億84百万円(前年同期比109.2%増)となりました。
なお、当社グループは、印刷事業セグメントのみであるため、事業部門別の売上概況を示せば、次のとおりであります。また、利益については管理上、部門別には把握しておりません。
①商業印刷部門
当部門のカタログ・パンフレット類の商業印刷は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、延期をされていたイベント・展示会等の開催が活発化し、需要の増加傾向が見られました。このような状況のなか、デジタル化の動きに伴う製作部数の縮小などがあったものの、新規企画案件の受注が寄与したことなどにより、この部門全体の売上高は4億83百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
②包装資材及び紙器、紙工品部門
当部門の伝票類は、DXを活用したWEB化の加速等を背景としたビジネスフォーム需要は減少しているものの、新規受注の効果もあり増加となりました。紙器は、物流業や食品メーカー等を中心に需要の回復傾向が見られたことなどにより、受注が堅調に推移いたしました。また、行動制限の緩和効果が寄与したことや入国制限の緩和によるインバウンド需要の増加などにより、流通業界、小売業界等の包装紙、紙袋類の包材需要が好転し受注が増加するなど、この部門全体の売上高は38億89百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
③情報機器及びサプライ品部門
当部門のタグ・ラベルは、工業系製造業、食品流通業界、物流業等の回復基調を背景に需要は堅調に推移したものの、収益重視の営業活動を強化したことなどにより、受注が減少いたしました。情報機器類におきましても、昨年後半にリリースした中型プリンターの販売が堅調に推移し、小型プリンターの販売も順調に推移しているものの、この部門全体の売上高は20億82百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
④その他の部門
当部門の化成品は、物流関係向けのチケットパックの需要が増加したことなどにより、この部門全体の売上高は3億17百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1億円減少の101億98百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1億43百万円減少の47億92百万円となりました。これは現金及び預金が2億51百万円減少したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ42百万円増加の54億6百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億38百万円減少の62億95百万円となりました。これは短期借入金が1億64百万円、支払手形及び買掛金が1億16百万円増加したものの、電子記録債務が4億46百万円減少したことなどによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1億37百万円増加の39億2百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は9億94百万円となり、前連結会計年度末に比べて2億51百万円減少しております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は、23百万円(前年同四半期は2億61百万円の増加)となりました。これは仕入債務の減少3億35百万円、棚卸資産の増加1億35百万円等資金が減少したものの、減価償却費3億11百万円等資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、3億48百万円(前年同四半期は88百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得4億16百万円等資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は、74百万円(前年同四半期は11百万円の増加)となりました。これは長期借入金の返済3億71百万円等資金が減少したものの、短期借入金の純増3億円、長期借入れにより2億円等資金が増加したことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計方針及び見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
特記事項はありません。
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