【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、行動制限の緩和により景気は緩やかな回復基調となり、経済活動の正常化に向けた動きが見られましたが、資源・エネルギー価格の高騰や為替市場での急激な円安の進行により、原材料価格の上昇が続いており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、デジタル化による情報メディアとしての紙媒体の需要の低下が進み販売が減少した部門もありましたが、人流抑制の緩和による需要の増加などにより受注が増えた部門もあり、売上高は微増で推移いたしました。収益面におきましては、原材料価格・エネルギー価格の高騰に伴い販売価格の修正を行ったことや、生産部門での効率化を進めたことなどにより、売上総利益が改善されたことに加え、業務プロセスのデジタル化、省エネルギー化などを推進した結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益とも改善いたしました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は63億54百万円(前年同期比0.6%増)となり、営業利益は1億18百万円(前年同期は54百万円の営業損失)、経常利益は1億36百万円(前年同期は53百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、88百万円(前年同期は1億11百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
なお、当社グループは、印刷事業セグメントのみであるため、事業部門別の売上概況を示せば、次のとおりであります。また、利益については管理上、部門別には把握しておりません。
①商業印刷部門
当部門のカタログ・パンフレット類の商業印刷は、新型コロナウイルス感染症の長期化の影響により中止、延期あるいは規模縮小をしていたイベント・展示会等の開催が、人流抑制の緩和により活発化し需要は増加傾向にありますが、価格競争による受注の減少などにより、この部門全体の売上高は4億65百万円(前年同期比13.9%減)となりました。
②包装資材及び紙器、紙工品部門
当部門の伝票類は、ペーパーレス化の影響によるビジネスフォームの需要が減少したことや、販売価格の選別をしたことなどにより需要が減少いたしました。紙器は、物流業や食品メーカー等の回復基調による需要の増加などからの受注が堅調に推移いたしました。また、行動制限の緩和効果が寄与したことなどにより、流通業界、小売業界等の包装紙、紙袋類の需要に好転の兆しが見られるなど、この部門全体の売上高は34億81百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
③情報機器及びサプライ品部門
当部門のタグ・ラベルは、工業系製造業、食品流通業界、物流業等の回復基調により需要が増加いたしました。情報機器類におきましては、世界的な半導体不足や電子部品の調達が困難な状況が依然として続いており、プリンター類を中心に生産に遅れが生じているものの需要は堅調で、特に小型プリンターの販売が順調に推移しており、この部門全体の売上高は21億1百万円(前年同期比4.3%増)となりました。
④その他の部門
当部門の化成品は、新型コロナウイルス感染症対応の衛生関連商品などが、供給過多の影響により減少いたしました。また、需給バランスの変化に伴う価格改定の影響などもあり、この部門全体の売上高は3億5百万円(前年同期比32.3%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ28百万円減少の101億75百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1億48百万円増加の47億88百万円となりました。これは受取手形及び売掛金が1億46百万円減少したものの、現金及び預金が1億84百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億76百万円減少の53億87百万円となりました。これは機械装置及び運搬具が1億25百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ89百万円減少の65億86百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加の35億88百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は13億89百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億84百万円増加しております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は、2億61百万円(前年同四半期は3億34百万円の増加)となりました。これは仕入債務の減少2億81百万円等資金が減少したものの、減価償却費3億36百万円、売上債権の減少1億73百万円等資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、88百万円(前年同四半期は2億44百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は、11百万円(前年同四半期は1億85百万円の増加)となりました。これは長期借入金の返済3億1百万円等資金が減少したものの、長期借入れにより2億円、短期借入金の純増1億50百万円等資金が増加したことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計方針及び見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
特記事項はありません。
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