【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ、2,387百万円増加し、82,489百万円となりました。受取手形及び売掛金が408百万円、現金及び預金が582百万円それぞれ減少したものの、その他の有形固定資産が1,813百万円、原材料及び貯蔵品が755百万円、有価証券が500百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
負債総額は、前連結会計年度末に比べ、22百万円減少し、11,066百万円となりました。これは、その他の流動負債が785百万円増加したものの、買掛金が927百万円減少したこと等によるものであります。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ、2,410百万円増加し、71,422百万円となりました。これは、利益剰余金が610百万円、為替換算調整勘定が1,517百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
② 経営成績
当第2四半期連結累計期間の当社グループを取り巻く環境は、世界的な景気後退と地政学リスクへの懸念が一層高まり、世界経済の不透明感は強まりました。資源・エネルギー価格は再び上昇に転じ、鈍化傾向にあったインフレ率に下げ止まりが見られました。また、中国の景気は不動産市場の悪化を契機に弱含みが続いており、世界経済の下振れリスクが高まっております。
世界半導体市場は、PC、スマートフォン及びサーバー市場の低迷に伴い、昨年秋以降の半導体デバイスの生産及び在庫の調整が想定以上に長引いており、シリコンウェハーにおいても減速感が強まっております。
こうした状況下、半導体向け製品の販売が減少したことに加え原材料価格等の上昇の影響を受け、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高25,352百万円(前年同期比18.5%減)、営業利益3,949百万円(前年同期比49.5%減)、経常利益4,430百万円(前年同期比46.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,377百万円(前年同期比45.1%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
日本につきましては、主に最先端メモリデバイス向けCMP製品及びシリコンウェハー向け製品の販売が減少したことにより、売上高は14,862百万円(前年同期比20.2%減)、セグメント利益(営業利益)は売上減少に加え原材料価格等の上昇の影響を受け、3,723百万円(前年同期比45.9%減)となりました。
北米につきましては、CMP製品及びシリコンウェハー向け製品の販売が減少したことにより、売上高は3,463百万円(前年同期比15.9%減)、セグメント利益(営業利益)は124百万円(前年同期比79.5%減)となりました。
アジアにつきましては、先端ロジックデバイス用CMP製品は拡大基調にあったものの、主にマチュアロジックデバイス用CMP製品及びHDD(ハードディスクドライブ)向け製品の販売が減少したことにより、売上高は6,171百万円(前年同期比15.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1,465百万円(前年同期比23.3%減)となりました。
欧州につきましては、CMP製品及びシリコンウェハー向け製品の販売が減少したことにより、売上高は855百万円(前年同期比15.4%減)、セグメント利益(営業利益)は48百万円(前年同期比48.5%減)となりました。
主な用途別売上の実績は、次のとおりであります。
シリコンウェハー向け製品につきましては、第2四半期においてシリコンウェハーの減速感が更に強まったことを受け、前四半期比でラッピング材では29.0%減、ポリシング材では22.4%減となり、累計売上高はラッピング材では2,818百万円(前年同期比19.6%減)、ポリシング材では5,487百万円(前年同期比21.7%減)となりました。
CMP向け製品につきましては、先端ロジックデバイスの量産が進んだことから、第2四半期売上高は前四半期比で3.3%増となりましたが、マチュアロジックデバイスやメモリでの稼働調整色が強く、累計売上高は12,962百万円(前年同期比17.8%減)となりました。
ハードディスク向け製品につきましては、HDD(ハードディスクドライブ)市場の生産及び在庫の調整を受け、売上高は470百万円(前年同期比53.1%減)となりました
一般工業用研磨材につきましては、売上高は2,229百万円(前年同期比3.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、1,264百万円減少し、34,067百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前年同四半期連結累計期間(以下、前年同期)に比べて1,492百万円増加し、4,303百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が減少したものの、売上債権が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は3,395百万円となりました(前年同期は38百万円の収入)。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したこと及び定期預金の払戻による収入が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、前年同期に比べて243百万円増加し、2,816百万円となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したことによるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、前年同期に比べて生産の実績が著しく減少しております。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況 ②経営成績」に記載のとおりであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 企業価値向上のための課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの企業価値向上のための課題について重要な変更はありません。
(7) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(8) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は、2,410百万円であります。なお、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(9) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(10)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの必要な運転資金及び設備資金の財源につきましては、自己資金を基本としております。また、当第2四半期連結会計期間末の流動比率は640.4%であり、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
#C5384JP #フジミインコーポレーテッド #ガラス土石製品セクター