【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、Withコロナに向けた新たな段階への移行が進められるなか、経済活動、消費活動に回復基調が見られつつありましたが、地政学リスクや急激な円安進行による物価高騰により厳しい状況で推移いたしました。世界的な金融引き締めが続くなか、さらなる物価上昇や、金融資本市場の変動など景気の先行きについては、下振れリスクが懸念される状況であります。 精糖業界においては、砂糖消費が減少傾向にあるなか、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で落ち込んだ消費が十分に回復できておらず、さらに資源高などによる物価上昇が加わり、厳しい事業環境が続いております。 この様な環境下、当社グループでは、品質管理の徹底を図り、顧客満足度を高めるため、精糖は製品の安定供給に取り組み、機能性素材は高付加価値提案型の販売活動に引き続き、取り組んでまいりました。 以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高11,105百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益993百万円(同33.0%増)、経常利益1,194百万円(同39.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は962百万円(同28.2%増)の増収増益となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。① 精糖 精糖事業においては、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことにより、製品の荷動きが活況になりつつありましたが、資源高による消費低迷などの影響で販売数量は減少しました。利益面では海外原糖相場の上昇に国内製品市況が追い付かず、さらに円安やエネルギー価格上昇により製造コスト、物流コストが上昇した結果、減益となりました。 以上の結果、精糖事業の業績は、売上高5,735百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益502百万円(同12.4%減)の増収減益となりました。② 機能性素材 機能性食品素材イヌリンの国内販売は、昨年に続いて新たな採用分野であったチョコレート製品向けの継続納入や新規採用としてアイス向けなどを獲得した結果、販売数量を伸ばしました。タイのイヌリン製造拠点である連結子会社Fuji Nihon Thai Inulin Co., Ltd.においては、製造数量の増加により稼働率が向上し、コスト圧縮が図れたことで採算性が大きく改善し、連結業績の向上に寄与しました。切花活力剤「キープ・フラワー」は、昨年の巣ごもり需要の反動により、家庭用製品の販売が前年割れの減収となりました。連結子会社ユニテックフーズ株式会社はCVS商材向けのゼラチンの販売が大幅に改善し、さらに主力商品であるペクチンなどの天然添加物素材の販売も回復した結果、増収を確保することができました。
以上の結果、機能性素材の業績は、売上高4,840百万円(前年同期比17.3%増)、営業利益653百万円(同85.2%増)の増収増益となりました。③ 不動産 不動産事業の業績は、売上高286百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益266百万円(同0.2%減)の減収減益となりましたが、引き続き安定収益確保に貢献いたしました。④ その他食品 その他食品事業は、タイでの食品関連事業が中心でありますが、業績は売上高242百万円(前年同期比46.9%増)、営業利益18百万円(同399.0%増)の増収増益となりました。
(2) 財政状態の分析 当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4.9%増加し、25,945百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各財政状態の変動状況は、次のとおりであります。
① 資産 資産につきましては、流動資産で前連結会計年度末に比べ6.9%増加し、12,236百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加等によるものであります。 また、固定資産は前連結会計年度末に比べ3.1%増加し、13,709百万円となりました。これは主に投資有価証券の増加等によるものであります。② 負債 負債につきましては、流動負債で前連結会計年度末に比べ12.8%増加し、3,864百万円となりました。これは主に未払法人税等の増加等によるものであります。 また、固定負債は前連結会計年度末に比べ6.2%減少し、1,508百万円となりました。これは主に長期借入金の減少等によるものであります。③ 純資産 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4.4%増加し、20,572百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
(キャッシュ・フローの状況) 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ173百万円増加し、3,974百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。① 営業活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は、514百万円(前年同期比14.6%増)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益の計上、仕入債務の増加等によるものであります。② 投資活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、3百万円(前年同期比98.6%減)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出等によるものであります。③ 財務活動によるキャッシュ・フロー 当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、366百万円(前年同期比28.6%増)となりました。これは主として、配当金の支払額等によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における研究開発費等に係る会計基準による研究開発活動の総額は、38百万円であります。 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動についての重要な変更はありません。
(5) 従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社及び提出会社の従業員数に著しい増減はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績に著しい変動はありません。
(7) 主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい異動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画についての著しい変更はありません。