【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況第1四半期連結会計期間より、下記のとおり報告セグメントの区分及び名称を変更しております。「VCCS(Vehicle Communication Comfort & Safety)」= 旧「車載通信機器」-「プラットフォーム事業」「CTC(Circuit Testing Connector)」= 旧「回路検査用コネクタ」「FC(Fine Connector)・MD(Medical Device)」= 旧「無線通信機器」-「先端デバイス事業」「インキュベーションセンター」=「プラットフォーム事業」+「先端デバイス事業」詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報」の「4 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
当第2四半期連結累計期間における売上高は、VCCSセグメントが前年同期比で増収となりましたが、CTC及びFC・MDの両セグメントが大幅な減収となった結果、36,794百万円(前年同期比△8.5%)となりました。営業損益につきましては、VCCSセグメントが営業黒字に転じたものの、CTC及びFC・MDの両セグメントが営業赤字となったほか、新規事業を中心としたインキュベーションセンターセグメントの営業赤字により、120百万円の損失(前年同期は3,507百万円の利益)となりました。経常損益につきましては、円安による為替差益1,895百万円を計上したことなどにより、1,701百万円の利益(前年同期比△74.0%)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損益につきましては、経常減益のほか、事業構造改善費用など特別損失274百万円の計上により、958百万円の利益(前年同期比△77.1%)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。① VCCS(主要製品:車載用アンテナ)当セグメントの主要市場である自動車市場は、世界的な半導体不足・部品供給停滞などの影響が緩和され、販売は改善方向に向かっております。地域別でも、米国/中国/日本国内市場を中心に販売台数が増加傾向にあります。このような状況の中、主力製品であるシャークフィンアンテナ/GPSアンテナをはじめとする自動車メーカー向けアンテナの海外販売は、自動車メーカーの生産増及び円安効果などにより前年同期比で増加しました。この結果、当セグメントの売上高は26,491百万円(前年同期比+20.5%)と、前年同期比で増収となりました。セグメント損益につきましては、現地通貨高に伴う中国/ベトナム生産拠点における労務費などの増加があったものの、海上運賃の鎮静化による物流費減、増収に伴う増益などにより、717百万円の利益(前年同期は1,287百万円の損失)となりました。
② CTC(主要製品:半導体検査用ソケット及びプローブカード)
当セグメントの主要市場である半導体検査市場は、半導体メーカーの在庫調整や設備投資の抑制などに伴い、PC/スマートフォン向けの需要が大幅に減少したことに加え、サーバー向けも含めて販売低迷が長期化しております。このような状況の中、当社グループの主力製品である半導体後工程検査用治具の販売は、ロジック半導体検査用ソケットなどの受注減により、前年同期を大幅に下回りました。半導体前工程検査用治具の販売も、周辺機器を含めてワンストップでソリューションを提供するターンキービジネスや高周波電子部品検査用MEMSプローブカード(YPX)の販売が伸び悩み、前年同期を下回りました。この結果、当セグメントの売上高は6,188百万円(前年同期比△52.6%)と、前年同期比で大幅な減収となりました。セグメント損益につきましては、減収に伴う減益に加え、将来の半導体微細化対応と生産効率向上に向けた技術開発投資に伴う固定費増などにより、461百万円の損失(前年同期は4,388百万円の利益)となりました。
③ FC(主要製品:電子機器用微細コネクタ)・MD(主要製品:医療機器用部品/ユニット)
当セグメントの主要市場である携帯通信端末市場は、ウェアラブル端末が多様化・高機能化により今後の成長が期待されるものの、世界的な景気悪化の影響などによりスマートフォンの出荷台数は低調となりました。POS端末市場についても、物流/製造を始めとする幅広い業界において、情報管理による業務効率化実現の観点から着実な成長を続けていましたが、需要は軟調傾向にあります。このような状況の中、微細スプリングコネクタを中核製品とするFC事業におきましては、顧客の生産調整などの影響により、POS端末向けの受注減に加え、ワイヤレスイヤホンなどウェアラブル端末向けの販売が減少したことなどにより、売上高は前年同期を下回りました。MD事業につきましては、主要顧客である国内大手医療機器メーカー向けのカテーテル用部品の受注増に加えてユニット品の販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は前年同期を上回りました。この結果、当セグメントの売上高は3,903百万円(前年同期比△21.7%)と、前年同期比で減収となりました。セグメント損益につきましては、FC事業における減収に伴う減益などにより、46百万円の損失(前年同期は655百万円の利益)となりました。④ インキュベーションセンター(主要製品:MaaS/IoT向けアンテナ及びソリューション)当社は、MaaS/IoTなどの新規成長市場や、高速大容量通信に向けた光通信市場に対し、新たなビジネス創出・ビジネスモデル革新を目指して、本格的な事業展開に取り組んでまいりました。