【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限の解除以降、ウィズコロナの下で徐々に経済活動の正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られましたが、原材料・エネルギー価格の高騰や円安等の為替動向の懸念、物価上昇圧力が強まり、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループは、デジタル化による情報メディアとしての紙媒体の需要の低下が進み販売が減少した部門もありましたが、行動制限の緩和による需要の増加などにより受注が増えた部門もあり、売上高は微増で推移いたしました。収益面におきましては、原材料価格・エネルギー価格の高騰に伴い不採算商品の見直しや価格修正を行うとともに、生産部門での効率化を進めたことなどにより、売上総利益が改善されたことに加え、業務プロセスのデジタル化、省エネルギー化などを推進した結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益とも大幅に改善いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は102億81百万円(前年同期比2.2%増)となり、営業利益は3億27百万円(前年同期比149.3%増)、経常利益は3億57百万円(前年同期比158.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億69百万円(前年同期比370.0%増)となりました。
なお、当社グループは、印刷事業セグメントのみであるため、事業部門別の売上概況を示せば、次のとおりであります。また、利益については管理上、部門別には把握しておりません。
①商業印刷部門
当部門のカタログ・パンフレット類の商業印刷は、新型コロナウイルス感染症の長期化の影響により中止、延期あるいは規模縮小をしていたイベント・展示会等の開催が、行動制限の緩和により活発化し需要は増加傾向にありますが、価格競争による受注の減少などにより、この部門全体の売上高は8億42百万円(前年同期比11.7%減)となりました。
②包装資材及び紙器、紙工品部門
当部門の伝票類は、DXを活用したWEB化の加速等を背景としたビジネスフォームの需要が減少したことや、収益重視の営業活動を強化したことなどにより受注が減少いたしました。紙器は、物流業や食品メーカー等の回復基調による需要の増加などからの受注が堅調に推移いたしました。また、行動制限の緩和効果が寄与したことなどにより、流通業界、小売業界等の包装紙、紙袋類の包材需要に好転の兆しが見られるなど、この部門全体の売上高は56億97百万円(前年同期比7.2%増)となりました。
③情報機器及びサプライ品部門
当部門のタグ・ラベルは、工業系製造業、食品流通業界、物流業等の回復基調により需要が増加いたしました。情報機器類におきましては、世界的な半導体不足や電子部品の調達に多少の好転が見られ、リリースを見合わせていた中型プリンターの販売を再開したことなどにより受注が増加しました。また、小型プリンターの販売も順調に推移しており、この部門全体の売上高は32億39百万円(前年同期比4.4%増)となりました。
④その他の部門
当部門の化成品は、新型コロナウイルス感染症対応の衛生関連商品などが、供給過多の影響により減少いたしました。また、需給バランスの変化に伴う価格改定の影響などもあり、この部門全体の売上高は5億2百万円(前年同期比26.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4億75百万円増加の106億79百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ7億39百万円増加の53億79百万円となりました。これは受取手形及び売掛金が4億27百万円、現金及び預金が1億21百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億64百万円減少の52億99百万円となりました。これは機械装置及び運搬具が1億95百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億31百万円増加の69億8百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億43百万円増加の37億71百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計方針及び見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
特記事項はありません。
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