【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種制限の緩和や雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかな回復基調にあります。一方で、円安の進行や資源・エネルギー価格の高騰による物価の上昇、世界的な金融引締めによる海外景気の下振れリスクなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
飼料業界におきましては、外国為替相場が円安基調で推移したものの、昨年夏から上昇基調にあった主原料のとうもろこし価格が年明け以降下落基調に転じたため、原材料価格は低下しております。このような状況を反映して、当社は本年1月に値下げした配合飼料価格をさらに4月に値下げしました。一方、飼料メーカーが負担する飼料価格安定基金負担金単価の高止まりや、過去最大規模で広がった鳥インフルエンザの影響による採卵鶏用飼料の流通量減少など、厳しい事業環境は続いております。
このような状況のなか、当社グループは飼料セグメントの収益力向上と規模拡大、その他セグメントの事業成長の加速、成長する収益基盤を支えるサステナビリティ経営の推進の3つの基本戦略を基に、強固な収益基盤の構築に努めてまいりました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高610億12百万円(前年同期比13.5%増)、営業利益1億69百万円(前年同期は2億10百万円の営業損失)、経常利益3億59百万円(前年同期は27百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益2億44百万円(前年同期は46百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(飼料)
売上高は、畜産飼料販売量が前年同期を下回ったものの、平均販売価格が上回ったため、前年同期比14.1%増の576億91百万円となりました。セグメント利益は、2億85百万円(前年同期は3億2百万円のセグメント損失)となりました。畜産飼料は、鳥インフルエンザの影響による採卵鶏用飼料の販売量減少やエネルギー価格高騰による製造コストの増加があったものの、原料ポジション改善による利益率向上などにより、増益となりました。また、水産飼料は、主原料の魚粉価格が高騰し利益率が低下したものの、ハマチ・タイの飼料が大幅に増加し、業績は改善しました。
(その他)
売上高は、前年同期比4.1%増の33億20百万円、セグメント利益は、前年同期比53.3%減の1億24百万円となりました。鶏卵販売は、卵価高を受け増収となったものの、量販向けの販売が伸び悩み減益となりました。肥料及び畜産用機器は、販売が前年同期を大幅に下回り、減益となりました。
② 財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6億18百万円減少の969億76百万円となりました。主な増減は、その他流動資産の増加12億3百万円、投資有価証券の増加7億16百万円、受取手形及び売掛金の減少4億75百万円、商品及び製品の減少3億51百万円、原材料及び貯蔵品の減少11億95百万円であります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ12億99百万円減少の348億84百万円となりました。主な増減は、その他固定負債の増加5億39百万円、買掛金の減少9億34百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の減少8億67百万円、長期借入金の減少3億13百万円であります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ6億81百万円増加の620億92百万円となりました。主な増減は、その他有価証券評価差額金の増加4億99百万円、繰延ヘッジ損益の増加4億28百万円、利益剰余金の減少2億57百万円であります。純資産が増加し総資産が減少した結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.1ポイント上昇の63.8%となりました。
(2)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億93百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。