第1四半期連結会計期間の組織変更に伴い、これら新たな事業分野の開拓を既存事業部から切り離し、プラットフォーム事業と先端デバイス事業で構成されるインキュベーションセンターを新たに報告セグメントとして区分しております。当セグメントの主要市場であるMaaS/IoT市場は、カーシェアリングなどモビリティの進展、あらゆるものがインターネットにつながるIoTの普及に伴い、順調に成長するものとみられております。このような状況の中、プラットフォーム事業におきましては、IoT向けのスマートアンテナ技術を活用したMIMOアンテナや、MaaS/レンタカー向け車載鍵管理ソリューションの拡販を進めました。当セグメントに含めております先端デバイス事業につきましては、光通信市場向けに光電変換デバイス技術を活用した光コネクタの量産化に向けた体制構築を推進いたしました。この結果、当セグメントの売上高は207百万円(前年同期比+14.3%)と、前年同期比で増加しました。セグメント損益につきましては、展開初期の新規事業が中心の当セグメントにおける売上高は小規模なものとなっており、投資が先行している段階にあることから、337百万円の損失(前年同期は255百万円の損失)となりました。
(事業セグメント別連結売上高)
(単位:百万円、%)
前年度上期自 2022年4月至 2022年9月
前年度下期自 2022年10月至 2023年3月
当年度上期自 2023年4月至 2023年9月
前年同期比
前半期比
売 上 高
売 上 高
売 上 高
増 減 率
増 減 率
VCCS
21,980
24,108
26,491
+20.5
+9.9
CTC
13,054
9,319
6,188
△52.6
△33.6
FC・MD
4,982
4,069
3,903
△21.7
△4.1
インキュベーションセンター
181
249
207
+14.3
△16.6
その他
7
8
4
△41.9
△48.8
合 計
40,207
37,755
36,794
△8.5
△2.5
(2) 財政状態の分析(資産)当第2四半期連結会計期間末における資産は、現金及び預金増加1,786百万円、売上債権増加712百万円、棚卸資産増加121百万円、その他流動資産に含まれる短期貸付金増加224百万円、有形固定資産増加1,758百万円、投資その他の資産増加444百万円などにより、75,894百万円(前連結会計年度末比5,237百万円の増加)となりました。現金及び預金の増加は、円安に伴う円貨換算額増加及び長期借入金増加によるものです。また、有形固定資産の増加は、日本国内工場に新設した技術棟「MPセンター」の稼働開始に伴う設備工事などによるものです。(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債は、仕入債務増加763百万円、短期借入金増加337百万円、賞与引当金増加233百万円、長期借入金増加1,500百万円などにより、26,418百万円(前連結会計年度末比2,986百万円の増加)となりました。仕入債務の増加は、主にVCCSセグメントにおける次期の受注見通しに基づく部材等の仕入増加によるものです。(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は、為替換算調整勘定増加1,600百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益958百万円の計上、配当金の支払582百万円などにより、49,476百万円(前連結会計年度末比2,251百万円の増加)となりました。(自己資本比率)当第2四半期連結会計期間末における自己資本比率は65.1%(前連結会計年度末比△1.6ポイント)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、19,473百万円(前年同期比2,355百万円の増加)となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、当第2四半期連結累計期間における円安進行に伴う為替差益1,122百万円、仕入債務の減少668百万円、法人税等の支払477百万円などの減少要因がありましたが、税金等調整前四半期純利益1,431百万円、減価償却費1,960百万円、売上債権の減少597百万円、棚卸資産の減少911百万円などの増加要因により、3,205百万円の収入(前年同期比1,906百万円の収入減少)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、国内新技術棟「MPセンター」の建設など有形固定資産の取得による支出2,974百万円、無形固定資産の取得による支出369百万円などの減少要因により、3,594百万円の支出(前年同期比678百万円の支出増加)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,500百万円、配当金の支払額579百万円などにより、675百万円の収入(前年同期は687百万円の支出)となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更は無く、また、新たに生じた課題はありません。当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を会社の支配に関する基本方針として定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は、2023年6月28日提出の第85期有価証券報告書に記載のとおりです。なお、内容等についての変更はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は2,194百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動について重要な変更はありません。
